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2016年02月27日
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1/21    日本商業開発(3252) 1429円→1700円 上昇率19.0%
1/22    近鉄GHD(9041)   450円→500円  上昇率11.1%
2/3【売り】三越伊勢丹HD(3099) 1520円→1300円 下落率14.5%
2/15   ソフトバンクG(9984) 4300円→5500円 上昇率27.9%
2/23   ヨネックス(7906)  3680円→4500円 上昇率22.3%


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日経平均は金曜続伸。前日のNYは1月の耐久財受注が予想を上回る伸びとなったことが好感され続伸。S&Pも終値ベースで1/6以来の水準を付けました。

それを受けた日経平均は朝方から買いが先行。いきなり16300円を回復すると、一気に300円以上の上げ幅を見せ、16500円を伺う勢いを見せました。しかし前日急落した中国株の戻りが鈍いことや週末のG20の結果に対する様子気分から次第に利益確定売りが優勢に。引けにかけて上げ幅を縮め、プラス圏こそ維持したものの高値から300円近く値を下げ安値引けとなりました。売買高21億株台、売買代金は2.1兆円台と低水準。


投資判断は「やや買い」。金曜のNYは10-12月GDP改定値が予想を上回る+1.0%だったことから堅調なスタート。ドル高を誘因し、ドル円は114円に急接近しました。ただその分利上げ観測が強まり、引けにかけて売られる展開に。NASDAQはかろうじてプラスを維持しました。それらを受けてシカゴ225先物は16330円としっかり。

引き続きアメリカ株が最近持ち直しの動きを見せているので安心感は出てきています。VIX指数は20ポイント前後で今年の中では最低水準を維持。

しかし週末の上昇にあまり浮かれない方が良さそうです。とりあえず何となく落ち着いていられるのも今月いっぱいまでかと。来月に入った途端、流れが変わる可能性は十分あると思います。

と言うのも「炭鉱のカナリア」である金は一時はゴールドマンサックスによる売り推奨もあって一服になりましたが、結局勢いを止めることはできないようで強弱感が対立し高値圏をキープ。また、同じようにリスク逃避先である国債が日米共に金利低下傾向にあります(日本の40年債も遂に1%割れ)。そして株式市場が強いのに時価総額1位のトヨタ(7203)は続落。



と言うのも、結局「皆が予想しないこと」が突然起きるからサプライズで萎縮して下落するのですから、私ごときが予想付くようなものなら、多分皆既に予想しているので先に売っていますね。となると実際に悪材料が示現しても下落は起こりません。正直申し上げて、私は昨年NYに行った11月の段階で「原油の下落」は全く予想していませんでした。当時を振り返っても「この辺りで下げ止まるだろう」というようなコメントを何度もしていましたね。

ですからNYでの取材で原油に関してはノーマークでした。ただその時に同行のAさんがしきり「ジャンク債はどうですか?」と尋ねていたので、当時私は「?」と思っていました。今となっては完全に読み負けたと思っています。またドイツ銀行のCoCo債などは私も含めて皆無関心でしたし、どこから矢が飛んでくるかわかりませんね。

ただ逆に「上がらない理由」は言えるかも知れません。イベント的に見ると、相場を危うくさせるものが山積です。スケジュール順に行くとまず今週末G20がありますね。来月1日はスーパー・チューズデーが、来週末は雇用統計があります。3/10にはECBによる政策金利発表、3/11にはメジャーSQがあり、15日には日銀金融政策決定会合、16日はFOMCがあります。前半で重要なイベント山盛り+アメリカのシェールガス会社に対する銀行の査定見直しが3月中に各行あります。

これだけイベントがあったら、どれだけ「よし、ここが底だから買っていこう!」「3月権利を取りに行こう」・・・と思っても、気が削がれると思います。逆に皆さんは買えますか?少なくとも全力で買いにいくのはためらわれ、せいぜい打診買い程度ではないでしょうか。

私は株でもスポーツでも、人間相手の駆け引きがある場合は必ず相手の立場に立って考えるようにしています。もっと言えばゲームメーカー側の心理に立って考えます。株の場合ゲームメーカーというのは途方もない大金を抱えている人、すなわち大口の機関投資家とか、それこそ年金資金とかのファンドマネージャーとかですね。



しかし大口投資家はそういうわけにはいきません。ポジションを減らすにもその大きさ故にマーケットインパクトが強すぎるため、数日時間をかけて減らさないといけなかったりするので、先に先にリスク回避の行動をしなければなりません。

これは自慢ですが、昨年8月のチャイナショックに関しては、このメルマガでは見事予見し回避できたと自負しております。なので「8月のチャイナショックでやられた」と言われても「そんな大変だったかな?」と実感が無いんですよね。ところがNYの取材先でとある大手機関投資家に話を聞くと「昨年の8月は大きくやられた」というのです。

それを聞いた私は「なんだ私より読みが甘いな」・・・なんて思うわけもなく。やはり図体が大きすぎて、相場の急変時は予兆を感じてもすぐに対応できないんですよね。場合によってはそのマーケットインパクトにより、自分が危機の引き金を引くことになって、それが後に「チャイナショック」と理由付けられる可能性だってあるわけです。大口投資家の苦労が忍ばれます。

と言うわけで先ほどの問いに戻りますが「よし、ここが底だから買っていこう!」と思って全力買いを選択される方が中にはおられるかも知れません。しかし結局個人投資家の資金程度では大河に浮かぶ笹舟。ゲームメーカーが作り出す流れに抗うことはできません。

ここでのゲームメーカーはやはり外国人投資家です。何故なら売買シェアの3/4を担っているからです。何故ならアベノミクス開始から昨年まで21兆円買い越し、それを売り出す可能性があるからです。

先週の投資主体別売買動向では外国人がまたも大幅な売り越し。今回は先物も大きく売り越しており、対して買いを引き受けたのは信託銀行(=GPIF)。先週は結構戻したのにこれだけ売ってきている、というのはかなり不安です。いつも繰り返し言いますが、上値を買ってくれるのは外国人のみ。外国人の投資スタンスが変わらない限り、日本株が17000円、18000円と上値を追っていくことは無いでしょう。

その現在唯一の買い手GPIFも今後戻り局面があればすかさず売ってきます。何故なら既に国内株式の枠25%にかなり近似しています(今は株価が下がっているので、逆に余力が増えただけ。もし株価が上がればすぐにオーバーします)。確かにGPIFや3共済年金やゆうちょ銀行は外国人投資家に対抗しうる唯一の和製大砲です。しかしもう十分お腹いっぱいに食べてしまっています。それがわかっていて外国人投資家は買いに回るでしょうか。

実際、そのゲームメーカー達がリスク回避に動いているからこそ、日米の国債は買われ、利回りが下がっているのです。金が上がっているのも、リスク回避の動きを見込んでと言えるでしょう。

(相場が動かないと稼ぐチャンスがないので)上がらないのなら売りで相場を動かそう、と考える向きも他方にはいるでしょう。そういう筋にとって3月は一番つけ込みやすいように思われます。日米欧の金融政策が出る月でもあり「金融対応を催促する売り」という手もありますね。そして日欧の追加緩和がいよいよ出てきたら「次は最低3ヶ月は対応が出ない」わけですから、また12月や1月のように売られる可能性があります。個人的にはむしろ各国が政策対応した方が、深刻な下落に繋がるのでは無いかと思ったりしています。


新興市場も「やや買い」。金曜は高安マチマチ。全般的に今週一週間かけて上がった銘柄が週末の手じまいで売られるという基調が強まり、今週一週間強かったマザーズ指数が売られるという形になりました。足元の上昇がイベントを控えた売り方の買い戻しであり、そうなると空売りのできない新興市場は戻りが少なくなったとも言えます。翌週以降も東証1部の動きに左右される展開は続きそうです。


【注目銘柄】
ヨネックス(7906) は大幅続伸。こちらは22日配信の有料メルマガで買いで取り上げ。私が元バドミントン部だったから取り上げた・・・というのは本当ともつかない冗談ですが、近年の日本人選手の活躍などを背景にバドミントン人口が増えていること、また特に中国でも人気が沸騰していることなどから業績が大きく伸びており、株価は3年で約10倍になりました。

他にも色々理由がありますが、信用銘柄でありながら売り長である好需給で、実は94年以来の高値4000円突破が迫っているところが最大のポイント。上場来高値で売り長銘柄は鉄板ですから。高値更新しても戻り待ちの売りは出ないですし、先の見えない損失に売り方の買い戻しも期待できますし。無事大相場に乗れて、4日間で22.3%の上昇に。奇跡的に上手くいきました。


・・・と、また文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。


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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。





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Last updated  2016年02月27日 20時54分30秒
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