オトキチ日記

非武装地帯

北朝鮮旅行記2日目

非武装地帯

非武装地帯への入口で検問。

さすがにここは顔パスとはいかないやうで、李さんが書類を抱へて中に入り、
なにやら手続きをしてゐるやう。
もちろん軍人さん一杯。

ここからはガイドはガイド役の軍人さんになる。因みにガイド役の軍人さんの
写真撮影はOK。他の軍人さんは不可。キムさんは同行するが、李さんはここ
まで(あとで、「私は入るのまだ許されてゐませんね」と言つてゐたが真偽の
ほどは不明)。

サービスエリアで見た白人さんの一行と一緒に行動をすることに。
まづはパノラマのある建物(電気点いてをらず暗い)で非武装地帯の全体につ
いて軍人さんより説明あり。
記念写真を撮つてから軍人さんの運転するマイクロバスに乗つて細い道を進む
ことに。

キムさん 板門店

<説明の部屋でキムさんと記念撮影。隣には私が並んでゐます>

まづは停戦会議の会場と停戦協定調印場へ。

停戦調定

<停戦協定調印場です>

停戦会議の会場で会議をして停戦を決めたのですが、停戦協定調印場はとなりに
別にあります。

「アメリカ軍は調印はテントでやればいいと言ひました。しかし金日成主席は『こ
の調印は民族の歴史に残るものである。調印場を建てて後世に残さなければならな
い』と仰いました。それでわづか数日でこの建物が建てられました」とキムさんが
通訳。
ほうほう。(これはこのあとも思ふことになるのですが、「短期間で作つた」とい
ふのを自慢するのががやたらに好きですね。千里馬なんかがその最たるものですが。
むしろ「こんなに長い年月をかけて作つた」といふはうがこちらとしては感心する
気もするんだけど)。

ちなみに「板門店」といふ小冊子を後日買ひました。

これが面白いんだわ。

当時の写真にキャプションがついてゐるのですが、そのキャプションをいくつか
ご紹介しますと、

「『解放者』をよそおい、南朝鮮に上陸するアメリカ帝国主義侵略軍」

「共和国北半分に対する侵略戦争の『弾よけ』にするため南朝鮮傀儡軍を大々的
 に育成してゐるアメリカ帝国主義侵略軍」

「アメリカ帝国主義侵略者が停戦会議場に乗ってきた、白旗をかかげたジープ」
  ――そりや、停戦会議に来るんだから白旗掲げるのは当り前では?

「停戦協定文書に署名するアメリカ帝国主義の敗戦将軍ハリソン」
  ――敗戦将軍つて、あなた。

そんでもつて、これ。

兵士

左側の写真は「わが方の警務員に気をそがれて立ちすくむアメリカ帝国主義侵
         略軍のMP」
  ――たまたまMPが頭を垂れてゐただけでは? 警務員はむしろボーッと
     立つてゐる感じだし。

右側の写真は「わが方の警務員に暴行を加えようと、ごろつきのように会議場
         をとりかこむアメリカ帝国主義侵略軍」
  ――普通に警備してゐるやうにしか見えませんが。

それから、これ。

会談

左側の頁には「軍事停戦委員会会議でアメリカ帝国主義侵略者の新たな戦争挑
         発策動をきびしく追及するわが方の首席委員」

で、右側の頁には、頭を抱へてゐるアメリカ側の委員の写真を並べ立てて
         「窮地に追いこまれた敵側の首席委員とその手先たち」


これぢゃ、なんでもアリぢやん。

くだんのビデオのナレーションのこと言へんわな。

会議場のなかには資料がたくさん掲示されてゐます。
が、とにかく暗くてよく見えません。

会議場 資料

<金日成主席の写真。背景は輝く太陽です>

さて、板門店の会場に向ひます。小雨が降つてきました。

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