帰って来たかえるのへや

その10)03月24日記


2007.3.24記)その10「アキラの逆襲」


アカネが温和になると入れ違いにアキラが台頭して来た。
アカネより格段に運動神経の悪い彼は、しかしこの頃
雄猫らしくがっしりしてきて、体重もアカネと逆転した。
得意技は噛み付き(-_-;)。
腹の据わった気性で、執念深い。

彼が大人しくなったアカネを襲うようになった。
しかもやり方がえぐい。
アカネが眠っているうちに首元に食らい付くのだ。
当初は双方不妊手術はしたものの、Hの経験があるので、
夢よもう一度のつもりか?とも思ったが、
そのうち尻尾や他の部分も噛むようになって、
これは単なる攻撃だと知った。

トップ争いだろうか?
が、Kaeruはこれを復讐だと思った。
アキラはもともとは優しく、初めからほとんど爪を立てず、
もしそういう事があっても軽く爪を握ってやれば離すし、
痛いと言えばやめてくれる子だった。
噛み付きはかなり大きくなってから
猫同士のツバ競り合いの中であみ出された技だ。
どんくさいアキラにはアカネの素早く乱暴な動き、
気持ちの読めない動きがどれほどの脅威であったかと思う。

アカネの動きは恐怖を与えるものだった。
Kaeruには少なくともそうだった。
が、アカネの名誉のために言っておくが、
彼女は確かにものには乱暴で、何でも破り噛み叩き落としたが、
生き物に対して自ら攻撃を仕掛ける事はなかった。
生き物に関心が乏しく、攻撃する程の関心も持てなかったとも思える。
が、アキラが外遊びをするようになってから
一度だけ軽い怪我をして帰った事があるが、
他所の猫とのケンカの結果のようだった。
アカネとはあれほど激しく追いかけっこしあい、
お互い手を出し合っているように見えたのに、
本当に互いを傷つけた事がないのをKaeruはそれで思い当たった。
.....あの動きの中ではむしろ手が当たるのが普通だ。
アキラは眠っていないアカネに食い付けるような手腕はない。
アカネはやり放題の筈だったのだが、
彼女は自分の意志で傷つけない事を選択してくれたのだと思う。
が、アキラにそれがわかったか。
明らかに力量が上の相手に
常に挑発されて、寸止めされていると言うのは、
いたぶられているのと同様ではなかったか。

アカネは確かに良く変わったのだ。
が、それで周囲がすぐ変われるかと言うとそうではない。
Kaeruにしてからがアカネを怒鳴る行動を止められなかった。
アカネがするイタズラはアキラが同じ事をした時より
ずっと腹が立つのをまずい、まずいと思っていたが、
自分の気持ちを変えられなかった。
アキラもアカネへの恐怖と怒りを忘れられなかったのか。
それともアキラはわたしの気持ちに同調していただけか。

アカネはまるで常に周囲を敵に囲まれているかのような
尖った行動をし続けた猫だった。
そして今や彼女の望み(怖れ)?通り、
それまで彼女の妄想の中にしか存在しなかった
「敵のいる世界」を現出させたのだ。




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