帰って来たかえるのへや



  「カナリア」 (2003年5月15日の日記より抜粋)


カナリアを飼っている。
これも家を買ったら...の夢の一つだった。

多分、ターシャ・テューダー(アメリカ、バーモント州で植物を育て、
多種の動物と住み、ろうそくや機織りやバター作りなどしている
絵本作家のおばあさん。)の生活にかぶれたのだ。
うちのわがままな年寄り猫が同居を許さない動物以外は
飼えるものならいろいろ飼ってみたいと思っていた。

単に小鳥を飼う、がカナリヤに限定されたのは
浜崎あゆみの「kanariya」のためだろう。
浜あゆのせつない孤独が身に染みた。
もっとも彼女の孤独は自分の独自性を守るための望んだ孤高で、
同情なぞするとヒドイ目に合うぞ、の類と思うが。

カナリヤが本当はどんな鳴き方をするかなど知らなかった。
種類も育て方も。
後で気付くとカナリアはインコ、文鳥と違って育て方の資料もひどく少なかったのだ。
このこは「赤カナリヤ」という種類だが、
カナリヤは黄色いものだとしか思っていなかった目にはとても変に思えた。
夜店の着色されたヒヨコのようと思ったが、
たまたまその時カナリヤは赤しかいなかったのだ。
(しかもその後もっと真っ赤な赤カナリヤの存在を知る。
このこは赤カナリヤとしては最高級ではなかったのかもしれない。)

店の中ではカナリヤは鳴いたりしない。
黙って緊張して膨らんでいる。
家に連れ帰ってようやく鳴き声を聞いて、ああ、綺麗だと思った。

ヒヤヒヤしながら育てたが、夏も冬も七色のでっかい声で元気に鳴く。
当初変に思った羽の色も今は黄色より真っ赤より綺麗と思っている。
何より声がやっぱり良い。

カナリヤは良いものです。
良かった。








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