陽炎の小部屋

陽炎の小部屋

見えない傷


微かに映る光は確かなのに…。


目を瞑れば、そこには闇があり
一人だと思えば深くなる。
目を開ければ、そこには光があり
また新しい"今日"が始まる。

くだらない日常、寂しい景色
いらない友に励まされ、自分を見失う。
私に構わないで、話しかけないで
一人にさせてお願い。ここは明るすぎて
息がしずらい。

見えない傷が痛すぎて、目の前が見えない。
微かに映る光は確かなのに…。
心にしまい込んだたくさんの感情
全て押し殺して捨てたあの日の夕焼けを忘れない。
見えない傷が痛いのは、あの時の事を
思い出すからだと思います。


目を瞑れば、そこには何もない世界が
知らないうちに飲み込まれていく。
目を開ければ、そこには日常が
私の嫌いな場所が広がっている。

つまらない世界、醜い人間達
汚い所全て見えて、嫌になる。
私に構わないで、話しかけないで
一人にしてよ、お願い。
ここは、私の居場所じゃない。

見えない傷が痛すぎて、何も見えないの。
見えないんじゃない、見たくないだけかもしれないけど。
心を濁し全てを捨てた私
もう、二度とあの頃には戻れない事はわかってるつもり。
見えない傷が癒えるのは、一つだけある
それは、死ぬ事だけだと思います。


生きる事ってなんですか?

死ぬ事ってなんですか?

もう、生きてても死んでてても私はどっちでもいいと思う。

笑う事ってなんですか?

泣く事ってなんですか?

もう、私にはそんな感情なんてない。

あの頃には、戻れない。


見えない傷が痛すぎて、もう誰も見えない。
このまま消えて行ってもおかしくはないと思う。
心の中には、何もない。ただの器だけ。
感情も、人情も、愛情も全て、全て捨ててしまったもの。
見えない傷が痛すぎて、私は消えて行く。
誰にも見つけられる事もなく。
愛って何?親って何?友って何?恋人って何?
それすらも、誰も教えてくれなかった。
最後に愛の意味だけは教えて欲しかった。

見えない傷が痛すぎて、明日が見えない。
微かに映る光は確かだった。

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