『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』100万部?日記

『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』100万部?日記

2014.09.11
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9月8日のブログ「書店こわい」の続きみたいな話ですが、

「自分にしか書けない本」を書くにはどうしたらいいのか、という結論に行き着くと

次に悩むのが、自分にしか書けないこととは一体何なのか? についてです。


自分らしさ、自分の個性とは一体何なのか? という悩みに似ているかもしれません。


ただ自分ができることはたいてい他人でもできることなので、

「自分にしか書けないこと? そんなもんはない!」

というのが正解だと思います。


『さおだけ屋は~』のような会計入門書も『女子大生会計士~』のような会計小説も

会計士など会計関係の職業人なら、誰でも書こうと思えば書けます。




そんな中で自分にしか書けない本を出すには、

「自分しかやろうと思わないこと」

を見つけて書くしかないんじゃないかと思いました。


そして、結論として考えたのが、芸能界専門税理士になって、その体験を元に

芸能界を舞台にした税金入門小説を書く、というものです。



芸能界を舞台にするのは、数多ある業界の中で、おそらく最も多くの人が

興味を持つ業界だからです。

ただ、この小説を書くには、芸能界の商慣習・相場・税金問題に

精通していなければなりません。

そのために、自分のお客様を芸能人だけに限り、芸能界専門の会計事務所を

自ら立ち上げることにしたのです。




芸能界専門の税理士として毎日芸能界の税金に関わっている人はほぼ皆無かと思います。

そもそも税理士は複数の様々な業種の顧客を受け持つのが常識のうえに、

特に芸能界はなにかと面倒なことも多いので、どちらかというと

税理士から避けられている面があるからです。


私が芸能界専門税理士として起業する際も、友人の税理士たちは皆反対したほどです。




自分にしか書けない本がつくれると思ったのです。


これまでは仕事ありきで小説を書いてきましたが、小説のために仕事を選んだのは

今回が初めてです。

(「赤かぶ検事シリーズ」の和久峻三先生が法廷小説を書くために弁護士になった、

 という話にちょっと影響を受けています)


そして4年前、芸能界専門税理士になり、『TACNEWS』での連載「世にも会計な物語」で

「東京芸能会計事務所シリーズ」を実験的に書き始めました。

そのシリーズが今年11月に書籍化されるのですが、

実に4年がかりのプロジェクトということになります

(書籍化の際には、別タイトルになる予定です)。



個性というのは生まれ持ったものが大きいとは思うのですが、後天的に個性をつくるのは

結局のところ「経験」しかないんじゃないかな、と思っています。

経験があるから考え出せるもの、にじみ出るものというのはあるはずです。


経験こそ個性――私にとってはこの経験こそが、本を出してもいいと

自分でも胸を張って言える存在理由なのです。


もっともいくら自分が胸を張って言ったところで、出版社のOKがなければ出版はできませんし、

読者の支持がなければ2巻目以降は出せないのですが、とりあえずは

自分でも自信があるものしか出したくないですので、

「東京芸能会計事務所シリーズ」についてはやっと自信がある小説が出せます、

といった感じなのです。

(自信があるからと言って、面白いかどうかは別問題なのですが)








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最終更新日  2014.09.12 20:20:16
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