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2017年12月18日
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カテゴリ: 本に親しむ
FBでKさんが紹介、推奨していたので、早速購入。

以下目次

序章 知的戦闘力をどう上げるか
  ―知的生産を最大化する独学のメカニズム
 独学を効果的に行う4つのモジュール
 「戦略」は粗い方向性だけで良い

第一章 戦う武器をどう集めるか
  ―限られた時間で自分の価値を高める
 「独学の戦略」とは

 プロデュースとは掛け算
 ジャンル選びは「自分の持っているもの」を起点に考える
 「独学の戦略」を立てると、アンテナの感度が上がる
 知識は整理されていないと使えない

第二章 生産性の高いインプットの技法
  ―ゴミを食べずにアウトプットを極大化する
 インプットの目的は4つ
 まったく違う「読み方」が求められるビジネス書と教養書
 インプットは「短期目線」でいい
 「知の創造」は予定調和しない
 無目的な勉強こそ後で活きる

 ガベージイン=ガベージアウト
 未来をつくるためにこそ古典を読む
 身の丈に合ったインプットを
 関連分野を固めて読む
 「教養主義の罠」に落ちない

 人と話す=最も効率のいいインプット
 「問い」のないところに学びはない
 自分らしい「問い」を持つ

第三章 知識を使える武器に変える
  ―本質を掴み生きた知恵に変換する
 知識を使いこなすための抽象化と構造化
 抽象化の思考プロセス
 「専門バカ」になるか「ルネサンス人」になるか
 抽象化は場数を踏むしかない

第四章 創造性を高める知的生産システム
  ―知的ストックの貯蔵法・活用法
 イケスに「情報」という魚を生きたまま泳がせる
 ストックが厚くなると洞察力が上がる
 イケスに入れる情報=魚を選り抜く
 アンダーラインは「事実」「示唆」「行動」に引く
 本をノートだと考えてみる
 転記を「9カ所」に制限して選り抜く
 迷ったらアンダーラインを引く
 必ず後で検索できるイケスに入れる
 キンドルなどの電子書籍を活用する
 「転記」の際は、ビジネスや実生活にとっての「示唆」を書き出す
 タグ付けにより、思いもよらない「組み合わせ」を生み出す
 「本のプレイリスト」を作るつもりで
 変化の速い時代を生き抜くには「アンラーン」が必要

第五章 なぜ教養が「知の武器」になるのか?
  ―戦闘力を高めるリベラルアーツの11ジャンルと99冊
 どうせ買うなら長持ちする武器
 歴 史―人類のらせん状の発展から未来を予測力を予測する力を身につける
 経済学―競争に勝ち続けるためにマーケットの原理を知る
 哲 学―今のルールに疑問を感じ、自分の頭で考える力を鍛える
 経営学―思考プロセスを追体験しながらビジネスの共通言語を学ぶ
 心理学―人間がどう感じ、考え、行動するかという「不合理性」を知る
 音 楽―全体構想の良し悪しを直感的に判断できる力を高める
 脳科学―人間がしばしば起こすエラーを正確に理解予測する
 文 学―「実のある嘘」から人間性を深く理解する
 詩 ―レトリックの引き出しを増やして「言葉の力」を身につける
 宗 教―特定の組織や個人の思考・行動パターンを理解する
 自然科学―新たな発見や仮説がビジネスの問題解決の糸口になる

 以下、本文から抜粋引用

 “人の学習には一種の偶然=セレンディピティが働きますから、独学によって学ぶ内容をガチガチに固めて、それ以外のインプットは極力しない、などということを心がけると、かえって偶然の学びがもたらす豊かな洞察や示唆を得られないということにもなりかねない。
 私自身はむしろ、本当に大きな気づきや学びは、むしろ偶然からのインプットによってしか得ることができないのではと思っています。
 ‥‥‥脳科学者の茂木健一郎氏は、この「予定調和のなさ」について、「偶有性」という言葉を用いて説明していますが、これは独学者にとっては大変重要なコンセプトで、身もふたもない言い方をすれば、学びは「偶然の機会」を通じてしか得られないということなのです。
 したがって「独学の戦略」を策定する際には、大まかな方向性を定める程度にとどめ、あえて大きな緩みや余白を残しておくことが大事です。「一体なんの役に立つのかわからない‥‥けど、なんだかすごい」という情報は、いずれ知的生産を支える大きな武器になります。” 

 “クランボルツは、キャリアの目標を明確化し、自分の興味の対象を限定してしまうと、偶然に「ヒト・モノ・コト」と出会う機会を狭めることになり、結果としてキャリアの転機をもたらす8割の偶然を遠ざけてしまうと警笛を鳴らしています。
 クランボルツの調査からは、成功する人は「さまざまな出会いや偶然を前向きに楽しめる」という共通項があることがわかっています。”

 “そしてこの不思議な能力、つまりあり合わせのよくわからないものを非予定調和的に収集しておいて、いざというときに役立てる能力のことを、レヴィ・ストロースはブリコラージュと名付けて近代的で予定調和的な道具や知識の組成と対比して考えています。”

 “前漢時代の歴史家である司馬遷は、その著書「史記列伝」の中で、「知ることがむつかしいのではない。いかにその知っていることに身を処するかがむつかしいのだ」と指摘しています。”

 “いたずらにインプットを増やすよりも、将来の知的生産につながる「すじのいいインプット」の純度をどれくらい高められるかがポイントとなるわけで、わかりやすくいえば「量よりも密度が重要になる」ということです。
 だからこそ「テーマ」を設定し、そのテーマに沿ったインプットを意識することが重要なわけです。”

  “なぜメモが大事かというと、メモが癖になると、”感じること” も癖になるからだ。
 野村克也『ノムダス 勝者の資格』”

 “君自身が心から感じたことやしみじみと心動かされたことをくれぐれも大切にしなくてはいけない
 吉野源三郎『君たちはどう生きるのか』”

 “抽象化がなぜ大事になるかというと、個別性が低下するからです。いろいろな状況に適応して考えることができるようになるわけです
 ‥‥‥抽象化するというのは、つまり「どんな場所、どんな時代」においても成立する命題、つまり数学でいう「公理」として書き換えるということです。”

 “抽象能力は、人間の能力の中でもとりわけ高度で、非常に多くのイノベーションを生み出す核となる能力です。
 ‥‥‥
 抽象という活動には、枠組み(フレーム)が与えられていないからです。
 新井紀子『コンピューターが仕事を奪う』”

 “抽象度を上げてみると「一定のつながりがある、しかもそれぞれ事前に意図することは難しいというような、「適度なランダムさ」が、新しいアイディアの組み合わせをもたらしてくれるということです。”
 ‥‥‥
 なぜダイバーシティーが重要かというと、これは要するに「思いもよらない組み合わせ」を作るためなのです。”

 “その時その場所だけで支配的な物事を見る枠組み、それはたとえば「金利はプラスである」という思い込みのようなものです。つまり、目の前の世界において常識として通用して誰もが疑問を感じることなく信じきっている前提や枠組みを、一度引いた立場で相対化してみる、つまり「問う」「疑う」ための技術がリベラルアーツの真髄だということになるわけです。”

 “一方で、現在の日本に目を転じてみれば、そこには病的な「専門家信仰」が目につきます。組織の中で、「博士号取得以来、この道一筋ン十年」という人が、専門家としてハバをきかせているわけです。彼らのうちの少なくない人々が、組織内の若手や非専門家ら部外者の意見や提案を、専門家の印籠のもとに「素人の戯言」と一蹴し、結果として世界の進化を拒むことに少なくない貢献をしています。”

 “学びのためのコンテンツはあらゆるところに溢れており、かっての独学者たちが負ったハンディを私たちは負わずに、むしろ自由で柔軟なカリキュラムという「独学の美点」を最大限に掴み取ることができる時代に生きています。”







 まとめ方にセンスを感じる、必要なところに適宜、言葉の定義が、例えば、“洞察力とはつまり、「目に見えない現象の背後で何が起きているのか?」「この後、どのようなことが起こりうるのか?」という二つの問いに対して答えを出す力のことです。” のように、しっかりと入っていて、わかりやすい。 キーワードもバランス良くちりばめられている。古典をよく理解しているので、内容が表層的ではなく裏付けに基づいていて納得しやすい。など、密度が濃くてわかりやすい書物、やはり古典を含めて本をたくさん読んでいる方の本は厚みがある。

 本文から拾ったキーワードを以下にいくつか
 “領域を越境する人、情報の密度、知の創造は予定調和しない、遇有性、新しい問いを作る、ブリコラージュ、メタファー、カウンターバランス、アナロジー、‥‥”

 来年も、計画も大雑把に、いろいろな意味での「ぶらり」とか、を継続しよう。それも何か気になるとか、なんか面白そうなとか、なんか惹かれる、とか、なんかわからないけど、そんなことに常に門戸を開いておこう、、 直観を大事に、、内なる声を大事に、、ウィークタイも有効に活用しながら、、、 そしてそれらを、いつでも引き出せるようにストックして、いこう。

 今の時代は一昔前に比べたら、雲泥の差の環境にある。 知識の習得も、ツールを用いてその知識を使って実際に試してみることも安く簡単にできる時代、この環境を生かさない手はない。 そこで試行錯誤、トライアンドエラーを繰り返していく中から何かがきっと生み出せるかもと、、 地域でネットで、楽しみながら、面白がりながら、独学を継続して過ごしていきたい。

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最終更新日  2022年10月11日 07時29分49秒
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