試練のはじまり

試練のはじまり




子供達と初めて面会したのは次の日の夕方だった。
分娩時の出血で貧血になっていた私は車椅子で
二人のいるNICUに入った。

まず先に手前にいた なっちゃん。
『ちっちゃ~い』
というのが一番の印象
未熟児だったので保育器の中にいました
からだは まっかっか
お顔はホントお猿さんみたい
でもとっても元気そうで…
保育器に手を入れて背中をさすってやると
“ピクッピクッ”って動くんです 
かわいい~~~☆

次に隣の保育器の前につれていかれました
『・・・。この子が・・私の子?』
目の前にいたのは
体中あらゆるところに管を入れられた赤ちゃん
からだには分娩中についた血がまだこびりついたまま…
少しむくんでいて、血色も悪く紫色
呼吸器がついていて モニターから聞こえる
“ピー ピー”の音

あまりにも違う二人。

「いま生きようと一生懸命がんばっています
 お母さん、さわってやって下さい」

さわるとどうにかなってしまいそうで…こわかった
でも、ふれると
あったかい
『生きてるんだ』
そう考えると涙がとまらなかった

産後に いろんな人から
「つらい事とか なんでもため込まないで言ってね」
と言われたけれど何も話す気にならなかったしなれなかった
毎日 チューブだらけの弟くんの写真をみては
泣いてばかりいた
なーんにも 考えられなかった



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