悲しい宣告
看護師さんがケアーしてくれていたので
それほど気にはしていなかったのですが
保育器から出てくると
気になることがいっぱい。
お口に入った細いチューブがいつまでも取れない
ミルクを点滴みたいぶらさげてそのチューブにつないで入れている
指を口元にチョンチョンしても口をパクパクするどころか全然動かさない
体の管がとれたのに手・足を動かさない
顔も無表情
そして、口からよだれがダラーっとたれてくる
おかしい？？？
ある程度覚悟はしていたものの…
想像以上だった
それでも 日が経てばきっと良くなる
ちょっと成長が遅れているだけ
そう自分に言い聞かせていました
しかし・・現実を見つめないと
最初は先生も
「かづくんは大変しんどい状態で産まれたので
多かれ少なかれ障害は残ると思います
今はまだ赤ちゃんなので…
なんとも言えません」
と言っていたのが
「パーフェクトに走ったりすることは
出来ないかもしれません」
「嚥下（ごっくん）もリハビリで出来るようになるかも
しれません 機会を見てチャレンジしたいと思います」
それが 日が経つにつれ
いっこうに改善しない かづくんを見て
再び先生に尋ねてみた
『以前に多かれ少なかれ障害が残ると聞いたんですが
どの程度残るんですか？
立ったり歩いたり出来るんですか？』
しばらく考えこんだ様子の先生は
「うーん。難しいですね
唾をごっくんしたりミルクを飲んだりは
赤ちゃんの本能でやってることですから
もしできるようになるのであれば
もっと反応があってもいいんですが
かづくんの場合は…それがないんで難しいと思います
その本能の部分ができてないんで
走ったりという運動の面は無理でしょうね」
『じゃ 一生寝たきりですか？』
「おそらくそうでしょうね」
『・・・』
「でも全く希望がないわけではないので…」
ただの気休めだった
悲しい宣告だった
『いつかは出来るようになるんだ！』
そう信じていたけれどこれを聞いてから
『現実をみなければ この子にしてやれることは
一体なんだろう？』
と考えるようになった
泣いてばかりいられない
強くならねば…
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