皐月の日。

皐月の日。

僕のマスターは。(マスカイ)



「かーいと」


マスターが僕の名前を呼ぶ。


「なんですか、マスター?」


僕がそう言い返すと、マスターは笑って、ずっとこっちを見ている。

・・・どうしたのかな。


「マスター、ご用件は、」

「いんや、何でもないよ」


そう言ってマスターは僕の事を見つめ続ける。

あまりにもずっと見つめ続けるので、むぅ、と僕が頬を膨らませてみる。

するとマスターはくすくすと笑って、僕の頭をぐしゃぐしゃと撫でた。


「そろそろ夕飯食べるか」

「あ・・・そうですね。食べましょうか」




僕はマスターに言われたとおり食卓につき、運ばれてきたおかずを見つめる。

・・・マスターの作った料理はいつも美味しい。


ずっとにこにこしてる、掴めない人だけど・・・でも、やっぱり僕の好きな料理を一つは出してくれている。

だから僕はマスターが大好きだ。


「いただきます」

「いただきます、マスター」


僕が食事に手をつけようとすると、マスターは「カイトはまだ駄目だよ」、と食べようとする僕を止める。

何なのだろう、と僕が待っているとマスターは、


「はい、あーん」


そう言って僕に、僕の好物を摘んだ箸を向ける。

そんな事は今まで初めてで、どうしようかと思ったけど・・・結局僕はマスターに口を向けた。


・・・どうしよう、凄く恥ずかしい。

でも、マスターなら・・・。


そんな事を思っていたら、マスターは僕の口の目の前で、いきなり箸を自分のもとに戻して。


・・・ぱくり。


「うーん、我ながらうまい」

「・・・っああああーーー!酷いですマスター!!」

「だってカイトがあまりにも大きな口開けて雛みたいにしてるから」

「それは理由にならないですよおおっ・・・あーもう、恥ずかしかったんですからね!」


それを聞いたマスターがまたくすくす笑う。

ああ、何でそんなに笑うんですか!


「やっぱりカイトは可愛いや」


・・・あ。

その言葉のお陰で、一瞬で顔が熱くなる。


「ま、・・・っマスターぁぁ!」

「さーて、冷める前に食べようかな」

「無視しないで下さいよっ!」


そしてマスターはまた、自分の作ったおかずを食べる。

あぁもう、馬鹿マスター。

でも僕はそんな貴方だから、こんな感情を覚えてしまったのかもしれない。

・・・凄く、おかしな話だけど。


「あ、ちなみにデザートはアイスだからね」

「っあいす?!」

「そうそう。久々のハーゲンダッツ」

「ほんとですか?!」

「・・・ほんと君ってバカイトだよね」


・・・宣言撤回。こんなマスター嫌だっ!

笑ってそんな事言って・・・うぅぅ。



「でも、だから俺はお前を選んだのかも」

「っ、?!」



~~っ、だから、そんな、

また宣言撤回したくなるような事言わないで下さいよ・・・!


だから僕は、貴方が――――――







「大好きだよ、カイト」









そう言って微笑むマスターの顔が、俺をこんなにもぐちゃぐちゃにする。


・・・・あぁ、何て、『飴と鞭』。


























―――――――――僕も大好きですよ、マスター。




・・・・でも絶対に、貴方の前で言うもんか。






































(・・・あぁ、自分はこんなにも、この人に落とされている。)―――――――――


******************************
マスカイです。Sっ気マスターとカイト。
このマスターのネタは友人から頂きました。ありがとうK・・・!

さすが本人と言うべきか、マスターがとても掴めないキャラ、みたいな感じでとても・・・もえました・・・。GJすぎます。

またネタに詰まった時はよろしくね!←×










2008.6.17


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