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皐月の日。
誰より大切で、小悪魔な(SH)
・サンホラで腐向けです。
・盗賊’sのサンイヴェです。
それでも良い方は、スクロールどぞ。
――――その日、俺は信じられない光景を見た。
彼が、そんな事をしているなんて、本当に。
何かの勘違い、だと―――――――――――――
* * *
薄暗い路地裏。俺は相方の姿を探す。
・・・相方の名は、イヴェールだ。まさか、プライドの高いあいつがこんな場所に居るとは思えないが。
だけど、何処を探してもあいつが居ない。
この町はあらかた探したはずだったんだけれども。
「・・・あれ?まさか・・・こんな、場所に?」
薄暗い路地の向こうに、相方の姿を見つけた。
その隣には、見たことの無い男の姿。
「あいつ・・・一体どうしたんだ?」
あんな奴、見たことが無い。
それに何かあったら、俺に知らせてくれる、はず・・・。
・・・まぁ、本当に全部話してくれているのか、わからないけど。
だってあいつ、本当に昔から読めない奴だったから。
・・・そんな事を思いながらイヴェールの方を見てみると、イヴェールがなにやら隣の男と喋り始めた。
「・・・これで、お前の体を売ってくれると?」
「あぁ。・・・値段は、これだ」
「まぁ・・・少々高いが、その身体だ。さぞかし良い夢を見せてくれるんだろうな?」
あ・・・え、これは、もしかして、その。
だん、しょう・・・?
い、いや、イヴェールがそんなこと、っいや、でも、わからない・・・。
でも、イヴェールにこんな事を俺が、させるわけにはいかない。
俺は聞いてしまったんだから。
「あぁ。・・・その金をこっちに渡してくれないか?」
「じゃあ、ここでさせ・・・?!」
「イヴェール!何やってんだ!!」
俺は、男とイヴェールの方へと翔けて行っていた。
このままじゃ、イヴェールが・・・!
「ば、馬鹿っ、こっちくんな・・・!」
「これはどういうことだ?!話が・・・」
「仕方ない。作戦変更だ!」
俺が走ってイヴェールの居る場所に向かっている時、イヴェールが男の腹を蹴り飛ばし、金を取って逃げた。
俺はそれをみて、少し唖然となる。
――――あれ・・・?え、どういう・・・。
「逃げるぞ、ローランサンっ!」
「ちょ、イヴェール、これはどういう・・・!」
ぱっ、とイヴェールが俺の手を掴み走り、この町から離れてゆく。
俺は状況が掴めないまま、この町を出る事になった。
* * *
そして大分走って、町の外。
走って逃げた疲れで俺が座っていたら。
俺は腰に手をあてたイヴェールに見下ろされ、睨みつけられていた。
「馬鹿、何であんな状況で出てくるんだ」
「だってよ・・・イヴェールが、その、男を・・・」
「だからお前は馬鹿なんだ。俺はあんな男を受け入れるつもりなんて無い」
「だ、だったら何で・・・」
イヴェールはため息をつくと、俺を起き上がらせ、状況を説明しはじめた。
「あれは、俺がよくやっている金をかせぐ方法だ。・・・あれは盗みと差ほど変わらない。少し酔わせて、騙してしまえばこっちのもの。俺が身体を売ると嘘を吐いて・・・俺が鳩尾を蹴って気絶させ、金を取る。その間が大事だっていうのに・・・お前が出てきたからめちゃくちゃだ」
「そんな・・・だって、んなの、お前があぶねぇじゃねぇか!」
「大丈夫だ。俺はこういうのには慣れてるからな。・・・それとも何か?俺が男を喜んで食う、淫乱だと思ったのか?」
「そ、それはないと思ってたけどな・・・」
「ふーん・・・じゃあ、もしかして、俺があいつに食われるのがしゃくだった?」
そう言ってイヴェールは目を細めて俺を見た。
・・・それが何だかとても色っぽい。
確かに俺は、イヴェールの事が好きだった。
しゃく・・・そうだな、もしかしたらしゃく、だったのかもしれない。
俺は、お前の事が好きなんだから。
「だったら・・・今ここで、するか?」
「え・・・?」
イヴェールが、俺の頬にすっ、と触れる。
顔はほんのり上気しているように・・・見えた。
―――やばい、やばい。これじゃ、本当に、俺・・・。
「・・・なんて。嘘に決まってるだろ?」
「は・・・?」
「あはははっ!・・・お前、顔真っ赤だぞ?」
声をあげて笑うイヴェール。
その声に、俺はわなわなと拳をふるわせる。
――――くっそ・・・本気にさせやがって・・・!
「・・・っイヴェーーールっ!!!」
「あっ、はははっ・・・だってお前があまりにもおかしいから・・・」
くそ、また遊ばれた!
こいつのがやっぱり、俺より何枚も上手なんだ。
本当、くやしい程に。
「だーっ・・・少し、本気に、しちまったじゃねぇか・・・」
「・・・ん?何か言ったか?」
「いーや、何でも。ってかあの町にもう俺ら戻れねーじゃねぇか!」
「お前のせいだろ。俺のせいにするな」
さっきとは全く違う態度で、イヴェールは俺に背を向けた。
あー、もう、可愛くねぇ・・・!
・・・でもやっぱり好きなんだよな、こんな可愛くない奴なのに。
この、盗みの仕事につく、ずっと前から――――
* * *
「・・・じゃ、今日はここで野宿だな」
そう言ってイヴェールがいつもの荷物の中から、自分達の体に巻く布を出す。
・・・正直、これももう買いなおしたいぐらいだ。
大分金も溜まってきたし・・・仕方ない、俺が後でイヴェールの分まで買ってやろう。
「あー・・・折角宿取れるかと思ってたのにな・・・」
「お前がぶち壊しにしたからだろ?」
相方は相変わらず毒舌だし、可愛くないし。
そんな目でこっちみんな、ってんだ。
「あー、はいはい。・・・でもな、お前あんな事ずっと続けてたら・・・いつか、ヘマするんじゃ」
「ヘマなんかしない。お前じゃあるまいし」
「悪かったな、ヘマばっかしてて。でも本当に気をつけろよ?いくら妹さんのために金を稼ごうったって―――」
・・・その言葉は、イヴェールの言葉によってさえぎられた。
「俺は金を稼がなくちゃいけない。だってノエルは・・・」
「分かってるって。だから俺もつきあってんだろ、これに」
「・・・・・・」
「だから、これ以上のことは必要ない。ましてや、お前が危険に晒されるのは・・・本当にごめんだ」
ここまで俺が言うと、相方から、何故かくすくす、と笑い声がしてきた。
「・・・くっさ・・・・・」
ぽかん。
・・・一瞬、思考が停止した。
そして、意味を理解したとたん、頭に血が上ってくる。
「く、くさっ、て・・・!悪かったな、こんな台詞しか言えなくて!」
このっ・・・!俺が本当に心配してるって事をわかりながら、こいつって奴は・・・!!
・・・このっ、小悪魔ああああ!!!
「っ、くく・・・本当、お前といると飽きない。お前が相方で良かったよ・・・」
「あーあー・・・もう、本当、うれしくねぇよ・・・」
―――そんな他愛の無い?会話を、イヴェールと繰り返す。
・・・そして、話している最中・・・・いくら俺が心配しても、こいつはその事をやめる事はないのだろう、と思った。
こいつには、適わない。
適いたくても、絶対・・・。
でも、お前はきっと、ずっと俺が守ってやるって・・・小さいときに決めたんだ。
だから、お前がどんな事をしても、俺は、お前を―――――――
**********************************
はじめてのさんほら文。サンホラまでもベーコンレタスでサーセンです。。
サンイヴェが好きです。盗賊。
きっと報われない二人。「呪われし宝石」・・・宝石を盗んだ後、きっと死んでしまったのではないか、と私は解釈しています。
・・・あああ、寂しい。でも、それも二人の魅力。
二人とも大好きです。可愛いです。そしてノエルの設定が決まらない!←×
ノエルは重要ポジションなので、色々考え物です・・・。。
ではでは、ここまで読んでくださった方、有難う御座いましたー!
次回のサンホラ文は別カプでお会いできたらと!
2008.4.21
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