カンパーの里 ~私立竜苑学園~

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3、神隠し


寒波は浜辺を走る。
竜水と由紀も後に続く。
ふと、辺りに霧が出てきた。
「寒波くーん!霧が出てきたよー!」
由紀はそう大声で言った。
しかし返事は無い。
「寒波・・・くん?」
由紀はただ立ち尽くすしか無かった。
「足跡が・・・。」
竜水も追いつき見てみると、寒波の足跡が途切れていたのが見つかった。

「あの二人、どこに行ったのかしら・・・。」
空輝はツバサと共に森を探していた。
「そんな遠くには行ってないと思うけど・・・。」
「大変だっ!!」
キルが二人の元へ来る。
「どうしたの?」
「刻神は見つかったが今度は・・・。」

旅館に戻ると、涙を流す由紀と重い表情のみんなが居た。
「由紀、竜水、一体何が・・・?」
由紀は首を振り、竜水が代わりに答える。
「寒波が目の前で消えたんだ。」
風が旅館の窓を叩いた。

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