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June 7, 2016
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カテゴリ: コラム
静岡大学農学部教授  稲垣 栄(ひで)洋(ひろ)

私は大学で雑草を研究しています。そう聞くと、ずいぶん変わっていると思うかもしれません。しかし、農業にとって雑草の問題は深刻です。また、公園や道路でも雑草管理は重要です。そのため、世界中で多くの研究者が雑草を研究しているのです。

雑草は放っておけばいくらでも生えてきますが、いざ育てようと思うと、雑草を育てるのは簡単ではありません。何しろ、種を播(ま)いてもなかなか芽が出ないのです。

野菜や花の種は、播いて水をやればすぐに芽を出します。しかし、誰も世話をしてくれない雑草は、芽を出すタイミングを自分で決めるのです。やっと芽を出したと思っても、そろって芽を出すことはありません。ゆっくり芽を出してくるのんびり屋さんがたくさんいて、だらだらと発生してきます。一斉に芽を出すと、何かあったときに全滅してしまいます。

そのため、雑草は揃わないようにしているのです。このように、バランスであることが、雑草の強さの秘密です。

農作物は、それでは困ります。実る時期がバラバラでは収穫が大変ですし、品質も揃えなければいけません。管理をする上では、「均一であること」が求められるのです。

教育はどうでしょうか。子どもたちは、時に他人と同じであることが求められます。もしかするとそれは、管理するための都合なのかもしれません。

雑草学を学ぶ私の研究室には、毎年、個性豊かな学生たちが集まってきます。この多様性を大切に伸ばしてあげたいと思うのが私の願いです。それにしても、日々、感じるのは、雑草を育てることの難しさです。


【すなどけい】公明新聞2016.4.8





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Last updated  June 7, 2016 05:28:50 AM
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