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September 4, 2016
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カテゴリ: コラム

平安中期の実力者、藤原道長が摂政に就いたのは 1016 年、いまからちょうど千年前のことだ。「御堂関白」とよく称されるが、関白にはならなかったので、摂政就任が人生の絶頂である。有名な「この世をば わが世とぞ思ふ」との和歌を詠んだのは 2 年後だ。

さぞや幸せな一生を送ったかと思いきや、晩年は糖尿病を患い、痛みに苦しみながら亡くなったとか。禍福はあざなえる縄のごとし。盤石にみえた摂政政治も道長の死から半世紀あまりで白河上皇による院政に取って代わられた。上皇は思い通りにならないことを「賀茂川の水」になぞらえた。権力は所詮は水ものである。

実力者が失脚するパターンはいろいろある。シーザーや織田信長は側近に裏切られた。権力の乱用が人心の離反を招く例も多い。ちやほやされて自分は特別な存在だと思い込む。「おごれる人も久しからず」。政治学者出身でこうした法則に通じたはずの前都知事でも暴走したのだから、権力はよほど蜜の味なのだろう。

権力乱用といえば、ヒラリー・クリントン前米国務長官の私用メール使用問題が新展開を見せている。米連邦捜査局( FBI )が「訴追を求めない」と発表したが、直前に夫のビル・クリントン元大統領司法長官と会ったことが政治圧力と批判されている。何かしら口を挟まずにいられない。これも権力の一症状か。

【春秋】日本経済新聞 2016.7.7






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Last updated  September 4, 2016 05:23:10 AM コメントを書く
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