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2006年07月21日
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「蛇行する川のほとり」恩田陸(中央公論社 2004年11月25日初版発行)

蛇行する川のほとり

「ねえ、毬子ちゃん、ちょっといいかな?」
憧れの上級生・久世香澄から声をかけられる毬子。美術部の毬子は夏の終わりに野外音楽堂で開かれる演劇祭のための舞台背景を描く事になっていた。
香澄の家、「あの船着場のある家」で舞台背景を書き上げるため香澄、芳野と合宿。なんて幸福!

しかし、真魚子曰く、二人だけで完結しているかのような香澄と芳野、その二人が毬子を招くなんて・・・「気を付けなさいよ、毬子」

「久世に関わるのはよせ」と警告する香澄のいとこの月彦。
真魚子の彼氏・清人に頼んで毬子に近づく月彦の友人暁臣。

かつてこの船着場の家に住んでいた女性の謎の死。同時期にあった少女の転落死。

合宿初日はあれほど楽しい女の子の合宿だったのに・・・


よろず屋の猫のmamさんからご紹介いただいた本です。(ありがとうございます)
既に mamさんが素敵なあらすじと感想 を書かれているので私は感想を少しだけ。

真夏の真っ白な光の世界を感じました。まぶしい分だけ影が濃い。
そして秋は着実に近づいている。暑さはまだまだ残っているのに。

毬子が暁臣の言葉をきっかけに自分以外の合宿メンバーに疑心暗鬼に陥るところが痛々しい。
結局香澄の告白で毬子は恐怖よりも納得を得て少女時代を終えてしまうのだけどそのすっきりした感じはとても美しかったでしょうね。

真魚子が自分自身の意外な気持ちを理解するところ。
若い頃は認識することなく不安や苛立ちを感じることが多い。
彼女もまた少女時代を急速に終えさせられてしまったように思いました。芳野の言う正しい少女とは少し異なるかも知れないけれど、やはり彼女も少女だったと思う。

第三者としての真魚子の意味も思ったより大きく良かったです。

芳野の姉の恋人は出さなくても良かったように思う。何だか不快なだけでした。

真実はかなり早い段階から(月彦の様子から)うすうす感じてました。
最終章は読みたかったような読みたくなかったような気持ちでした。
香澄は幸せだったのでしょうか?多分最後は幸せだったとは思うのですが・・・



一気読みでした。今少女の人にもかつて少女だった人にも夏の読書としてお勧めだと思います。





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最終更新日  2006年07月21日 10時51分50秒
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お読みになったのですね  
mam さん
少女がすごす夏のお話ですね。
その一瞬の輝きと、それによって出来る影が凝縮された小説だと思いました。
こう言うのを少女小説と言うのだよ、と思います。 (2006年07月21日 21時06分35秒)

Re:お読みになったのですね(07/21)  
mamさん
>少女がすごす夏のお話ですね。
>その一瞬の輝きと、それによって出来る影が凝縮された小説だと思いました。

夏の設定が余計に生きています。

>こう言うのを少女小説と言うのだよ、と思います。

魅力的な少年も出ているのに読後残っているのは少女たちのことばかり。正しく少女小説なのですね。
(2006年07月22日 02時51分57秒)

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