有限日記  

ソンさん(台湾)

ソンさん。

 ヨン様ではない。まさにソン様である。

 というのも、台北に遊びに行った時、なんとも皆方向性バラバラの友人達を皆一緒にまとめて色々よくしてくださったのが、彼だったからである。そもそも、彼が日本に留学していた頃、父が色々と世話をやいていたらしく?台北に行くと言ったら、着いたら連絡しろ、と再三の言伝。てっきり、日本でいう『たてまえ』みたいなものかと思っていたら、これがとんでもなかった。

 4泊5日(3泊4日だっけかな?)で5万をきるという、激安ビンボー旅行で台湾に向かった大学のdeath友達。(なぜデスなのかは、また今度。)当然飛行機は夜発。ホテルに着いたのは0時前。そこへ突然電話が鳴り出し、びっくりしながら取ってみると、なんとソンさんから早速の電話。「着いた?」と。着いた、と言うと、そうか、じゃあ、今から遊びに行こう、と言うではないか。まだ台湾には来たばかり。でも着いたばかりで寝るのはどうか、と思っていた私達は彼の案に早速飛びついた。
ホテルに向かえに来たのは、なんと黒塗りのベンツ。ぎょぎょっ。しかし、ソンさんはほんと気さくなナイスガイで、短い滞在期間の間、最大限うちらと一緒に遊んでくれた。

 夜中に、どこに行ったのか、今やあまり覚えてないのだが、当時台湾で既に流行っていた「ネットカフェ」に、深夜(1時とか2時くらい)というのに、子供が一杯いて、「子供は8時に寝なきゃダメよ」と言われて育った自分ら世代にとっては、かなりの衝撃だった記憶がある。思わず、明日は学校お休みなんですか?と聞いてしまったもの。それにしても、よくあんなに遅くまで起きていて子供が平気だなと今にしても思うのだが。

 この夜、というか台湾旅行通して忘れられないのが、「ビンロウ」という食べもの(?)をはじめて見たことだ。ソンさんの家か会社にお邪魔してお茶を飲んでいた(あの台湾独特の煎れ方で入れる、あのお茶だ)時のことである。一緒にいた人たちが口にしているのを見て、一緒にいた友達のスギが興味を示したのだ。なんでも、台湾で 合法的な麻薬 なのである!!これには、そこにいた友人の殆どが一瞬ヒイたものの、スギは果敢にも挑戦。

実はこのビンロウ、食べ方があるのだ。最初口に入れ、噛むと汁(果汁?)が出てくる。これを一回吐き出すのだ。その汁が真っ赤なので、その光景はあたかもドラキュラのよう(笑)。そしてのこった実を、ガムのように噛んでいた記憶がある。今思えば、あれは日本人だけではちょっと手に入れにくい(し、食べ方がようわからん)ので、一回挑戦しておけばよかったと非常に悔やむのであるが。ちなみに、あまり上品な食べ物ではないので、女性が食べるのは、あまり良い顔をされないらしい。販売している場所には、独特のネオンサイン(夜だとよくわかるが、昼だとわかりにくい)があって、それが「売ってるヨ」というサインになっているとか。ちょっと日本だと、アヤシイ店にあるようなネオンだった記憶がある。

 そんなこんなで、初日からワイワイと台湾の日常の文化に触れ、夜中の3時に屋台で朝(?)ご飯。あまりにいっぱい注文したので、ソンさんが「食べ切れるの?」と少々心配顔。ところが、本当に全部食べ切ってしまったので、後で心底びっくりされた。ちなみにソンさんのオゴリ。すみません。ご馳走様でした。どんぶり一杯の豆乳がとっても美味しかった!

 翌日はのんびりゆったり市内観光。夜に食事に連れていってもらったりと、これまたなんとも貧乏学生にはありがたいばかり。友人のナオの知り合いもいたので、3日目には、観光地を全て行き尽くしてしまい、さて、何をしよう、と考えていたら、なんとソンさん、「エビ釣りに行こう!」と。えっ!?エビ釣りですか?魚は釣ったことあるけど、エビはないよ。相変わらず、豪華なベンツで、郊外の殺伐とした釣り場に到着。

 まさに釣堀。けど中にいるのはエビ。

 これが結構釣れます。釣ったエビ、どうするかって??焼きます。これがムゴイ。生きたままのエビにぶすっと串をさして、火であぶる。ああ、イタイ。見てるだけでイタイ。ごめんなさい、エビさん。
 と、他の生きた命を奪うことで、自分は生かされているのだと感謝しながら、食べる。ウマイ。

 日本人で台湾に行った人で、「エビ釣りをした」なんて人は、あまり聞いたことないし、ビンロウもあんまり知られてないみたいだし、結構貴重な体験をさせていただきました。最近あんまり連絡をとってないのだが、元気なのだろうか。

 台湾。またぜひ行きたいものである。



© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: