乾いた心を癒す音

乾いた心を癒す音

名前-Child of the Sun-


 おいらは、陽子が王だと知ったとき、ほんとに陽子は太陽のようだと思ったぞ。
 陽子は、この前、半獣や、海客に関する勅令を出したよな。
 あれはおいら達半獣にとっちゃとてもありがたかった。
 陽子はここへきて、王となるまでの少しの間に、
 この世界の各国の問題なんかをその体で体験してきただろ?
 自分自身海客として追われて、半獣のおいらとであって、国の荒廃を目にして、妖魔と戦って。
 そんな体験を活かしてあの勅令を出したんじゃないか?そうだろ。」
「うん…。」
「だったら大丈夫だ、陽子はいい王になれるさ。人が経験する辛さに、年齢も生まれも関係ないさ。
 自分が体験していやだったことを改善していく、それを続けてけば、きっと民を照らしつづけていけ
るさ。」 
「……ありがとう、楽俊。」
そういいながら楽俊に抱きつき泣き出す陽子の頭をしょうがないといった風になでてやる。


楽俊はふと、開けっ放しの戸口に目をやる。
そこには特徴である金の髪を持って立つ一人の男性の姿があった。
それに気づいた楽俊は、
「どうやらお迎えがきたみたいだ。ほら、景台輔がお見えだぞ。」
そう言って陽子の顔を上げさせ涙をぬぐってやる。
陽子は驚いたように言う。
「ど、ど…して…ここに…。」
「王気が離れていきましたから…。追って来ました。」
そうして二人に近づき二人のそばに立つ、
楽俊は2人を見比べ、思ったことを口に出す。
「燃えるような紅い髪と黄金に輝く金の髪、ほんとに太陽と月みたいだな。」
それを聞いて、陽子と共に景麒も驚いたような顔をする。
どうやら、入るタイミングがつかめず、戸口のところで聞き耳を立てていたらしい。
そんな景麒の様子をみた陽子は
「あ、おまえ、一部始終聞いてたな!盗み聞きなんてはしたないぞ。」
「あ、あの、しかし。」
陽子の言葉に赤くなりながら必死になって反論しようとする景麒の姿を見て楽俊が笑い出す。
「ははは、いつも表情を崩さない景台輔がこんな表情するなんてな。」
それを聞いて陽子も笑い出す。
「陽子にもほんとの笑顔が戻ったみたいだな。もう大丈夫だな?」
「うん、ありがと、楽俊。」
「ああ。」

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