愛を分かち合いたい♪

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治療終了・・・そして妊娠


【治療終了・・・そして妊娠】



やっと、やっと、その日が来た。
あと何ヶ月、あと何週間、あと何日と指折り数えて副作用と戦ってきた。
でも、とうとうその日が来た。

-治療終了の日-

待ち焦がれた恋人に会いに行くより
ずっとずっとドキドキした。

MRIをとったり、エコーを見たりと検査後に
医師から
「はい、今日でホルモン治療はお終いですよ。2週間後に検査結果を聞きに来て下さいね。その時に多分、生理が始まっているかもしれませんよ。」

おーっ!半年ぶりの生理か・・・。

ホルモン治療を終えて、日に日に様々な副作用はおさまっていった。
のぼせない毎日。頭痛も吐気もだるさも、そしてイライラ感も
自分で自覚できるほど、少しづつ消えていった。

素晴らしい毎日だった。家事も育児も何もかも楽に感じて、楽しく感じて
そして、何があっても穏やかに笑顔でいられる自分が、新鮮だった。
女性ホルモンって本当に重要なんだなぁって、思った。
身体にとっても心にとっても、かかせないホルモンだって。
中年以降の女性が、嫌味っぽくなったり、意地悪だったり
お節介だったり、いつもいつもどこかを痛がっていたりするわけを
本当に身を持って知った。

私の身体に戻ってきた「エストロゲン」。
私の子宮を蝕んだ「エストロゲン」は、私の体と心を安定させてくれていた。
お帰りなさいって感じだった。

2週間がたった。生理は来ない。
でも検査結果を聞きに病院に行った。

子宮はとても綺麗だって。
筋腫も小さくなってるって。
卵巣嚢腫も小さくなっているって!

やった!やったのだ!
子宮を取らずに、すんだのだ!!
治療成功だ!!!!

先生は、喜ぶ私に、意地悪にも
「また生理が始まったら、内膜症は再発する可能性の方が高いですよ」
と言った。
「だから定期的に受診して、ひどくならいうちに治療しましょう」

え・・・・?終わったその日に、次の治療の話し??

あの、辛くて辛くてどうしようもない治療の話し??

もういい加減にして!!

手術もしないですんだ喜びより、この先生の言葉の方が印象的で
家路についても、心は弾んでいなかった。
医師とは、治療や手術だけをしていればいいのだろうか。
患者がどんな思いで、どんな苦しみを耐えているかとか
治療が終わった時のその開放感を共感してあげれるような医師が、
きっと本物の医師なんだと思う。
病気だけでなく、患者の心と向き合える医師。
その信頼関係があれば、きっと次の治療が必要になった時には
またその医師に全てを委ねられるというのに・・・・。

家では、旦那さんと子供達が笑顔で迎えてくれた。
検査結果を聞いて、飛び上がって喜んでくれた。
「よかったね、よかったね。赤ちゃんの袋とらないですんで!」
当時小学校3年生の長女の言葉・・・。

それから毎日長女に
「赤ちゃん産めるんでしょ?産めるんでしょ?」
という攻撃が始まった。
「赤ちゃん産んで!赤ちゃん産んで!お願い!赤ちゃんの袋あるんでしょ?」
すでに妹がいる長女・・。なのにまだ弟か妹を欲しがる長女・・。

私は、子宮を取りたくなかった理由は
確かに、子どもができなくなるのが嫌だったからだけど
もう1人赤ちゃんを産むなんて事は、考えてもいなかったし
それどころか、次の生理を待っている状態なのに・・・。

「ごめんね。せっかく治療が終わって元気になって、やっと○○(長女の名)達と元気よく遊べるようになったのに、赤ちゃんが出来たらまた遊べなくなるよ」
とごまかした。
でも、
「いいの、いいの、遊べなくていいの。赤ちゃん産んで欲しいの!」
この連発に、少々戸惑っていた。

1ヶ月たっても生理は来なかった。

もしや・・このまま生理は上がってしまったのだろうか・・
この若さで・・・

と不安になった。

1ヶ月半がたち、ついにまた受診した。

結果は

「妊娠」だった。

長女のお願いを無意識のうちに叶えてやっていた。
しかも、また医師の一言がカンに障った。

「よかったですね。妊娠は、副作用のない天然の内膜症治療ですよ!また10ヶ月から1年くらい生理が来ないわけですからね。完璧ですよ!」

エコーで新しい命の画像を見て、感動している私の心なんて
ちっともわかっていない医師の言葉だった。
悪気がないのも、言っている事が事実なのもわかるけど
妊娠が治療だなんて・・・・
そんな考え方は、私にはできないし、
第一、まだ耳が聞こえていないかもしれないけど、
私の赤ちゃんに対して失礼じゃないか!!

旦那さんがなんて言うか、少し不安だったけど
今回の家路についた足取りは、とても軽かった・・。

旦那さんの言葉はこうだった。

「ありがとう。kazuminが頑張ったから神様がご褒美をくれたんだね!」

嬉しかった。
「もう子供はいらないから、万が一子宮を摘出したって平気だよ」
と言っていた旦那さんだったから、
もしかして、喜ぶどころか困惑するのではないかと不安だったから。

でも、旦那さんは喜んでくれて、その上神様からのご褒美だって言ってくれた。

子宮を残す方法を選んで、本当によかったと思った瞬間だった。

もし、あの時ホルモン療法を選ばず
子宮摘出手術を選んでいたら・・・・
今私のそばで遊んでいる三女とは会えなかった・・・。

苦しい治療は、家族まで辛い思いをさせてしまったけれど
こんな喜びに変えてくれるなんて・・・。
翌週、旦那さんと二人で子宮内の赤ちゃんの画像を見に行った。
もう、3cmの大きさになって
心臓が元気よく動いていた。

長女にその事を伝えると
わんわん泣きながら、
「まま、ありがとう。赤ちゃん産んでくれるんだね」
と何度も何度も言って、私に抱き付いていた。
「私の夢を叶えてくれてありがとう」
すでに1人妹がいるのに、まだ妹か弟が欲しいなんて・・・。
苦笑しながらも、私も嬉しかった。

子宮という本当に不思議な臓器は
私達家族に色々なことを教えてくれて、そして答えてくれた。
世の中の子宮内膜症の女性にも
諦めずに、治療して欲しいと思う。
辛過ぎて、治療を途中で放棄したくなるかもしれない。
でも、癌でないのなら
子宮を大事にして欲しいと思った。

現在の医療はとても進歩していて
治せない病気も減ってきているが、まだまだ進歩して欲しい。

心臓も肺も胃も全ての臓器は人間にとってなくてはならないものだけど
子宮という、女性にしかないこの臓器は、
新しい命を育む、未来のための臓器でもある。

もし子宮を機械で作るとしたら(今の科学では無理なようだが)
東京都がすっぽり入るくらいの大きさの機械になるらしい。
そのぐらい精密で、ものすごい機能を持っている臓器らしい。
だって、受精卵が着床したその瞬間から
胎児を守り育てるために、へその緒から胎盤を通して
胎児が必要な酸素と血液と栄養素を送り、
二酸化炭素や排泄物を母親の体内に戻し、それを繰り返していく機能は
不思議でならない。
母親と胎児が血液型が違っても、胎盤がきちんとよりわけて
胎児に必要なものしか送らないようになってるんだもの。

生命の神秘というより、子宮の摩訶不思議さを
私は3人も子供を産んでも、なお新鮮に感じる。

内膜症も筋腫も再発の確立は高い。
子宮癌検診がてら、毎年1回は検査をしてる。

ストレスが主な原因だって聞くけど
それなら今のままじゃ、必ず再発するはずだ!(笑)

完・・・にはならなかった・・(;-_-) =3

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