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Genius5★捕獲 2003.6.1
捕まえた!
「…いたい…」
呟く跡部の両腕はロープで括られていた。
幾重にも巻かれたその締め付けで、手首は痺れ指先は冷たくなっていた。
ロープの先は、跡部の横たわっている簡易なパイプベッドのヘッドに括りつけられている。

一体何故このような状況になっているのか、わからなかった。
頭はぼんやりと霞がかかったように朦朧としていて、考える事もできなかった
「…痛いよぉ…。」


その日、跡部は朝から体調が悪かった。
軽い風邪だろうと思い登校したのだが、朝連中に立っていられなくなり、コートにしゃがみこんでしまった。
そんな跡部を、監督の榊はすぐさま抱きかかえ、保健室へと連れて行き、風邪薬を飲ませた。
苦い薬に泣いてしまう跡部の為に用意した、甘いこどもシロップだったが、効き目は抜群で、苦しそうにしていた跡部は、間もなくスヤスヤと眠りについた。
榊はしばらく跡部の可愛い寝顔を眺めながら、せっせとタオルで汗を拭ってやったりしていたが、始業のチャイムが鳴ると、小さな唇にそっと口づけて保健室を後にした。


それからどのくらいの時間がたったのだろう。
跡部は浅い眠りの中で、何度かチャイムの音を聴いたような気がしていた。

不意に手首をキリキリと締め付けられるような痛みが走り、目が覚めた。
「な…に…?」
目を開けると、ぼんやりとした視界の中に、自分を見下ろす人がいた。
「具合、どう?だいぶ楽になった?」
屈託なく言う彼に、跡部は顔をしかめた。
「これ、何…?」
自分の腕が縛られている事に気づいた跡部は、逃れようと身じろぎしたが、熱で身体に力が全く入らなかった。

「…いたい…。痛いよぉ…。」
動くと余計に手首にロープが食い込んだ。
熱と痛みで、潤んだ瞳で見上げる跡部を、彼は嬉しそうに見つめている。
「ほどいて…。」
「だめ。」
ニッコリと笑いながら即答した彼は、跡部の横たわるベッドに上がってきた。
跡部のシャツの隙間から手を入れると、そっと素肌を撫でた。
その手はひんやりと冷たく、ぞっとするくらいだった。
「あったかい・・・。」
彼は、熱を持ち火照った跡部の身体を、ぎゅっと抱きしめた。
「こんなにあったかいのに…なんで震えてるの?」

「痛いよぅ…。」
跡部の頬をポロポロと涙がこぼれ落ちた。
「がまんして。今日は跡部と楽しむッて決めたんだから!」
「やだ……。」

やがて、高熱の上に、泣きつかれた跡部の意識は混濁し、再び眠りに落ちていった。

今回も小説もどきを付けてみました☆
この後、意識の無いあとべんが色々されちゃったことはご想像にお任せします。
お相手も。(笑)



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