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力任せに蹴りつけられた腹を押さえ、俺は床に手をついた。
一見華奢に見えるが、テニスで鍛えられ、無駄なく筋肉のついた
跡部のしなやか脚には思いのほか力があった。
「何、勝手に触ってやがる?」
俺を見下ろす跡部の眼差しには、明らかな侮蔑の色が浮かんでいる。
いつもの部室で、たった二人きりで、俺は
跡部の、ちっとも日に焼けない真っ白な身体を見ていた。
―――気づいたら触れていた―――。
「なに触ってんだって聞いてんだよ、あぁ?」
跡部の、ガラス玉のように澄んだ瞳に、情けない表情の俺が映っている。
答えない俺に、跡部はバカにしたように鼻で笑った。
そして、今度はさして力も込めず俺の肩を蹴った。
「いいぜ、触らせてやるよ。」
跡部は、言った。
「俺に触れたいなら、そうやって跪けよ。
跪いて、お願いするなら、触らせてやってもいいぜ。」
跡部は、笑った。
「俺に従うなら、何でもさせてやる。」
俺は、跡部のつま先に、そっと触れた。
俺は 跡部に、服従した。
けれど、 征服するのは、俺だ。



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