ココ の ブログ

庭の草花(5)

庭の草花(5)

 ロマンチストという言葉がボクの為にある言葉かも知れないと想えるほどボクはロマンチストだったのだろう。中学のOB会のコーラス部に誘われ(誰に誘われたのか覚えていないが、多分、女性だった記憶がある)、合唱が好きだったのか、その女性が好きだったのか、その両方だったのかボクは自然の流れで2年間楽しんだのだった。リーダーはピアノや音叉で音をとるのではなく、最初にハミングして全員に音合わせをさせてから合唱を始めるのが常だった。途中でピアノ伴奏が入っても音は全くズレてはいなかった。「ボクは絶対音感があるから音叉なぞ要らないのさ」と言うリーダーの顔は自信に満ち溢れていた。その絶対音感という言葉にもボクは憧れ的な気持ちを抱いていたものだった。

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 そういう一種のボクの想い入れはそっと大事にしまっておきたいものだ。彼がどういう人間であったかどうかは別問題なのだ。ボクの理想とする大学生の姿を其処に観ていた訳だから。つまり取り巻きの女性陣がどうであれ、それは彼の人徳とでもいうべき魅力なのだから彼の持つ才能に憧れたとしても高校生のボクには一種の理想像だった訳だ。このブログを書いたお蔭でボクはイレブン・エコーへの憧憬がやや薄らいだ。そして、かつてのロマンチストだった頃の自分を懐かしく想い浮かべる事が出来、自分を愛おしく想えるのだった。それはやがて大学生になった自分の姿と重ね合わせ、どれだけ彼に近づいたか甚だ自信は無いものの、それでもその情熱は生き続け、やがて建築家への情熱にも引き継がれる事になるのだ。

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 連休中にガーデニングの一環として芝生を張ったり、煉瓦を積んで花壇を造ったりしていると身体が痛くなって日頃の運動不足を痛感してしまう。が、それは心地よい痛みでもある。ゴルフのラウンドを終えた時の感じと似ている。混声合唱で精一杯歌って楽しんだ心地よさとは違うものの満足感が心を満たしてくれ、逆に、かつてOBの溜まり場的なコーヒー・ハウスで室町の呉服問屋の社長がボクにニベも無く言い放ったイレブン・エコーのリーダーの後日談なぞ、仮に事実だとしても、その見下した言い方にむしろ反発と軽蔑を感じてしまった。敢えてそういう言い方をした彼の目には同世代のリーダーが疎ましく写っていたのかも入れない。彼がが亡くなって勝ち誇った気になったとすれば哀れにさえ想えてしまうのだ。

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 さて、天気が崩れない内にと想い立って、ホームセンターで煉瓦を70枚買って来て花壇を造ったのが一昨日の事だった。昨日は監理業務の打ち合わせで大阪に出、府庁まで出向いた。府立高校の耐震改修工事が始まるのだ。不況の最中でも公共の仕事があるのは耐震改修工事ぐらいなものである。民間の仕事が思わしくない時は公共工事で経費を出すしかない。計画中のマンションの着工が遅れているのだ。府庁ではパスポート・センターで行列が出来ていた。連休中に海外旅行に急きょ行く事にした人々だろう。連休前に躊躇していた人々が、キャンセルで安く売り出された海外旅行に飛び付いたのだろうか。僅か10%の費用で行ける処もあるそうである。キャンセル待ちをしていたのかも知れない。

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 しかし、あんな大地震や大津波があっては命なんて幾つあっても間に合わない。だから余程住む処を考えなくてはならないのだが、先ず安全を確保した後は自分の好きな生き方をするのが人間らしい生き方に想えて来る。そう考えて、急きょ初めての海外旅行でもしようと考えた人々が増えても不思議はないのだ。行列が出来たのもそういう理由からだろう。当然ながら海外旅行をするにはパスポートが必要だから常に行く気のある人は既にパスポートは持っているだろうし、何回も行く人は数次パスポートを持っているものだ。ちなみに曳き出しに入れているボクの数次パスポートを何気なく見てみた処、何と先月で期限が過ぎているではないか。うかつだった。今具体的に行く予定は無いものの、取り直しておかねばならない。

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 しかし、ゴールデン・ウィークの中日に行列をしてでもパスポートを取る人がいるぐらいだから直ぐに発給してくれるのだろう。そう考えると慌てて取らなくても旅行の予定が立った段階でも好いだろうという気にもなる。今年は海外に出かけるだろうか?出来れば秋にでも何処かへ出かけたいものだ。年齢的にも無理はしたくないから妻も一緒の方が良いだろう。贅沢を言えばきりが無いが、船旅でゆっくりと廻りたいと常々話し合っている処だ。だから人出の多いゴールデン・ウイークは避け、ガーデニングでもしている方が賢いのだ。丁度、花盛りの頃だからガーデニングも遣り甲斐がある。植物は一雨ごとに大きく育ち、パター練習用に修復した芝生も芽が出だした。平戸ツツジも咲き始めた。花盛りの庭である。

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