けねすの日記

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2022.12.03
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一人のさえない少年が、街角の本屋で出会った一冊の奇妙な本を開いたことで始まる、不思議な物語。
少年時代に読みました。当時は映画も公開されていて、主題歌があちこちでかかっていました。
幼い自分が覚えていたのは、映画化され切っていなかった、後半がとても面白かった、ということでした。

コロナ禍でたくさんの本をあれこれ読みあさる中で、本棚にあって、ちょっと気になっていたけど、一度読んだし、少し長いお話なので、読み返すのはためらっていた本です。でも、ためしに手に取って、冒頭数ページを読みながら、その物語が今の自分がとても必要としている何かを持っていることを感じました。大人になった自分の心に響いてくるものがありました。

上巻のクライマックスはやはり後半、主人公であるバスチアンと、本の中の物語の主人公アトレーユの世界がシンクロしていくところかと思います。文字通り、本の中に入り込んでいくような感覚をあじわえ、前半だけでも、新鮮で、忘れがたい読書体験をすることができました。作者のミヒャエル・エンデは「命を懸けて」執筆したとのことですが、本当に大変な工夫を凝らして、苦労して書かれた作品であることを感じずにはいられません。前半で大変満足し、後半も楽しみになっています。





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Last updated  2022.12.03 15:13:31
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