July 24, 2006
XML
カテゴリ: scene on blue
総括の前に。

実は、心の整理をしようと総括をやると発言したが、今、非常に悩んでいる。
以前、「六月の勝利の歌を忘れない」を観た後、2002年の総括的コメントを書いた事が在る。
あたしのサッカー観戦歴は多分かなり長い分類に入ると思っているが、身近にサッカー経験者が居るので戦術などを補完して貰うことは在っても、実際に戦いの場に立った経験が皆無なので身を持って知っている事はかなり少ない。
故に、2002年の総括も、自分の代表への愛情を込めて、応援する対象へのメッセージという形で仕上げた。

当時もトルコ戦の戦い方がどうだとか、つい、云いたくなる部分もあったけど、結局はあたしの様な現実的に物を知らない人間が戦い方への具体的な何かを云うという事に、自分自身で価値が感じられなかった。第一、一生懸命やっている人への敬意を損なう事に成りかねない。それが一番嫌だったし、今もそういう部分について自分のあやふやな知識で公に話す事をしたくない。

だから、2006年までの4年の総括も、応援していた立場からのメッセージとして準備している。現在のところ。

とは云え、実は(実はも何もバレバレだと思うけど)2006年までのZICO体制下でも、云いたい事は当初から山の様にあった。
選手や監督の誰かの公式コメントを受けて、時折見られた感情的矛盾への憤り。

「海外組」「国内組」と分けて物言うチームの在り方。
開館直後のサッカーミュージアムに早々と、そして堂々と掲げられていた「10番のユニを着た中村俊輔の大看板」。
スタジアム観戦帰りの電車の中は常に批判と焦燥に満ち溢れていた(それは決して自分たち周辺だけではなく殆どのサポから)。

代表が壊れていくのではないか。一番可能性を秘めている---勝ち負けではなく、質の高い戦いが出来ると夢見ていたこの世代が戦力的にも気持ち的にも後退して行くのではないか?こう考えなかった日は、あたしには一度も無い。

コンフェデのブラジル戦を絶賛する人々が居ても、あたしにはポジティブにはなれなかった。
でも、もっと明確に、厳しく叫びたいのに、それを出来ない状態だった。
何時も奥歯に何かを挟んだ様な表現しかできない。
だって、実際、どれだけ不安を抱えていても、サッカー専門誌の代表絶賛は止まなかったのだから。
最終的には自分はこれだけサッカーを観てきて、サッカーについては何も知らないんじゃないか、判ってないんじゃないのかとさえ思う様になった。

それでも、あたしは応援する事を辞められなかったよ。
応援する事を辞めたら、代表は止まってしまう。あたし自身も止まってしまう。

そして叫んだあと、何時ものループが始まるのだ。
実際にピッチに立ったことも無く、知識としても責任ある批判が出来るかと問われるとあまりにも不勉強な状態のまま、という自分では、結局真っ当に叫ぶ事は出来ないのじゃないか。発言に責任と確信が持てないのに批判するなんて、一生懸命やっている人に失礼だ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
だから、ある時点で具体的なことは公には一切云わないと決めた。

代表に関してのこの4年は、もっと「苦悩すれども誇らしい」日々になる筈だった。
しかし屈折した気持ちが一切晴れぬままで、この4年間はあたしにとってもとても苦しかった。



結果、自分が危惧していた事が要因としか思えない結果が残った。

敗戦後、マスコミは「本当の問題点を情報として提供するのは憚れた。ネガティブキャンペーンは抑えるべきと判断した。それが過ちだった」と告白した。
そして、引退したヒデが特番で語った内容は、結局それは自由ではなく放任だったんじゃないか?という事を証明した。
それぞれが全力を尽くしても、能力を全開させることが出来ないチームが4年間で出来上がった。
それぞれが全力を尽くしたくても、「それぞれの一生懸命」や「それぞれの自由」や「それぞれの理想の戦い方」をチームとして共有できなかった。
一度問題点が洗い出されて、長い歴史を観れば良かったんではないか。
勘違いしていた、過大評価していたんだ、夢を観ていたんだ、世界の仲間入りなんてとんでもない。
そういう観かたもあるだろう。
だけど、このチームは一度「サンドニの悲劇級のショック」があったほうがいい、なんて事は、もうとっくの昔にあたし言ってたよ。
それを本番で迎えなくちゃいけないなんて、なんて酷い事を。


この、黄金世代に起きた現実がこれだ。
あんまりじゃないか。





こんな事を、敗退後に暫く感じていました。
今は大分回復したけど、それでも、2006年はもう二度と来ない、この世代の代表で戦うW杯は二度と無いという事実は、冷静に総括するには重過ぎるのが正直なところ。
だから、今しばらく待ってください。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  July 25, 2006 02:19:20 AM
[scene on blue] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Calendar

Comments

kerayacco @ おそなったけど いくちゃんへ レス遅れてごめんです。 アドレス知って…
albion★聖子 @ やっほ~~♪ ケラしゃん、元気なら何よりだよ~!★ ま…
まゆしお改め いく@ Re:あけました おめでたうたう(01/02) あけましたね! とにかく元気っすってこ…
アンジュ☆@ あけましておめでとうございます☆ あけましておめでとうございます。 コメ…
風小僧1956 @ あけましておめでとうございます 年が代わると1年の重みを感じます。 まし…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: