気まぐれの風

気まぐれの風

サイパン


だけど、それにかかる費用が結構すごいらしいから、私には無理だと思っていた。
でも、西伊豆でシュノーケルをした時に見た、ルリスズメダイの青さにいつかはやってみたいと思っていた。

それから少しして「彼女が水着に着替えたら」の映画が公開されると言う。
その映画ではダイビングする場面があると言う。。
それを見た人はきっとダイビングがやりたくなるだろう。
それからだとライセンスを取るにも大変になりそう。
じゃぁ、映画が公開される前に取っちゃおう!と友達と決めた。

会社の帰りに西武のリボン館で講習を受けて、土日は3mプールで練習をした。
あとは海洋実習を待つだけ。
7月だから天気が良ければなんの心配もないけど、まだ梅雨が明けていない。

心配した雨は大丈夫だったが、歴史にも残る(?)アクシデントが発生した。

な、なんと!海中火山が爆発!

その前後は地震も多かったようだ。

でも、爆発しちゃえばこっちのもん!とのことで強行に海洋実習をお願いした。
なぜなら、すでにファンダイビングでサイパン旅行を予約していたから...。

海洋実習の場所は「真鶴」。

天気は文句なしの快晴。

いよいよビーチからインストラクターに従って海に入る。

「うっ、なんか変!」

海水が味噌汁のような色だったのだ。
海中火山が爆発したのだから海水が濁っているのは仕方のないことだけど。。。

ガイドは
「あんまり近づきすぎると前の人のフィンがマスクにぶつかって危ないから、距離を取ってね」

私達は手をつなぎ(最初のうちはバディと手をつないで潜る)ガイドの後を言われたとおり距離を取って進んでいた。
「あっ」
と思ったときはすでにガイドのフィンが見えなく、味噌汁色の海の中にいた。

友達と講習で覚えたばかりの浮上サインをし、水面に顔を出した。
しかし、ガイドの姿は見えない。

「んー、迷子になったらその場を5分程度動かないのがルールだったね」
と言い、また海の中へ。。。

しかし、味噌汁色の海の中はとっても不安でまた浮上した。

何回か繰り返しして(水深が浅かったので身体に悪くないと思う)やっと水面でガイドとめぐり合えた。

(これで海洋実習もやり直しかなぁ)と思ったけど、ガイドも面倒だったのかOKになった。


【【【あ゛ー、これはサイパンまでのことでサイパンの話しはまだ書いてない...】】】

で、なんとかライセンスが取れて、サイパンに旅立った。

が、誰の行ないが悪いのか、サイパンは台風が去った後で道はぐちゃぐちゃ。
風も強く、ダイビングが出来るか定かではない。
まして私達はライセンス取りたてのダイバー。

ショップから連絡があって、ライセンスがある人は一応潜れるとのこと。
同じホテルにいて体験ダイビングをしようとしていた人達は中止になった。

風が強いので潜れるポイントはただひとつ!
「グロット」

どんなところだろう?と思っていたら海とは反対に車は走って、見晴らしが良い丘の上にに出た。

「ここで降りて」
と言われて半信半疑。

機材のセッティングをしてウエイトを付け、タンクを背負って、マスクとフィンを手に持って...。

「え゛ー!!この階段を降りるのぉー???」
そう100段以上もありそうな、それも足元不安定な階段を降りていくのだった。

真鶴の味噌汁色の海の次はサイパン・グロットの100段の階段、最初からこんなに困難な状況にあっていたら、もう怖いものもないだろう。


海の中はさすが南の島!明るくきれいで、魚もたくさん。
初めてのファンダイビングはハードな状況だったが、予想以上楽しめた。

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