きまぐれの音

きまぐれの音

映画 S.W.A.T.

映画 S.W.A.T.

個性派俳優サミュエル・ジャクソン扮するベテランSWATリーダー”ホンドー”が、はみ出しデカを集めて数々の厳しいトレーニングを経て理想のSWATチームを作り上げる過程を示す前半と出来たばかりのSWATチームに国際指名手配犯人の護送というハードな任務を命がけで遂行する後半からなる。

主人公とも言える若きSWAT隊員”ストリート”には《ジャスティス》や《マイノリティ・レポート》で好演したコリン・ファレルが。元々SWAT隊員だったが、ちょっとくせ物の相棒”ギャンブル”の命令違反の巻き添えで閑職の武器庫係へと降格されてしまう。ギャンブルは免職。そのうち武器の扱いのうまさを見ていた”ホンドー”に見出されSWATへ復帰となる。

他の隊員には、《ガールファイト》主演の情熱的なラテン娘ミシェル・ロドリゲスや《閉ざされた森》のブライアン・ヴァン・ホルト、2度のグラミー受賞歴歌手の面も持つLL・クール・J等。

護送される犯人がマスコミに向って「俺を1億ドルで助けてくれ」と騒いだから大変。警察に恨みのある”ギャンブル”や小悪党たちが犯人の脱走に意欲を燃やし、はたまたSWAT隊員までが裏切る始末。そのまた裏をかくSWATリーダーの箇所はなかなかよろしい。

しかしSWATの訓練場面はほとんどお笑いかと思うほどの軽さ。主人公が恋人と別れるのも突発的で驚いた(何の伏線も用意されていない)。恋人の兄が同僚なのだが、その台詞が思いきり安っぽいのはどうしたことだろう。また、犯人の凶悪さもあまり深く見せないなど、全て軽~く作ってある。

といった具合に今までの警察物の常套手段を無視する構成となっている。主人公の成長や恋人との葛藤等が色濃く描かれることなどもない。

それなのに面白かったのは映画音楽の使い方がカッコイーからかも知れない。アカデミー賞など数々の受賞経験を持つエリオット・ゴールデンタールがラップやロックを使った音楽を実にうまく映像にからませている。

例えばハリウッド市街ではネオンや大画面の映像広告の点滅が音楽とシンクロしているし、収監中の犯人が手持ちぶたさに牢屋の壁を手でコツコツ叩くシーンもシンクロしているなどミュージック・クリップのノリがあるのだ。

途中途中に「俺たち警察24時間密着番組のヒーローだな」みたいな軽口が満載だし、戦争映画と違って警察ものは勧善懲悪が基本なのも後味が良い要素だろうか。

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