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今日の、ラボは、狂言の三本柱を楽しむ。狂言師 茂山千之丞氏のエッセイが、今日(20日)、毎日新聞の徒然空間に出ていたので、それを読む。以下のような内容である。・・・各地の梅便りが新聞紙上に載るころであるが、自分はここ数年来北野天満宮の梅林へ足を運ぶのが習慣になっている。現在「花」と言えば当然のように桜花をさすが、昔は梅花のことだったようだ。「難波津に 咲くや此の花 冬籠り」の「此の花」は、桜ではなくて梅である。古代の日本人は、春の花として梅を第一に愛していた。自分も古代人と同じように梅が好きである。桜は美しいと思うが、好きになれない。花見の宴となると嫌悪感に近い気持ちになるのは、「一目千本」「花の雲」という言葉で象徴されるような桜の集団性と、「サイタ サイタ サクラガサイタ」と始まる戦前の小学1年生の国語読本のすぐ後ろのページに、「ススメ ススメ ヘイタイ ススメ」が出てくるように、あの忌まわしい軍国主義に利用されて「大和魂」の象徴になっていた桜を連想するからであろうか・・・ものの本で知り得た情報と写真、狂言の舞台を思い出しながら、すり足で歩いてみる。事のほか おもしろい!さて、ストーリーはというと、果報者が、世の中が平和で、自分も家を建てたが、立派な出来ばえに仕上がって満足している。ところで、金蔵を、縁起の良い木を柱にして建てようと思って、山に三本切らせておいた。使用人の太郎、次郎、三郎冠者の3人にその3本の木を2本づつ持ってきなさいと言いつける。見事、3人は役目を果たすのだが、囃子物で帰ったらいいなと歌を歌いながら3本の柱を3人で持って帰ってくるという話。茂山千之丞氏が、「狂言じゃ、狂言じゃ」をこの1月に出版しその中に、狂言は、室町時代の吉本新喜劇だといってるとか?私はまだ読んでないのだが、とても分かりやすく書いてあるということです。さて、英語では、どのようにいうのでしょう。日本語より英語の方が分かりやすいかも。三本柱: Three pillars ・・・太郎冠者 さてわごりょ達は、頼うだお方の仰せられた事を覚えてゐるか。TARO Well now, do you two rememder the words of the gentleman weserve?次郎冠者 身どもはうっかりして聞き紛らした。JIRO Somehow I did’nt catch them.太郎冠者 三郎冠者はお聞きやったか。TARO Saburo Kwaja, did you hear?三郎冠者 いかさま何とやら仰せられたが、しかとは聞かなんだ。SABURO Well now, yes, he did say something, but I was’nt listeningcarefully.太郎冠者 三人の者に言い付くる程に、三本の柱を、二本ずつ持って来い、と仰せられた。TARO He said he was giving orders to the three of us and he wantedthe three pillars brought by three men with each man holding two.次郎冠者 まことにさうであった。JIRO Truly, that’s what he said.三郎冠者 これは難しいぢや。SABURO That is a difficult problem.・・・・
2004年02月20日
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