こころの金メダル

こころの金メダル

座談会

座談会(教師集団の意識を高める)

 これは、直接生徒との関わりの出来事ではなくて、学年教師集団の意識を高め、気持ちを合わせていくために定期的に実施したものである。学年会議とは、またひと味違った時間となって、子どもに返っていくという利点があった。

 「あの先生」の意外な一面を知ったり、いろいろなノウハウを学んだりして、とても有意義なものとなった。なによりもガッチリとスクラムを組むことができたのが大きかった。


【趣 旨】

 *各自の持つノウハウをオープンに出し合うことで、「自分自身」を
  振り返ること
 *どれが、いい悪いではなくて、自分に参考になるものをどんどんと取り  入れていくこと。
 *それを実践に生かすことで、子どもに返っていくこと



【参加教師】 (小学校5年生担当の学年教師集団)

 「ふ」→ 私自身
 A先生→ 私より年配の女の先生、視野広く物事を判断できる。
      カラッとした性格で、子どもを上手く動かしている。
 B先生→ 30代前半の男の先生。ハートが熱く、日々悩みながらも
      子どもにぶつかっていく姿勢を持ち続けている。
 C先生→ 私と同様に、中学校から今年度やってきた。中学校では
      体育教師。今年は担任を持たずに体育専科。30代半ばの男性 



第8回 座談会(7月6日)

テーマ 個人懇談での、保護者をひきつけるノウハウ


「ふ」
 来週からの懇談に備えて、自分の持っているノウハウを出し合っていこう。


C
 今までやってきた経験から、いつも考えてしまうのは「終わり方」をどうするか。どうやって話を切って、最後にするのかが難しい。

A
 「夏休みにこういう宿題が出ます」とかの、終わりにふさわしいような話題に持っていっている。

「ふ」
 そうやねぇ、「終わり」っていうのは大切やからね。自分も「それでは、これは家で見て下さいね。通知票は終業式の日に渡します」とかの言葉をよく使っている。

C
 それから、学校では見えないような子どもの様子を、どうやって聴き出すのかも悩んでしまう。

「ふ」
 それを出させるには、やっぱり人間関係が大切になってくるね。

B
 できるだけ保護者から「聴き出す」ことを中心に考えているが、毎回、緊張してガチガチになってしまう。どうしたらいいですかね?

「ふ」
 言葉には、あまり気を遣わない方がいいと思う。人が、人から受ける印象は、言葉で伝わるのは7%しかないらしい。70%は、その人の顔の表情やしぐさで相手の印象をとらえているから、そのへんも考えて、緊張感をまずは「こころのゆとり」に変えたらいいと思う。

B
 それから、自分の気づいた「子どものいいところ」も、必ず言うようにしている。

A
 私も、いいところから始めて、気になるところも少し入れる。でも、保護者の中にも、うそをついたりごまかしたりする人もいるので、もう少し心を開いてもらいたいと思うこともある。

C
 子どもを見てたら、よくわかると思いますね。

「ふ」
 私のこだわりは、まずは「机の配置」真っ正面には絶対に向かない。心理的なもので
、「向き合う」というのは敵対するという感覚に通じることもあるから。机は斜めにして、横並びにつける。

B
 変わってますね~

「ふ」
 横に座って、こうこうこんなふうに足を組んで。

B
 そんな態度でいいんですか(笑)

「ふ」
 完全に気持ちをつかんでいる「お母ちゃん」だれやけどな(笑)
それからさっきも言ったけど、顔の表情には気をつける。「真剣に聴いている」という表情を絶えず作っている。頭の中では、完全に別のことを考えているけどな(笑)

A
 いゃ--そんなん言うて、「ふ」はちゃんと聴いてるよ(笑)

「ふ」
 目は、しっかりと相手の目を見て聴く。それと一番大切なことは「相づち」を必ずうつこと。うなずいて、相づちをうつことによって、相手は
聴いてもらっている」という安心感を持つ。

 最初、保護者が教室に入ってきはる時には、必ず立ち上がって迎える。帰りはる時も、姿が見えなくなるまでは必ず立っている。
 「教師だから」という尊大な態度は絶対に禁物。

A
 そのへんが少し欠けてたかなぁ。高校の先生なんかは、懇談に行ったら、必ずそういう対応をしはりますね。



 この後、自分の懇談での姿勢や考え方を振り返る時間をとる。





第7回 座談会(7月1日)

テーマ 教師にとって欠かせないものとは



まずは4人でダイヤモンドランキングに記入


【教師にとって欠かせないものとは】

   きびしさ   授業の技術   信 念   創造力   協調性

   情熱・熱意  遵守の精神   人間性   まじめさ


この項目でダイヤモンドランキングを作る

            <A先生>

             熱意・情熱

          信 念    きびしさ

       創造力   人間性    授業の技術  

          協調性    まじめさ

             遵守の精神



            <B先生>

             創造力

          協調性    情熱・熱意

       信 念   人間性    まじめさ  

        授業の技術    きびしさ

             遵守の精神



            <C先生>

             熱意・情熱

          信 念    人間性

       創造力   遵守の精神   協調性  

          授業の技術    きびしさ

             まじめさ



            <「ふ」>

             人間性

          創造力    情熱・熱意

       きびしさ  信 念   授業の技術  

          協調性    遵守の精神

             まじめさ


C
 何事でも、「これをやりたい」という熱意が一番大切だと思う。まじめすぎるのはダメ。「きびしさ」は自分にとって、「わがままで怒る」ことが多いから低い評価になった。遵守の精神は、教職員が共通の理解として持っていることが大切だと思う。


B
 創造力というか、授業にも通じることだけど、子どもを引きつけるような工夫が大切だと思う。毎日それを目指してやっているんだけど、なかなかできない。それから、子どもや保護者はもちろん、同じ職場の先生方と協調性を持ってやっていくことは大事やと思う。


「ふ」
 おい、いやに俺に向かって言ったみたいやな(笑)

B
 わかりましたか?(笑)

「ふ」
 教師にとって最も大切なのは「人間性」をおいて他にはない。先生の持っている「感性」を生徒に投げて、子どものこころを耕していくというのが自分のモットー。どれだけ「まじめ」で頭がよくても、感性の乏しい人間はダメ。

 特に、小学校の先生の責任は重いと思う。子どもが、ほとんど自分の思うように動くんやから、先生の人間性が、そのまま子どもに伝わると思う。こねていったら、どんな方にもなる粘土のようだ。


A
 私は、頭とこころの両方を育てることを考えている。「ふ」のいう人間性は、とてもよく理解できるし、大切なことだが、そこに「頭の良さ」も必要になってくると思う。私のいう「頭の良さ」というのは、「テストの点数がいい」というものではなく、人と人との関わりの中で発揮されるものです。
この両方を持っている人はステキだと私は思う。

 それに、人間性というのは育っていくものだと私は思う。20代よりも40代の方が大きくなっていると思う。


「ふ」
 そこは、ちょっと違うなぁ。人間性は、もう変わらない。20代でも、40代でも、60代でも同じやないかなぁ。だから、人間性の乏しい先生に持たれた子は不幸。保護者が4月に「担任の先生は誰か」と必死になるのが理解できる。


A
 私は年とともにガーンといけなくなったが、若い時よりも、もっと子どもがついているような気がしている。自分に甘いところがあるんやけど、いつも「クラスにあったものをやりたい」という創造力を持ってやっているつもり。



   この後、「自分の信念」「本当のきびしさ」などについて激論






第6回 座談会(6月24日)

テーマ 「怒る」だけじゃなく、子どもの「こころ」に投げる手法


「ふ」 過去の実例から、子どもが自分の気持ちで考えて行動したことを紹介(泉南中の講演内容から)

「ふ」 言われてから行動するのではない。自分で考えて動くように持っていくことが大切。小学校では、子どもがほとんど「右向け右」で右を向くんだから、なかなかこの発想は出てこないと思う。


A
 「ふ」の意図していることは、通信の内容からも、とてもよくわかる。でも、小学生と中学生では、発達の段階が違う。小学生は「上半分」のところまでは理解できるけども、なかなか深くまでは入り込んで考えることができない。

「ふ」
 それはよく理解できる。去年(6年生担任)の経験から、この(紹介した内容)ことが理解できるようになってきたのは、6年の3学期からやね。

A
 私も、過去にはよく怒ったけども、最近は「考えさせる」ことを重点的にやっている。だって昔は「右向け右」でいけたけども、最近は、それが通用しなくなってきているから。

「ふ」
それだったらなおさら、こういう手法(攻め方)も必要になってくるんやないかな。これを、今の5年生に広めていかんなあかんと思う。もちろん、小学校5年生という段階を考慮してね。

B
 子どもは、教師である自分のことを、ものすごくよく見ているということが最近わかってきた。だから、「言うて聴かせる」っていうことと、子どもの側に立った言い方とを上手く使っていかんなあかんと思う。

C
 自分は、まだまだ小学生の扱い方に迷ってしまう。どれぐらい言ったらいいのか。どれぐらい引いたらいいのか。

「ふ」
 わかる。去年の自分がそうだったし、今でもまだ、自分でもわからないでいる。

A
 それぞれの持ち味を出していって、それが結局は子どもに返っていくことが一番大切やと思います。


     その後、フリートーク (「教師」のあり方へと発展)



第5回 座談会(6月17日)

テーマ 保護者との信頼関係を結ぶ対応の仕方


「ふ」 
 保護者の気持ちをしっかりとつかんで、気持ちをこちらに向けておくことが何よりも大切なこと。保護者は「子どもを人質にとられている」という意
識を持っているので、なかなか表面だった批判はしてこない。

F兄弟宅への家庭訪問の事例で【Tとの衝突を見越した、先手を打った指導】


A 父親の意見をよく聴き、まずはそれを尊重する立場に立ってから、こちらの意図を理解してもらうことが大切である。

「ふ」 最も大切なことで、実際の訪問時もA先生が、この姿勢で上手く話を持っていってくれた。

B 家庭と連絡する時も、できるだけ家庭訪問を繰り返し、父親だけでなく祖父母との気持ちの上でのつながりを作るようにしてきた。

「ふ」 そのおかげで、訪問時の対応が以前よりも柔らかかった。やはり、電話での対応は限界がある。極力、家庭訪問すること。生徒指導とは「足でかせぐもの」だと思う。

C 普通は、事が起こってからこういう指導に入っていくことがほとんどだが、今回は先手を打てる状況にあって、しかも、担任が3人で訪問したのが大きかったと思う。

「ふ」 今後も事が起こる可能性は大きいが、そうなった時に、今回の訪問が、なんらかの形でプラスに作用するはず。

D(教育実習生=養護教諭)
    保護者との対応が、こんなに大変なんて知らなかった。

「ふ」 引けるところは引いて、極力こちらの意図を理解してもらうことが大切やね。



   その後、フリートーク(活発な意見が交換される)





第4回 座談会(4月27日)

テーマ クラスの中の「気にかかる子」に対するアプローチの方法 PART2


「ふ」 Tについての授業について報告します。
      *授業については、学年教師・管理職も参観

      1時間目は「子どものホンネ」を聴き出すことに専念した
      2時間目は、意見を聴いたことから考えさせる
               ↓
       「偏見の目」ということを、振り返って考えてみる


A→あの子らに「人の痛み」がわかるのかということが疑問だったが、よく考えていて、大部分の子に影響を与えたようだ。特に、家庭的に「しんどさ」を抱えている子は、共感を持って聴いていたので、感想を書くのもすごく速くて、しっかりと書けている。
            ↓
     人間の持っている膿(うみ)の部分にまで入り込んでいるから
     あれだけ考えることができたんだと思う。


C→一番大切な部分であり、それをぶつけていくことで、子どもらはこっちを向いてくれると思う。


「ふ」→1組(A担任)でやってもらった時の、女子(1組)の感想にも、ずいぶんと反応していたようだった。


B→次に2組でやる時の注意点なんかは?


A→特定の子の名前とかは出せないけども、何か人間関係のトラブルが発生した時なんかは、この方法が使えるのでは・・・。


「ふ」→そういう意味では、Tがクラスにいるっていうことは、なんと貴重なことかっていうことやね。
 次は、このことを他のトラブルに置き換えて話をしようと思っている。


以上、ごくごく一部ですが、フリートークの内容を紹介しました。





第3回 座談会(4月27日)


テーマ クラスの中の「気にかかる子」に対するアプローチの方法


「ふ」 その子が、今、どんな状態なのかを的確に把握すること。
学年の教師の見方を集めて状況を把握する(小学校には欠けているもの)


   A→今朝のケンカから「1組で取り組んだこと」の伝達
     1人のリーダー性のある子からの発信
     子どもの感想から見えてくるもの

   B→次に2組で取り組む時に留意する点

   C→体育の授業の中から見えてくるもの 

  「ふ」→今まで(始業式から)子どもに配布したプリントの中などで、どのようにTを集団の中に取り入れようとしてきたか。
T以外の子どもの「偏見」の目を、どのように改善していくように仕向けているか。



「ふ」 学年教師集団の協力(表面的・うわべだけではなくて)によって、子    どもに「5年生全体の問題」「1人1人が考えるべきこと」という
    意識を持たせること。そのためには「学年集会」なども活用する。




    その後、フリートーク(活発な意見が交換される)



第2回 座談会(4月18日)


テーマ 集団作りの「ゲーム」についての持ち手の交換



「ふ」 子どもらの中での「固まった状態」を少しでも解いていく
    (アイスブレーキング)ことで、集団内の人間関係を円滑にする

 持ち手の交換
   A→ 「誕生日の輪」をつくる

   B→ グループワークによる集団作り

   C→ 身体を動かしながらの集団作り

  「ふ」 友だちビンゴ1 友だちビンゴ2

「ふ」 やりっぱなしではダメ。その後の子どもへの投げかけが大切。
                ↓
   「ゲームを終えて、今、思うこと」「おかげで助かった」の効果
   評価し、評価してもらうことで、円滑な人間関係を作る

    その後、フリートーク 




第1回 座談会(4月6日)


テーマ 子どもとの「最初の出逢い」をどうもっていくか



「ふ」 子どもとの最初の出逢いで大切なことは、次の2点。
     1 担任の意向を子どもに伝えること
     2 最初の出逢いで「こころ」をつかむこと

 1 担任の意向を子どもに伝えること

 *一番伝えたいことは?
   A 子どものいいところを引き出してあげたい

   B 一億分の40の確率で出会った。
       学校は学ぶところだ
       みんな、仲良くするのだ
     この2点を強調する。

   C 自分は「体育が好き」やから、一緒にがんばろう

  「ふ」一例を出しつつ、「人の痛み」や「人の喜び」がわかる人間に
     なってほしいということを話す

 *どんな方法で?
    ↓
   フリートーク

 2 最初の出逢いで「こころをつかむ」ための手法
     今、どんなことを考えているのか?
            ↓
     「ふ」 最初のクラスニュース
         1人1人へのメッセージ

     その後、フリートーク 




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