~第三章~ 切恋


「・・え」
真由と奈美は後ろを向いた。
「しょッ昌平!」
二人は声を揃えて言った。
「や・・・試合,負けちゃったから。」
「そっかあーでも出来る限りの力全部出し切ったんだろ」
「え・・うん」
「なら,いいじゃんかーどうせ相手は3年だし」
「・・・うん。ありがとね。」

悔しくて,どうにもならない心を,綺麗に,綺麗に洗われた気がしたんだ。
昌平は,みんなに優しいし,いつも明るい。
だから,今だけ、とか私にだけ、とかはないのに,やっぱり嬉しい。
どうしてこんなに優しくなっちゃうのかなぁー…って,よく思う。

「あっあたし次試合だわ。二人であたしのコト応援してよ~♪」

奈美…わざとかな?でも奈美ありがとう。

「じゃぁ,昌平ー奈美のコト一緒に応援しよっ!」
「おうっ!奈美ィ,頑張れよ!俺奈美のコトめっちゃ応援してるからなあ♪」
「・・・うん・・」

奈美の顔は少し赤くなりつつあった。
奈美,大丈夫だよね。あたしは奈美のコト信じてる!

ピーーー!
「これから試合を始めます!整列!礼!」

「奈美~~!!頑張れ~~」
「奈美!俺がついてるぞぉぉお!!」
「えっ・・・?」

おれがついてる オレガツイテル オレガツイテル

気にしすぎだよね・・奈美と昌平がまさか付き合ってるとか・・
だって今試合だからこう言ってるだけ・・だよね。

─いつの間にか試合は終わっていた。

「試合終了!すごいな,1年の勝ち!」

あ・・・奈美勝ったんだ・・・やっぱすごいな・・・
昌平はすぐ奈美のところへ行ってしまった。

「奈美~!おまえすげぇよ!あのアタックがマジで最強だよ!!」
「昌平がいてくれたからだよ~!あ,もちろん真由もねぇ★」
「奈美・・・ちょっといい?話あんだけど。」

え?!

「え・・別にいいけど・・」

奈美・・?

「あっ奈美ちょっと用事あるんじゃなかった?」
「真由ー・・・ごめんっちょっと行くね」

・・・奈美?

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