2007年01月30日
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私の父は、5年前に他界した。大腸癌が肝臓やリンパに転移し亡くなった。癌の最後はこんなにも壮絶なものなのかと目の前にして声も出なかった。大好きな父にこんなに苦しい死に方はして欲しくなかった。父はどう思いながら死んで行ったのだろうかと今でもふっと思う。

父が他界して、実家には母が一人で住んでいた。6DKの家に一人で住むのはどんなにか心細いだろうかと、東京に来ないかと話してみたり、妹夫婦の近くに来ないかと話してみたりしたが、今住んでいる場所から離れたくないと聞かなかった。

実家は私が幼稚園の時に購入した物だ。その時分は山を切り開いて作った宅地だったので広い。その時に植えた桜の苗木が40年近く経ち、近所の人たちが満開の時期には見に来てくれるほど見事に育った。父と一緒に作った池もある。父は鯉を飼うのが好きだった。また、なんでも自分で作ってしまう人だった。なので、池も家の生垣も全て自分で造っていた。25年前に家を建て直して、父が思い描いていた家を説明してその通り作ってもらったと自慢していた。父が愛して止まない家だった。

その家を母は、売り渡した。私たち姉妹は何も言わなかった。そこに住むことができない私たちに何も言うことはできなかったから。

私は、こんな状態であったので引っ越し当日には行くのを避け、引っ越しした2日後に行った。引っ越し先の後片付けを手伝った。それから3日後に受け渡しをした。もう、私たちの家は無くなった。本当に父が死んでしまったような気がした。

その後、2日後に家に戻ってきた。なんとか保っていた均整がまた崩れ始め、鬱が一時的にひどくなったが、2日ほどして一昨日くらいからまた落ち着いて来た。食事も摂れるようになった。でも、また今週末からまた実家に行かなければいけない。新幹線の移動はつらい・・・いや、電車もいやだが。でも、行かないといけない。一番面倒なことが残っている。遺産。





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最終更新日  2007年01月31日 12時09分47秒
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