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いつも見に来てくださっている皆様、大変申し訳ありません。 私の方では、特に操作をしていないのですが、今朝見たら、記事が全て消えてしまっていました…ショック!今まで参加した会合や活動の記録なども兼ねていたので、いきなりのこの状態に閉口していますが…仕方ないですね。また、徐々に書いていきたいと思います。。。m(_ _)m☆ …――と、思ったら、今見たら、また記事が復活してる~★良かった!お騒がせいたしました!
2007.03.12
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再び宮崎県で発生した鳥インフルエンザのために(今回は日向市の養鶏場)、本日(26日)から、5万2500羽もの、非常に多くの鶏たちが殺されることになりました。現行の法律では、こうした事態においては、鶏を殺さざるをえないことになっており、「殺処分は県や日向市職員ら150人体制で実施。炭酸ガスで鶏を窒息死させ、ビニール袋に詰めた後、現場から約1キロ離れた山中に埋却する(羽数が多いため、数日間かけて殺す)」と、ニュースでは言われておりますが、その殺し方は、扱いが粗雑であれば、鶏にとって、大変な恐怖と苦痛をもたらすものです。法律上でも、こうした動物たちを殺す際には、「動物愛護の観点」や「できる限り動物に苦痛を与えない」ことに配慮した殺し方をするよう明記されております。どうしても殺さざるをえないのならば、せめて、鶏たちにとって、苦しみや恐怖の少ない殺し方をしてほしいと切に願います。是非、お心ある方は、宮崎県に声を届け、人間の健康の安全面と共に、鶏の立場にも配慮することを求める国民の監視の目があることを伝えて頂ければと思います。なお、添付した下記の文書は、私が、今回、宮崎県に送ったものです(前回とほぼ同内容)。どうぞよろしくお願いいたします。担当部署: 宮崎県 農政水産部 畜産課電話:0985-26-7139E-mail: chikusan@pref.miyazaki.lg.jp------------------宮崎県 畜産課 農政水産部 御中はじめまして。東京都に在住する、○○と申します。先日に引き続き、再び、貴県(宮崎県日向市の養鶏場)で鳥インフルエンザが発生したとのこと、そして、まだ生きている鶏たちも殺すことが決定したと知り、大変ショックを受けております。その鶏たちの扱いに対して、是非ともお願いがあり、ご連絡をさせて頂きました。今回のような事態において、まだ生きている鶏たちを殺さなくてすむような対処ができるのであれば、それにこしたことはないと思いますが、現行の法律上、それが無理であれば、せめて、鶏に対して配慮ある接し方、殺し方をしてほしいと、切に願っております。申し上げるまでもないことですが、鳥インフルエンザの防疫につきましては、平成16年11月18日に農林水産省より「高病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針」が出ています。この中に「殺処分」に関する項目があり、「動物愛護、作業省力化及び安全性確保の観点から、殺処分は脊髄断絶又は二酸化炭素ガスによる窒息により行う」と明記されています。「動物愛護の観点から」とある以上、動物の苦痛が最低限になる努力を、鶏を扱う人間はしなければならないはずです。「動物の処分方法に関する指針」にも、「病気等により治療、回復の見込みがないと獣医学的に判断された動物、何らかの理由で飼養続行ができなくなった動物などの処分方法は、できる限り動物に苦痛を与えないという観点から、安楽死用薬剤の投与、頸椎脱臼、断首等の処分方法を用いる」と定められています。ここにも、「できる限り動物に苦痛を与えないという観点から」と明記されています。今回も二酸化炭素で窒息死させるとのことですが、二酸化炭素で意識を失わせて殺す場合、厳密な濃度計算等に基づいてなされなければ、「安楽死」どころか、意識消失前に非常な苦しみの中での窒息死となってしまうものです。もしそのような粗雑な殺し方になった場合、動物愛護の観点からの安楽死とは、到底言い難いものであると共に、法律にも添わない方法となってしまうと思われます。殺さざるを得ないのならば、せめて、苦痛や恐怖が最小限になるような、真の意味で「安楽死」と呼びうるにふさわしい殺し方を、そして、死の寸前まで配慮ある鶏への優しい扱い方をしてほしいと、切に願っております。以上のように願っておりますのは、私個人にとどまりません。日本全国及び、世界各国からの目も、今、まさに貴県に注がれておりますことを、ご認識頂ければ幸いです。先日も類似の内容のご連絡をさせて頂きましたが、下記の点についてお答えを頂くことができず、大変不安に感じております。是非、お答え頂けますよう、よろしくお願いいたします。(1)二酸化炭素ガスは、確実に「安楽死」となる正確な量と方法で注入されていますか?(2)二酸化炭素ガスが注入された後、死亡する前にきちんと意識が消失していることをどのよう確認していますか?(3)全羽の殺処分までには何日も要することが多いですが、死を待つ鶏への給餌給水などの世話はきちんと行われていますか?鳥インフルエンザの発生、そして、たくさんの鶏への対応、住民の方々の安全性の確保など、大変な状況であることをお見舞い申し上げます。ご多忙なことは重々承知しておりますが、上記の点、くれぐれもお含みいただけますよう、切にお願いいたします。
2007.01.25
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明けましておめでとうございます。ご無沙汰しており、大変失礼いたしました。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。そんな新年早々、また悲しい事実ですが、宮崎県清武町の養鶏場で発生した鳥インフルエンザのために、家畜伝染病予防法に基づき、本日から、同養鶏場の鶏たち、約8千羽が全て殺されることが決定しました。殺さずにすめば本当にそれに越したことは無いのですが、現行の法律では、それは無理である以上、せめて、当該自治体に、鶏たちへの配慮ある接し方を切に願い、訴えるばかりです。なお、ご参考までですが、下記のメールは宮崎県に送ったものです。お心ある方は、鶏たちのために、是非、お声を寄せて頂けましたら幸いに存じます。担当部署: 宮崎県 農政水産部 畜産課電話:0985-26-7139E-mail: chikusan@pref.miyazaki.lg.jp (ご参考) 清武町役場 総務課E-mail: webmaster@town.kiyotake.miyazaki.jp〒889-1696宮崎県宮崎郡清武町大字船引204番地TEL:0985-85-1111(代)FAX:0985-85-1496宮崎県清武町ホームページhttp://www.town.kiyotake.miyazaki.jp/top.html-----------------------------はじめまして。東京都に在住する、○○と申します。この度、貴県清武町の養鶏場で発生した鳥インフルエンザの関連で、まだ生きている鶏たちも殺すことが決定したと知り、大変ショックを受けております。その鶏たちの扱いに対して、是非ともお願いがあり、ご連絡をさせて頂きました。 今回のような事態において、まだ生きている鶏たちを殺さなくてすむような対処ができるのであれば、本当にそれにこしたことはないと思いますが、現行の法律上、それは無理であると思いますので、せめて、鶏に対して配慮ある接し方、殺し方をしてほしいと、切に願っております。 申し上げるまでもないことですが、鳥インフルエンザの防疫につきましては、平成16年11月18日に農林水産省より「高病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針」が出ています。この中に「殺処分」に関する項目があり、「動物愛護、作業省力化及び安全性確保の観点から、殺処分は脊髄断絶又は二酸化炭素ガスによる窒息により行う」と明記されています。「動物愛護の観点から」とある以上、動物の苦痛が最低限になる努力を、鶏を扱う人間はしなければならないはずです。「動物の処分方法に関する指針」にも、「病気等により治療、回復の見込みがないと獣医学的に判断された動物、何らかの理由で飼養続行ができなくなった動物などの処分方法は、できる限り動物に苦痛を与えないという観点から、安楽死用薬剤の投与、頸椎脱臼、断首等の処分方法を用いる」と定められています。ここにも、「できる限り動物に苦痛を与えないという観点から」と明記されています。 二酸化炭素で意識を失わせて殺す場合、厳密な濃度計算等に基づいてなされなければ、「安楽死」どころか、意識消失前に非常な苦しみの中での窒息死となってしまうものです。もしそのような粗雑な殺し方になった場合、動物愛護の観点からの安楽死とは、到底言い難いものであると共に、法律にも添わない方法となってしまうと思われます。殺さざるを得ないのならば、せめて、苦痛が最小限になるような、真の意味で「安楽死」と呼びうるにふさわしい殺し方を、そして、死の寸前まで配慮ある鶏への優しい扱い方をしてほしいと、切に願っております。 以上のように願っておりますのは、私個人にとどまりません。日本全国及び、世界各国からの目も、今、まさに貴県に注がれておりますことを、ご認識頂ければ幸いです。なお、下記の点は、此度の鶏の扱いにおいて、とても重要な点と感じておりますので、お忙しいとは存じますが、是非ともご回答頂けますよう、どうぞよろしくお願いいたします。 (1)二酸化炭素ガスは、確実に「安楽死」となる正確な量と方法で注入されていますか? (2)二酸化炭素ガスが注入された後、死亡する前にきちんと意識が消失していることをどのよう確認していますか? (3)全羽の殺処分までには何日も要することが多いですが、死を待つ鶏への給餌給水などの世話はきちんと行われていますか? お返事を、お待ちいたしております。鳥インフルエンザの発生、そして、たくさんの鶏への対応、住民の方々の安全性の確保など、大変な状況であることをお見舞い申し上げます。ご多忙なことは重々承知しておりますが、上記の点、くれぐれもお含みいただけますよう、切にお願いいたします。
2007.01.14
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韓国では犬肉食が行われていますが、下記は、ソウル近郊にあるジャンスドンのDog Farmの実態です。http://www.kaap.or.kr/bbs/zboard.php?id=notice&no=277 犬たちは排泄物にまみれ、腐ったキムチを食べ、食糧不足から仔犬さえも奪い合い食糧としているとのこと…!こうした悲惨な状況の改善を訴え、韓国製品の不買や旅行中止などを伝えるメール、または掲示板への書き込みなどで、私たちの声を届けましょう!韓国へは日本からの旅行者が多いため、日本人からの訴えは効果が期待できます。なお、メールの際は、下記の写真などを添付して頂くと、説得的かと思われます。本当は、もっと多くの写真があるのですが、犬たちの死骸が大量に放置されており、あまりにも酷く、見る覚悟が必要なため、これでも軽いものしかここには載せていません。勇気のある方は、下記のKooさんのサイトをご参照ください。≪送信先≫1. メール:web@mofat.go.kr ; souvenir@mail.knto.or.kr(順次 韓国大使館、韓国観光公団)2.掲示板への書き込み:Tour2Korea 日本語掲示板 への書き込みなどご参考までに、私は下記の内容で韓国大使館にメールを送りました。----------------------------------------------------はじめまして。日本の東京都に在住する、○○××と申します。この度は、突然のメールにて失礼いたします。最近は、日本でも韓国のドラマなどが流行し、韓国文化への関心も大変高まっており、私も韓国旅行に行きたいと思っておりました。しかし、最近、ソウル近くのジャンスドンのDog Farmのことを知り、犬たちのあまりに酷い飼育状態に、非常にショックを受けました。ジャンスドンのDog Farmでは、1年以上も、あのような悲惨な状態に犬たちを放置していると知り、強い怒りと悲しみを禁じえません。あのような状況は、即刻、改善されるべきです!韓国にも動物保護法があるにもかかわらず、殆ど実効性がないとも聞いています。是非とも、こうした悲惨な実態を改善すべく、貴政府としても真剣に努力していただきたいと心より願います。韓国での、犬たちや、その他の動物たちへの福祉がもっと向上するまで、韓国旅行に行く気持ちにはなれません。同様に、韓国製品を買う気持ちにもなれません。日本も、昨年、「動物の愛護及び管理に関する法律」が改正され、動物福祉への道をやっと歩み始めたばかりですが、是非、これから、隣国同士として、共に、動物への配慮あるアジアの国へと発展していけたらと切に願います。どうぞよろしくお願いいたします。日本(東京都)----------------------------------------------------※相手は大使館なので、日本語のままでOKです(韓国語に直さずとも、かえってインパクトがあるようです。)◆◇◆メールや掲示板への書き込みの際は、「ソウル近郊のジャンスドンのDog Farmは大変ショックであった」旨をお書き添えいただけると、説得的、かつ、Dog Farmへの圧力になるかと存じます。◆◇◆★なお、当Dog Farmの情報は、下記サイト管理人のKooさんから頂きました。以前から、韓国を拠点に、大変熱心なご活動をされているかたです。サイト名:動物虐待のない世のために:http://myworld21.oo.ly/japan/home.htmジャンスドンのDog Farmについて:http://myworld21.oo.ly/japan/farm.htm
2006.03.18
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緊急の里親さん募集のお願いです。もう期限がぎりぎりのため、一人でも多くの人の目に触れていただければと願い、呼びかけ文を転載せさせていただきました。こちらに猫ちゃんたちの姿もあります。どうぞ一目でも、覗いてみてください。あなたを待っている子がいるかもしれません!http://b4.spline.tv/whitecats/ご協力可能な方は是非、お手をお差し延べください。大阪ですが、全国に陸送可能とのことです。どうぞよろしくお願いいたします。以下、転載です。---------------------------------------------------期限が迫り切羽つまってます!猫ちゃん達が助かるようご協力お願い致しますm(__)m m(__)m大阪発白猫 22匹の一時預かり、緊急募集です。3月7日までと言う切羽詰った期限付きです。7日以降は、保健所に連れ込まれるそうです。全国に陸送します。オスは全員3歳未満で、8ヶ月から一年の子が多いです。そして全員白猫です。メスは、白黒長毛1匹、黒1匹、グレー白1匹、きじとら1匹、他白猫です。風邪の症状はありますが、基本は丈夫な子です。性格は非常に温厚で大人しいです。他の猫との協調性は十分にあります。駆虫のみしてのお渡しとなります。1匹だけでもかまいません。保護出きる方がいらっしゃいましたら、挙手をお願いいたします。連絡先はリトルキャッツ宛でお願いします。http://little-cats.iooo.jp/白猫ちゃん里親募集 http://b4.spline.tv/whitecats/---------------------------------------------------以上、転載です。周りの方へのお声かけにもご協力いただけましたら幸いです。
2006.03.06
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大阪府では年間9500匹の猫が、飼い主の手によって“不用猫”として保健所などの施設に持ち込まれ、殺されています。(もちろん、そのような大量殺戮は、大阪府に限ったことではありませんが…。)現在、そのような収容された猫たちのうちの、ほんのひと握りの子ですが、譲渡施設に搬送されてラストチャンス(最後の生き残る機会=里親探し)を与えられています。下記は、行政と連携して里親探しをしているボランティアグループ「行政収容猫を救う会」さんのサイトです。http://www.geocities.jp/tensippo/index.html3月末が期限となっているとのこと、明日にも“処分”されるかもしれないこの子たちに、何とか生きるチャンスを与えていきたいものです。お持ちのサイトに緊急UPして下さる方も、募集中とのことです。詳しくは、上記サイトをご参照ください。
2006.02.12
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環境省の「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準(素案)」のパブコメをやっと送った~(ひとまずホッ)…というところですが(今週金曜18時の締切りです。まだの方、まだ間に合います!)、新たな重要な実験関連パブコメ期間がまたまたスタートしました。今回は、前回の環境省の基準と並行して、文科省にて策定作業が進められてきた、「研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針(案)」に関する意見募集です。これは、研究機関における動物実験の実施の指針となるものであり、前回の飼養保管基準に並ぶ重要なものとなります。詳しくは、下記サイトをご覧ください。募集期間は、平成18年1月30日(月曜日)~2月28日(火曜日)です。http://www.mext.go.jp/b_menu/public/2006/06013102.htm 次々と重要な基準や指針のパブコメが続いていますが、動物実験関係では今回が当面の間では最後の山になるかと思います。引き続き力を合わせて、あとひとふんばり、頑張っていけましたら幸いです!
2006.01.31
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いよいよ「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準(素案)」のパブコメ募集締め切りまで、あとわずかとなりました(今度の2月3日金曜日、18時まで!)。詳しくは、環境省の下記サイトをご参照ください。http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=6691もしまだ意見作成中の方のご参考までに、「動物実験の法制度改善を求めるネットワーク」のパブコメ案をご紹介いたします。★動物実験の法制度改善を求めるネットワークのパブコメ案★http://homepage2.nifty.com/jikken-houseido/kijyun-kaisei-pabukome.htm既に様々なHPやブログでご覧になっていらっしゃる方も多いかと存じますが、市民サイドからの意見としては、質的にも内容的にも、かなり充実したものだと感じます。まだご覧になられていない方でご関心ある方は、お奨めです。是非、チェックしてみてください。なお、これは私見ですが、今回の素案で「第3 共通基準、(2)施設の構造等」の条文において、実験動物にとって自然な生態に即したストレスの少ない環境への配慮がもりこまれた点につきまして、実験動物小委員会を傍聴したときの感触から、研究者側からの反対意見が多数寄せられる懸念を強く感じます。(ご参考:第3回実験動物小委員会(環境省)★傍聴記★)それらの反対意見に押し切られることなく、この素案のまま改正が進んでいくように、我々も強調していく必要があると思われます。つきましては、上記でご紹介のパブコメ案にも含まれておりますが、<参考意見>として、「第3 共通基準、(2)施設の構造等」の条文で自然な行動がとれる環境やストレスの少ない環境への配慮を充実させた点について、動物福祉の観点から大変評価できることを伝え、是非、この条文を削ることなく素案通りに改正してほしい旨を、強く訴えていただけましたら幸いです。…というわけで、いよいよ大詰めですね。頑張りましょう!o(^-^)o Fight~!!
2006.01.29
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今日は「第6回動物実験指針検討作業部会」の傍聴に行ってきました。この委員会では、文科省が事務局となり、「研究機関における動物実験等に関する基本指針」の改定作業が進められています。現在パブコメ募集中の、「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準(素案)」(環境省)と、この文科省の指針と、動物実験関連のものが2種類並行して進んでいるため、ややこしいのですが、この文科省の指針もかなり重要なものと言えると思います。委員会のメンバーは、倫理学の専門の教授2名や動物福祉協会以外は、殆どが動物実験に関わる研究者で占められています。(悲しいかな、いつもながら多勢に無勢の構造は変わりません。。。)今回の委員会では、これまでの議論をふまえて文科省の担当者がまとめた素案が提示され、それに対しての議論が行われました。さて、今回、最大の争点となったのは、この指針の素案の「はじめに」という冒頭部分に載せられた、次のような一文に関してでした。「1、はじめに動物実験等は、人の健康・安全・医療の向上と密接不可分のライフサイエンス研究の進展にとってやむをえない手段である。(後略)」つまり、「動物実験は必要不可欠」か「やむをえない手段」か、という部分が論争の的となりました。研究者の方々は「やむをえない手段」という表現に対して、口々に反論を述べ、「『やむをえない』は消極的なニュアンスがある。動物実験は科学の発展のために必要不可欠なことであり、この指針は積極的に動物実験をしようとする人のためのものなのだから、もっと積極的な表現にすべきである。」というのが、研究者側の主だった意見でした。それに対して、動物福祉協会から反論もなされたのですが、さらに説得的な反論を企ててくれたのが、高木美也子委員(日大総合科学研究所・生命倫理学教授)でした。高木委員の意見は、「(研究者側の意見は)科学実験を積極的にすることと、動物実験を積極的にすることとを混同している。動物を使って実験することの申し訳なさ等をふまえたら、動物実験を積極的に言う必要は無いのではないか。その研究に代替法があるのならば、その方法をとった方が良いわけで、現時点で代替法の無い研究については動物実験以外ほかにやりようが無いのだという消極的な立場からスタートするべきと思う。従って、ここの一文は、『やむをえない』という表現のままでよい。」という趣旨のものでした。しかし、研究者の方々にとっては、この部分はアイデンティティーにも関わる部分なのかと感じさせられるほどに、「必要不可欠である」との意見を変えず、双方の意見は折り合いませんでした。結局は、文科省の担当者から「『必要、かつ、やむをない手段である』との表現に変えるのはどうか」との折衷案が出され、一応、その場は終息となりました。結局は、もともと委員の数が多い研究者側の意見に押されてしまったきらいがありますが、この指針の冒頭で、「動物実験は必要である」ということをわざわざ謳うのは、やはり私は賛同できません。ここは、意見をあげていきたいと思っています。ただ、今回の指針の素案では、評価できる部分もあると感じました。例えば、あくまで配慮事項としてですが、3Rが明記され(表現はまだまだゆるいですが)、また、情報公開についても明記されました。評価できる部分は認め、あくまで譲れない部分はその点を粘り強く訴えていくしかないかなと思います。★1月末~2月頃にかけて、上記の「研究機関における動物実験等に関する基本指針」のパブコメも行われる予定です。詳しくは、文科省のHPに掲載されると思います。またまた重要なパブコメになりますので、是非、多くの方が声をあげてくださいましたら幸いです。★
2006.01.10
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以下の映像は、PETAによって撮影された養鶏場(鶏卵場)の様子です。イセファームは日本で鶏卵生産量がトップとされていますが、米国にも3箇所の巨大な養鶏施設をもっており、この映像は米国での実態です。イセファームは、昨年の茨城県での鳥インフルエンザでもその名前をよく耳にしました。以下の映像の酷さは直視しがたい惨状ですので、ご覧になる場合は、その覚悟をもって見ていただきたく思います。「日本鶏卵最大手 イセ・ファーム、80万羽の悪夢」http://www.petatv.com/tvpopup/Prefs.asp?video=inside_egg特に悲惨な養鶏場が撮影されているのだとは思いますが、鶏の自然な生態に著しく反した過剰な密飼い、太陽光にも風にも一生当たれぬ密閉された空間など、日本の養鶏場でも行われていることは、本質的には類似しています。実際、上記の映像における養鶏場とほぼ同じシステムを、日本の大手の養鶏場は採用しています。卵がこれほど安く売られている背景に、こうした実態があることを私たちは知っていなければならないと感じます。私は卵を食べませんが、もし卵を食べているかたは、一般に売られている安い卵は買わず(そうした卵は上記のような生産をされています)、せめて平飼いの卵を買うなどご配慮いただければ幸いです。*なお、今回の記事は、Sakura_sakuさんのサイトを参照させていただきました。どうもありがとうございました。
2006.01.08
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皆さま、明けましておめでとうございます。昨年は大変お世話になりました。昨年は、ブログやHPを通して、多くの素敵な心優しい方々に出会え、そして、動物たちの問題について協力しあうことができ、とても勇気づけられた一年でした。今年が皆様にとりまして、そして、動物たちにとりまして、さらに良き前進の年となりますよう心よりお祈りいたします。さて、前回の動物実験基準に続いて、今回もパブコメへの呼びかけです。環境省にて、「鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置について」パブコメを募集中です。実は、こちらの方が動物実験基準よりも締め切りが早いので、ご関心のある方は、是非、下記サイトをご覧いただけましたら幸いです。募集期間:H17年12月16日(金)~H18年1月13日(金)17:30までhttp://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=6657この案では、トラバサミは、狩猟では禁止を検討するが有害駆除では標識を付けることを条件に許可する方向になっています。しかし、現在でも標識を付けることは義務づけられていますが、実際に付いていたことはないとのことです。従って、この案のままでは、結局は、違法なトラバサミの使用を実質的に禁止させることはできません。トラバサミは、ばね仕掛けの金属製のわな(猟具)で、野生動物の通路かその近くに装置し、動物(ノウサギ、タヌキなど)が踏むか仕掛けた餌をくわえたとき、支点のバネがはずれて獲物の足か首をはさみこむという非常に残酷な装置です。また、トラバサミの弊害は無差別捕獲性にあり、狩猟においても許可捕獲においても、その使用はもとより販売、流通を全面的に禁止しないかぎり、その害を根本的になくすことはできません。実際に、これまでに絶滅危惧種のオジロワシや同じく絶滅危惧種のツシマヤマネコなどが、トラバサミの被害にあっています。トラバサミの使用・販売・流通の全面的な禁止措置が講じられるよう、要望していきたいと思います。
2005.12.31
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いよいよ「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準(素案)」に関する意見募集(パブリックコメント)が開始されます。募集期間は、1月4日(水)~2月3日(金)です。詳しくは、環境省の下記サイトご参照ください。http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=6691先日、動物取扱業関係基準、特定動物基準の各新規の制定案、および展示動物基準、家庭動物基準、犬猫の引取り措置要領の各改正案についてのパブリックコメントの結果が公表されました。その際には、ペット関連業界からと思われる幼齢動物の販売制限などへの反対意見が、愛護側よりも数の上で圧勝し、悔やまれました。今回は実験動物関連業界の関係者が、こぞって私たちとは対立する意見を出してくる可能性があります。数の上でも負けないよう、頑張りどころですネ!私もお正月にかけてパブコメ案を検討し、意見を送りたいと思います。
2005.12.26
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本日、環境省にて「中央環境審議会動物愛護部会第3回実験動物小委員会」が行われ、傍聴に行ってきました。今回の委員会では、現行の「実験動物の飼養及び保管等に関する基準」の改正素案が出され、素案の内容をめぐって委員の間で討論がなされました。はじめに、基準の名称に関してですが、従来の名称が「実験動物の飼養及び保管等に関する基準」であったのに対し、改正案では「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」と変更されていました。今回、「苦痛の軽減」が明記された点は、賛同できると感じました。さて、今日の会議で、委員の間で最も意見が分かれたところは、「第3 共通基準」の「(2)施設の構造等」の項目(実験動物を飼養・保管する施設に関する項目)において、「実験等の目的に支障を及ぼさない範囲で、個々の動物が、自然な姿勢で立ち上がり、横たわり、羽ばたき、泳ぐ等日常的な動作を容易に行うための広さ及び空間を備えること」という一文を、素案に含むか否かという点についてでした。研究者のほぼ全員、及び実験動物生産者の人は、この一文に対して非常に強く反応しており、この文を入れることに対して強く反対していました。その理由として、「実験動物は終生飼養するわけではないので、ここまで詳しく書かず、“実験動物の生理機能を損なわない範囲”位の表現に留めた方が良い」「現状では、実験動物関連施設でこのような基準に耐えうるような所はない。生産業者としては、このような基準が告示されたら対応できず、非現実的である」「“自然な姿勢で立ち”とあるが、動物種によっても“自然な姿勢”の定義が分かれており、この表現では対応できない」といったものでした。それに対して、日本動物福祉協会の山口委員からは「逆に、この一文だけでは不十分であり、“生活環境のエンリッチメント”についても、この基準の中で明記すべき」「現状に合わせて基準をつくったら改正にならない。一歩先に踏み出す文言にすべきだ」といった意見が出され、真っ向から対立する形となりました。結果的には、委員長(林良博氏:東京大学教授)や環境省の事務局の方から、「この文には“実験等の目的に支障を及ぼさない範囲で”という前置き(制限)もついているし、“自然な姿勢”というのも常識的な範囲でわかるだろう。あくまで努力規定であり、文言の最後の“備えること”をもっと緩やかな表現に変える方向で、この一文は基準に入れる方向で検討したい」という仲介案が出され、時間も無くなっていたため、とりあえずその場は曖昧なまま収束となりました。傍聴していた一市民としての私としては、「実験等の目的に支障を及ぼさない範囲で」という大きな制限までついている上に、努力規定にすぎないこの一文に対してここまで反対意見ばかり出てしまうことに、「この委員の人たちは、本気で動物の苦痛の軽減を考えるつもりがあるのだろうか」と、また不信感を募らせてしまいました。幸い、今回は委員長や環境省の事務局も、反対意見にただ押し切られるのではなく、「このくらいの一文は入れた方が良いのではないか」という立場を何とか維持してくれたので、少しは希望を感じられました(それでも、研究者の方々の反対意見は退けきれず、もっとゆるい文言になりそうですが…)。以下は私の感想です。確かに、動物たちがもう少し自然に動けるようなスペースを確保するのでさえも、現状がその実態からはほど遠いだけに、その実現は当事者の方々にとっては容易ではないかもしれません。しかし、この会議での発言からは、頭から無理と決めて努力を回避し、現状改善を阻止しようとさえしているような印象すら受けました。上記の一文に書かれたことは、それほど目くじらを立てて反対するような内容でしょうか?むしろ、動物たちに実験の被験体となることを強い、さらにはその命さえ奪っている私たち人間として、最低限なすべきことではないかと思えてなりません。研究者の方々は、そうした努力はしていると反論なさるかもしれませんが、こうした会議での発言や態度を見る限り、そうした部分は一般人の私には伝わってこないというのが事実なのです。来年、1月初旬~2月初旬頃にかけて、当基準に対するパブコメの募集も行われる予定ですので、上記の一文が削除されぬよう、意見を送りたいと考えています。なお、これも大変残念なことなのですが、改正素案でも、従来通り、畜産動物の実験についてはこの基準の適用除外とされてしまいました。獣医学部などでは動物実験が多数行われているのが現状であり、そうした獣医学部などの実験動物に対してもこの基準がきちんと適用されるように、意見を伝えていきたいと考えます。
2005.12.05
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皆様の抗議の声が届き、11月29日の朝日新聞(静岡)に地域ねこ計画が掲載されました!記事は下記のリンク先から読むことができます。http://mytown.asahi.com/shizuoka/news.php?k_id=23000000511290003今回の記事では、地域猫たちのための具体的な活動の紹介や、捨てる側の人間の問題など、本質的な部分が書かれておりました。多くの方々が声を上げたことが、こうした記事を生む力となったと感じます。また、中心となって動かれた厩務員さん方々のご尽力の力も、大変大きかったと思われます。まだまだ問題が山積する動物の活動ですが、こうしたケースを支えに今後も頑張っていきたいと感じました。また、こちらのブログを見てくださり、声を上げてくださった皆様にも、心より御礼申し上げます。
2005.11.29
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朝日新聞が、猫の飛び出しを避けて起きたとされる事故について、野良猫や野良猫に餌をあげている人たちに一方的に責任を転嫁する記事を公表しました。事故によって重軽傷を負った園児やその保護者の方々には、心からお見舞い申し上げますが、記事の内容には大変問題を感じます。この記事のために、静岡市動物指導センターには、「このような事があるから猫をどうにかしろ」という電話が多数よせられ、ホームセンターが販売している捕獲器には注文が多数きているとのことです。記事の詳細は下記リンク先をご参照ください。http://mytown.asahi.com/shizuoka/news01.asp?kiji=12747朝日新聞に、是非、ご意見をお送り頂けますよう、ご協力をお願いします。私もnobo9172さんのブログでこの件を知り、急いで意見を送りました。なお、朝日新聞には下記から意見を送ることができます。http://www.asahi.com/reference/form.html私は下記のような意見を送っておきました。----------------------------------------------------貴社の当該記事は、まるで野良猫や野良猫に餌をやる人が、事故の原因をつくったかのように書かれているような印象を受けました。しかし、もし本当に野良猫をよけようとしたために起きた事故だとしても、野良猫の存在をつくったおおもとは人間です。その部分には殆ど触れず、野良猫や野良猫に餌をあげる人々をスケープゴートにすることは、今回の事故の本質や、野良猫を生み出す社会的な問題を歪曲することに他なりません。さらに、記事の中で、野良猫を「安楽死処分」しているとの記載がありましたが、静岡県では二酸化炭素ガスにより殺しており、二酸化炭素による処分は濃度や圧力、対象動物の年齢等による条件を上手く調整できないと麻酔効果が現れる前に窒息が起こり、安楽死になりません。実際、目視による確認でも数十分に渡りもがき苦しむ様子が観察されています。「安楽死」といった誤った記載をしたことで、社会に誤った認識を植え付け、安易に家庭動物や地域に生きる動物を処分センターに渡す人を増やす結果を招きかねず、その観点からも今回の貴社の記事の責任は重大です。実際、貴社の記事を読んだ読者から、静岡市動物指導センターに「このような事があるから猫をどうにかしろ」という電話が多数よせられ、ホームセンターが販売している捕獲器には注文が多数きているとのことです。おりしも、現在、今年度の動物愛護法改正を受けて、環境省が主導となり、動物の福祉に配慮した観点からの「犬猫の引取並びに負傷動物の収容に関する措置要領」等についての見直しが進められているところです。貴社のような影響力の大きい新聞社によるミスリードによって、こうした重要な流れの足を引っ張るようなことは断じて行われてはならないと考えます。貴社の当該記事の訂正を公表してくださいますよう、強く要望いたします。なお、場合によっては、他のマスメディアに公表することも辞さない所存です。何卒、ご賢察のほど、よろしくお願いいたします。
2005.11.20
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18日、茨城県で鳥インフルエンザへの感染歴を示す抗体が新たに検出されました(イセファーム小川農場)。そのため、茨城県はさらに鶏約11万羽の「殺処分命令」を出したということです。詳しくは、下記リンク先をご参照ください。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051118-00000148-mai-soci14日のブログにも書いたイセファーム美野里農場も含めて、これで茨城県の養鶏場での抗体検出は34カ所目となります。引き続き、茨城県に対して、動物福祉に配慮した鶏の殺し方や扱いについて繰り返し訴えていく必要性があると共に、過剰な密飼いなどの工場畜産のあり方を根本的に見直していく働きかけを農水省や環境省にしていくことの必要性を改めて感じます。また、鶏用ワクチンの導入についても、真剣に訴えていかなければならない事態になっていることを感じます。
2005.11.18
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今夜のニュースで、再び茨城県で鳥インフルエンザのウィルスが発見されたことに伴い、大量に鶏が殺されるという報道がありました。一度は殺されることを免れた、あのウィンドレス鶏舎(イセファーム美野里農場)でウィルスがみつかったことによるものです。詳細は下記のリンク先をご覧ください。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051114-00000156-jij-soci約8万羽という、とてつもない数の鶏が殺されます。報道では「安楽死」と伝えられていますが、二酸化炭素で殺す場合は、濃度や圧力等による条件を正確に調整できないと麻酔効果が現れる前に窒息が起こり、非常な苦しみの中での死となるものです。それは、「安楽死」などとは程遠いものです。今の日本では、鳥インフルエンザの疑いがある鶏は、現行の指針に則り、殺されることを免れません。それならば、せめて鶏の苦痛が最小限にすむような殺し方や扱いがなされるよう、一人でも多くのかたが、実際に手をくだす茨城県に声を上げていく必要があると思われます。茨城県に意見を送ることをご希望のかたは、下記から送ることができます。その際、「茨城県農林水産部畜産課」宛てであることを、明記するとよいと思います。http://www.pref.ibaraki.jp/opinion/send.htmなお、私は下記の文面で送っておきました。----------------------------------------------------今回、再び貴県にて、鳥インフルエンザのウィルスがみつかったことにより、大量に鶏が殺されることになったことをニュースで知りました。「動物の処分方法に関する指針」の解説における「6.産業動物」の「(3)食肉生産以外の処分動物の処分方法」の項には、「病気等により治療、回復の見込みがないと獣医学的に判断された動物、何らかの理由で飼養続行ができなくなった動物などの処分方法は、その状況によって異なることはもちろんであるが、できる限り処分動物に苦痛を与えないという観点から、安楽死用薬剤の投与、頸椎脱臼、断首等の処分方法を用いる」と定められています。今回も数万羽単位の多くの鶏を殺すことになるため、二酸化炭素による窒息死となるかと存じますが、鶏が恐怖も苦痛も敏感に察知する感受性の鋭い生き物であることをふまえ、くれぐれも丁寧に優しく扱い、殺すときもせめて「安楽死」と呼ぶにふさわしく、二酸化炭素の麻酔効果がきちんと発揮されるような方法で行うようにしていただけますよう、切にお願いいたします。何卒、よろしくお願いいたします。
2005.11.14
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今日は、第3回動物実験指針検討作業部会(文部科学省)の傍聴に行ってきました。いろいろな委員会があり複雑ですが、改正動物愛護法を受けて、前回ブログに書いた環境省による「実験動物の飼養及び保管等に関する基準」の改定作業と並行して、文科省による「動物実験の基本指針」の改正作業が進められており、今日は後者に行ってきました。(さらに、この二つの改正作業に加えて、日本学術会議を主体とする動物実験ガイドライン策定作業も進められています。)いつもは傍聴に行く度に意気消沈して帰ってくるのですが、今日はちょっと違いました。いつも研究者の方々の間だけで、保守的で希望の見えない議論に終始しがちな印象がありましたが、今日のディスカッションでは、委員の中のお一人である、熊本大学文学部教授の高橋隆雄先生がかなり動物福祉側に立った発言をしてくださいました。それに押されるように、日本動物福祉協会の山口さんも頑張って発言してくれていました。高橋先生は、現行の記述の文言が3Rを推進するには弱すぎることを度々主張してくださいました。例えば、現行の「(動物実験の実験操作において)動物に無用な苦痛を与えないよう配慮すべき」では弱すぎるので、「苦痛を与えないようにしなければならない」にすべきである、ときっぱりと仰ってくださっていました。それに対して、医科歯科大の教授など研究者側は「鎮痛剤の研究などでは痛みを与えざるをない(従って、規制の強い文言にされては困る)」等々、反対意見が述べられ、複数の研究者の反駁を受けていましたが、それでも高橋先生はひるまず頑張ってくださっていて、その姿に拍手を送りたくなりました。そんな高橋先生の頑張りに力を得たのか、山口さんも「動物実験委員会には、学外の研究者以外の人間も入れるべきだ」と粘ってくださっていました。もちろん、研究者サイドからは、「実験計画の普遍性と客観性を判断できるのは研究者のみである」ことを強調し、外部の人間、ましてや研究者以外の人間を入れることには猛反対をしており、座長自身も研究者側の考え方のため、結局、議論は研究者側に都合がよいようにうやむやにされてしまいました。(私見ですが、これらの議論を聞いていて感じたことは、動物実験委員会には動物実験の倫理面を検討する場としては、あまり位置づけられていないらしいということです。倫理面を判断することこそ重要だと思うのですが、その部分を担保する仕組みについては、殆ど議論がなされていなかったことは、問題があると感じました。)とはいえ、少なくとも、今日は研究者サイドだけの独壇場にならず、実験動物の福祉を高めることを強調する研究者外の立場からの見解も見られ、良かったと思います。結局は、多勢に無勢であり、研究者サイドの見解に煙にまかれてしまったようなきらいはありますが(文科省の事務局自体が研究者よりのためいっそう不利なのですが…)、こうした委員に選ばれた方の中に、高橋先生のような方がいらしたことは心強いことだと感じました。★★次回の動物実験指針検討作業部会は11月28日(月)午後だそうです。さすがに、次回は仕事で行けないのですが、いよいよ骨子案が出そうな気配です。重要な部会になると思われます。出られる方は、是非、エールを送りに行っていただければと思います。★★
2005.10.31
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今日は、中央環境審議会動物愛護部会第2回実験動物小委員会の傍聴に行ってきました。今回の内容は、「実験動物の飼養及び保管等に関する基準の改定」に関する各関係団体からのヒアリング(意見聴取)でした。今回呼ばれていたのは、国立大学法人動物実験施設協議会、日本製薬工業協会、社団法人日本実験動物協会、動物との共生を考える連絡会の4団体の代表者でした。「動物との共生を考える連絡会」の青木さんからは、「5つの自由(飢え渇きからの自由、肉体的苦痛と不快からの自由、外傷や疾病からの自由、恐怖や不安からの自由、正常な行動を表現する自由)」をしっかり守れるような基準にしてほしいということが、再度強調されていました。それに対して、実験関係者の委員は(かなり大御所の研究者のかた)、「もう十分、青木先生の提案は、研究者たちに自主的に守られていますよ。(だから、敢えて明記する必要はない、というニュアンス)」と、楽観的すぎると思われるコメント。それならば、堂々と基準の中に明記しても全く差し障りがないはずではないのか?…と思ってしまいました。別の委員(この分野では発言力のある研究者のかた)、「実験動物は、実験の被験体になるという使命をもって生まれてきたのだから、実験に供されなければ“悲しい”だろう。(畜産動物は、食卓に供される使命をもっているから、鳥インフルエンザなどで殺されるのは理不尽だろう、とも言っていた。)」といったコメントもあり(いつもこのかたは、“実験動物の使命”ということを持ち出すのですが)、そんな考え方は人間側の傲慢な自己正当化にすぎないだろう!!…と、思わず声に出そうなくらい腹が立ちました。また、日本実験動物協会(実験動物供給者の集まり)の方々は、意見の中で「実験動物の飼養保管上考えるべき福祉は、Refinement(苦痛の軽減)について配慮すべきであり、代替・削減の2Rは動物実験上の配慮事項と考えられるので、当該基準にはなじまない」と、2Rを排除しようとする始末。これにも、唖然としました。実験動物を供給する立場からすれば、代替や削減が進むことは経済面で自分たちの不利益につながるかもしれませんが、実験にされる動物たちにとっては、飼養保管上でも、1匹の命さえも惜しまれてしかるべきではないでしょうか。「実験動物の使命」「実験動物のアイデンティティー」などといった言葉で虚飾し、敢えて他のペット動物たちと区別して、動物実験という人間の行いを正当化しようとするその態度が根本的に改められ、もっともっと謙虚にならないと、実験に使われていく動物たちの苦痛は変わりようがないと…苦々しい思いを改めてかみ締めた次第でした。★★次回の委員会は12月5日の予定です。次回は、もう素案が出されるそうです。参加できる方、是非、お運びください。傍聴参加は、環境省のHPにお知らせが出ます。★★
2005.10.26
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実験動物のおかれた現状を改善するために、法制度の面から改革を進めていこうとする市民レベルのネットワークが、立ち上がっています!!この度、このネットワークに加わってくださる方(サポーター)を大大大募集中です☆★現在、動物実験の法制度改善を巡っては、環境省の「実験動物の飼養及び保管等に関する基準」の改正作業、文科省の動物実験指針策定検討作業、学術団体、業界団体による統一ガイドライン策定作業、といった複数の重要な基準、指針策定作業が並行して動いており、予断を許さない状況です。私もサポーターの一人なのですが、以下の趣旨にご賛同くださる方は、是非、サポーターにご登録お願いします!サポーターとしての義務は特になく、個人でも団体でも、以下の趣旨にご賛同くださる方であれば、どなたでもサポーターとしてネットワークの一員になることができます。(もちろん、現在のところ会費などもありませんし、不定期ですがニュースレターなども届き、動物実験の法制度改善に向けての動向をつかめます。)≪ネットワークの趣旨≫動物実験が倫理的な観点から一定の規制を受けるべきであるとの理念の下、既存のあらゆる団体や個人の立場や枠組みを超えて協力し、動物実験における動物の犠牲の数的、質的な削減、及び動物実験に関する情報公開の促進と、それによる個々の動物実験の妥当性を社会的に議論できる仕組みを実現するための法制度(法律、政省令、基準等)の新設及び改正を求めること。≪動物実験の法制度改善を求めるネットワークの活動≫1.動物実験を規制する法律の新設。2.「動物の愛護及び管理に関する法律」の動物実験/実験動物に関わる事項の改正及び法律配下の政省令、基準の改正。3.「薬事法」、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」等の動物実験に関わる法律及び法律配下の政省令、基準等の改正。4.上記1~3を実現するための政策研究と提案、社会やマスコミへの情報提供とアピール及び普及啓発、対行政活動、対議員活動、及びネットワークの趣旨に沿った他団体・個人の活動の紹介等。≪サポーター登録のお願い≫上記の趣旨の実現のためには、ネットワークを通して情報や意識を共有することにより、普段ばらばらの思いや活動を1つにして結集させることが不可欠です。またサポーターの人数は、それだけで対行政活動、対議員活動において力になります。 サポーター登録をしていただける方は、氏名(匿名、ハンドルネーム、偽名は不可)、連絡先(連絡のとれるE-mailアドレスまたは住所)、ご意見(以上必須。可能であれば自己PR等も)をお書き添えの上、メールにてご連絡ください。連絡先:jikkenhousei@nifty.com (動物実験の法制度改善を求めるネットワーク)*このネットワークについて、もっと詳しくお知りになりたい方は、是非、下記のサイトをご覧ください。http://homepage2.nifty.com/jikken-houseido/
2005.10.21
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鳥インフルエンザに罹患したことが疑われた鶏たちは二酸化炭素で殺されていますが、二酸化炭素で殺す場合は、濃度や圧力等による条件を上手く調整できないと麻酔効果が現れる前に窒息が起こり、安楽死になりません。しかし、TVなどで報道されている映像を見る限りでは、鶏に対する扱いは目に余るものがあるという印象をぬぐえません。そのため、この夏に大量に殺す作業を行った埼玉県や茨城県に対して、殺さざるを得ないのであれば、せめて「安楽死」と言うにふさわしい方法で行ってほしいとお願いをしてきました。埼玉県は比較的誠意をもって回答してくださいましたが(とはいえ、安楽死と呼べる方法でなされていたかとう点については回答を避けられてしまいましたが)、茨城県からは事務的な回答のみで、まともに取り合ってもらえませんでした。鳥インフルエンザにおいて、鶏に対する対応を根本的に見直していくためには、「高病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針」等、法律や基準、指針の見直しを働きかけていかねばならず、それらの点については、自治体に訴えてもらちがあかないのですが。。。 しかし、今は現行の指針に則り、鶏を殺さなければならないならば、せめて鶏の苦痛が最小限にすむよう、実際に鶏を殺す立場にある自治体の職員の方々にお願いすることも必要ではないかと考えます。もう殺されてしまっているとしても、またこうした事態に備えて、国民の監視の目があることは伝え続けなければならないと思い、茨城県に再度、下記のメールを送りました。-------------------------------------------茨城県農林水産部畜産課×× △△ 様度々のお問い合わせをお許しください。9月24日に下記のお問い合わせをお送りさせていただきましたが、その後、まだ何のご回答もいただけておりません。ご多忙とは存じますが、ご回答のほど、どうぞよろしくお願いいたします。「動物の処分方法に関する指針」は存じ上げており、今回の鳥インフルエンザの防疫処置として、鶏を二酸化炭素ガスにより殺していることは存じております。前回のご質問でも、そのことを前提にお伺いさせていただいております。現行では、こうした事態において、鶏を殺さざるを得ないとするならば、お答えいただきましたように、「処分において最も重要な点は,できるだけ速やかに動物を意識の喪失状態にし,その後、致死のための処置を施すこと」といった、動物愛護の観点に基づく安楽死であると思われます。前回質問させていただいた点は、まさしくこの点に対するご確認でございました。しかし、質問に対するご回答を頂戴できませんでしたので、何度もお騒がせして恐縮ですが、改めてご質問させていただきます。以下の3点につきまして、ご回答いただけますよう、お願い申し上げます。1)二酸化炭素ガスは、確実に「安楽死」となる正確な量と方法で注入されているでしょうか?2)二酸化炭素ガスが注入された後、死亡する前にきちんと意識が消失していることをどのよう確認していますか?3)全羽の殺処分までには何日も要するとのことですが、死を待つ鶏への給餌給水などの世話はきちんと行われているでしょうか?今回のような事態において、鶏を殺さなくてすむような対処ができるのであれば、それにこしたことはないと感じるのはもちろんなのですが、現行法の中では、防疫上の観点から殺さざるをえないのであれば、実際に鶏に直に接する現場の職員の皆様方に、せめて、「安楽死」と呼ぶにふさわしい方法で鶏たちに接し、対処していただきたいと切に願うばかりです。ご多忙の中、何度もご連絡申し上げ恐縮ですが、何卒ご回答いただけますよう、お願い申し上げます。お返事お待ち申し上げております。-------------------------------------------(茨城県農林水産部畜産課への文面は以上です)茨城県に意見を送ってくださる方は、下記から送ることができます。その際、「茨城県農林水産部畜産課」宛てであることを、明記するとよいと思います。http://www.pref.ibaraki.jp/opinion/send.htm*なお、この手紙に至るまでの茨城県とのやりとりにつきましては、下記のページをご覧いただけましたら幸いです。http://homepage3.nifty.com/kojirotoyuki/infruenza%20saitama%202004.8-10
2005.10.11
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「実験動物の飼養及び保管等に関する基準」が策定されてから約25年が経過し、今年改定された動愛法に3Rの原則が明記されたことなども受けて、「実験動物の飼養及び保管等に関する基準」の改定に向けた動きが環境省を中心に進められています。その件について、10月3日に開催された中央環境審議会動物愛護部会実験動物小委員会の傍聴に行ってきました。その際、改正案の骨子についての説明がありました。改定案の主なポイントの1つとして、「実験動物の福祉」に係る基本的考え方の充実ということが挙げられていました。この基準は法律ほどの強制力はありませんが、法律に準ずるものとして、実験動物の福祉に関わる具体的事項を定義できるとても重要なものです。しかし、この骨子案を読み進むと、一番最後に「適用除外」の項目があり、「この基準は、畜産に関する飼養管理の教育若しくは試験研究又は畜産に関する育種改良を行うことを目的として飼養し、又は保管する実験動物の管理者等には適用しない」という部分は、全く改定の予定がないことがわかり、愕然としました。実験動物の福祉向上の問題がわずかにでも進展し始めたと思いきや、畜産動物に係る実験にはそのわずかな光さえも射さないのかと思うと、やりきれません。この会議は原則公開で、2005年9月から2006年初頭まで行われる予定です。途中、2005年末頃にパブリックコメントの募集が行われ、動物愛護法施行が予定される2006年6月頃までに告示される予定です。畜産に関する実験も、この基準から除外されるべきではないと考えます。その点を含めて、意見を送りたいと思っています。(パブコメの募集時期は、環境省のホームページに掲載されると思います。)
2005.10.08
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今月の17日(月)に中央環境審議会野生生物部会鳥獣保護管理小委員会が、下記のとおり開催されるそうです。日時: 平成17年10月17日(月) 14:00~16:00場所: 環境省第1会議室(中央合同庁舎第5号館22階) (東京都千代田区霞が関1-2-2)議題: [1] スケジュールの検討 [2] 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に係る現状と課題 20名限定のようですが、一般の傍聴も可能なので、是非、ご関心のある方はお申し込みの上、おでかけください。その日は仕事の都合で、私自身はどうしても行けないのですが。。。(残念!)。行かれた方、是非、感想など教えてください。m(_ _)mなお、詳しくは、環境省の下記サイトをご覧ください。http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=6427
2005.10.07
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今年、「動物の愛護及び管理に関する法律」の一部が改正されました。しかし、動物実験については、今回も大きな進展は見られませんでした。動物実験関連業界側は、法律による規制を嫌い、あくまで自主規制路線でいくことを強く主張しており、実際にその流れにあります。ただし、自主規制といえども、内外からの批判の声もあるために一応の動物実験指針はつくった方がよいであろうという動きはあり、現在、文部科学省が中心となって「動物実験指針検討作業部会」が開催されています。この部会は申し込みをすれば一般の人も傍聴参加が可能なため、第2回(10月4日)に行ってきました。今回は関係団体からのヒアリングが中心でしたが、ヒアリングに呼ばれていたのは主に実験関係機関が中心で(日本学術会議、日本生理学会研究倫理委員会、日本神経科学学会、国立大学動物実験施設協議会、公私立大学実験動物施設協議会)、市民団体側からは「動物との共生を考える連絡会」のみが呼ばれていました。研究者側の見解は、現在でも実験動物に対して充分に配慮して対応していることを強調しており、現状を積極的に改善していくような希望の感じられる見解は、私の感触では見受けられませんでした。「動物との共生を考える連絡会」は、「5つの自由(飢え渇きからの自由、肉体的苦痛と不快からの自由、外傷や疾病からの自由、恐怖や不安からの自由、正常な行動を表現する自由)」を盛り込んだ指針をつくってほしいと要望してくれていましたが、研究者側の反応は冷ややかで「そのような自由を保障できるような具体案は考えているのか」と質問されていました。連絡会の青木氏は、具体案を考えていると答えておられましたが、研究者たちの中、殆ど四面楚歌のような状況で、見ていてハラハラしました。部会の後、何ともやりきれない、無力感を覚えました。日本学術会議を中心とした研究者側の保守的な考え方を中心にして、今後の実験動物たちの運命が、今、決めていかれそうになっているのです。一般の傍聴も可能になっているのですが、傍聴に来ているのも研究者っぽい方々ばかりで、一般市民の方々の参加は少ないという印象を受けました。研究者たちの内輪の雰囲気の中で、今回の指針が研究者や研究機関にやりやすいように決めていかれてしまいそうな怖さがあります。実験動物の福祉という観点を、また置き去りにされてしまいそうで怖いです。今後も動物実験指針検討作業部会が行われますので、もしお時間の許す方は、是非、傍聴にいかれて、実験動物たちの福祉向上を強く願っている社会的な要望があることを示していただければと思います。この部会は殆ど形式的な程度の回数しか開かれませんので、私も都合をつけられる限り、なるべく参加したいと思っています。場所は、霞ヶ関の文部科学省近辺で行われることが多いと思います。傍聴の申し込みは、文部科学省のホームページに掲載されますので、是非、チェックしてみていただければ幸いです。傍聴には人数制限がありますので、傍聴募集の公示が出ましたら、なるべく早く申し込むことをお勧めします。http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/index.htm上記のページを一番下の方にスクロールして、【会議開催案内】というところをご覧ください。
2005.10.06
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鳥インフルエンザの感染が疑われた鶏たちは、「家畜伝染病予防法」や「高原病性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針」、「動物の処分方法に関する指針」に基づき、現在の時点では殺されていくことを免れません。 鶏たちが大量に殺されている現状を根本的に変革するためには、現行法や基準の見直しを訴え、改正案を検討していくことが必要でしょう。 それと並行して、私たちにできることの一つは、現行法の中で殺されていく鶏たちの苦しみを少しでも軽減するために、鶏に直接手をくだす立場におかれている各自治体の職員の方々に、せめて鶏に対する配慮ある接し方をお願いし、多くの国民の監視の目があることに意識を向けてもらうことだと思います。 今回発生した、埼玉県や茨城県の鳥インフルエンザに関して、以下のようなやりとりを行いましたので、以下にご参考までに掲載いたします。こちらをご覧くださった心ある皆様方におかれましては、鳥インフルエンザの発生した自治体へ、是非、電話や手紙、メールなどで、物言えぬ鶏たちの声となり、訴えていただけますようお願いいたします。 たとえ今回は当該の鶏がすべて殺されてしまっていた後であったとしても、また同県で鳥インフルエンザが発生しないとは限りません。その時のためにも、常時から、私たちの考えを訴え続けていくことが必要だと思います。 ≪埼玉県の連絡先≫ 埼玉県農林部畜産安全課家畜防疫等担当 電話 048-830-4175 E-mail a4170@pref.saitama.lg.jp ≪茨城県の連絡先≫ 茨城県農林水産部畜産課 http://www.pref.ibaraki.jp/category/teian_iken.htm(こちらのサイトから意見を送れます) 【埼玉県とのやりとりの経過】 1)2005年8月24日 私から、埼玉県農林部畜産安全課家畜防疫等担当の方へ問い合わせ:この度は、貴県で鳥インフルエンザ抗体陽性が確認されたことにつきまして、その対応におかれまして大変なこととお察しいたします。 埼玉県鴻巣市の採卵養鶏場「イセファーム堤向農場」の鶏の殺処分に関してお伺いいたします。 ご存知の通り、「動物の処分方法に関する指針」では、「病気等により治療、回復の見込みがないと獣医学的に判断された動物、何らかの理由で飼養続行ができなくなった動物などの処分方法は、できる限り動物に苦痛を与えないという観点から、安楽死用薬剤の投与、頸椎脱臼、断首等の処分方法を用いる」と定められています。 埼玉県では「職員らは鶏を約30羽ずつバケツに入れ、二酸化炭素で窒息死させた後、トラックで近くのごみ焼却場に運んで焼却した(毎日新聞)」とありますが、指針における「できる限り動物に苦痛を与えない」という観点に関して、今回の殺処分においてはどうなっているのでしょうか?「二酸化炭素ガスによる窒息により行う」と定められているのは、動物愛護の観点から安楽死をさせるためという趣旨だと思うのですが、今回の鳥インフルエンザでの鶏の殺処分においては、その二酸化炭素ガスによる窒息死のさせ方が妥当な方法でなされているのかとても憂慮しております。 今回の場合、殺処分をしているのは埼玉県の職員の方なのでしょうか、それとも業者に委託していらっしゃるのでしょうか? 県の職員の方であれば獣医師でしょうか、もし業者の方であれば、どのような資格をもった人が行っているのでしょうか? また、バケツに入れて二酸化炭素で処分しているとのことですが、どのようなバケツに何羽を入れているのでしょうか? 鶏を捕まえるときの捕まえ方(両手で丁寧に捕まえているのか、それとも翼や足を掴んだり乱雑に扱うこともあるのか)、バケツまでどのように運んでいるのか、バケツに入れるときはどのようにしているのか(底面積が広くうまく並べてあげられるのか、重ねたりしているのか)などについてもどうか教えてください。 また、全羽の殺処分までには何日も要するとのことですが、死を待つ鶏への給餌給水などの世話はきちんと行われているのでしょうか? 二酸化炭素で意識を失わせ安楽死させるためには、厳密な濃度計算等に基づいてなされなければ、それこそ意識消失前に非常な苦しみの中での窒息死となってしまうものです。 これは動物愛護の観点からの安楽死とは、言い難いものだと思います。 また、鶏はとても感受性の鋭い生き物ですので、その扱われ方によっては、非常な恐怖と苦痛を与えかねません。 防疫上の観点からの適切な対応が大切であることは理解しています。 しかし、動物の苦痛に対する配慮に対しても、大きな懸念を感じている国民は少なくないと思われます。 ご多忙の中恐れ入りますが、お返事をお待ちいたしております。 どうぞ鶏に対する配慮ある対応を心よりお願い申し上げます。 2)2005年8月26日 埼玉県農林部畜産安全課家畜防疫等担当の方より返信:鶏の殺処分方法についてのお問い合わせについて、次のとおり回答いたします。 殺処分の方法については、さいたま市食肉衛生検査所の方の回答のとおり、「高病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針」に基づき、二酸化炭素ガスにより実施しています。殺処分を担当しているものは、県職員で当初獣医師のみで実施していましたが、どうしても10万羽弱の鶏を短期間で処分するには、獣医師のみでは困難で、一般の職員も獣医師の指示のもと、実施しています。 鶏の捕まえ方は、ケージの構造上両手は入れられないので、片手で取り出しすぐ側のバケツに入れ、二酸化炭素ガスを注入し、安楽死させており、注入後速やかに鶏は死亡しています。 また、現在いる鶏の給餌等は、従前どおりきちんと行っており、農場の担当者も、やるせない思いで、餌をやり続けているとお聞きしています。 私も獣医師であり、一般職員も含め鶏を処分することは本位ではありませんが、家畜伝染病予防法に基づく、病気のまん延防止策としてやむを得ず実施しているもので、殺処分に当たっては、引き続き十分鶏配慮して実施して参りますので、ご理解いただきますようお願いいたします。 3)2005年8月27日 私から、埼玉県農林部畜産安全課家畜防疫等担当の方へ返信:この度は、ご返信をどうもありがとうございました。 農場のご担当の方も、職員の皆様方も、本位でなさっているわけではないことは、私も察してはおります。 大変辛い作業であることと存じます。 また、殺される前の鶏たちが、これまで通りきちんと世話をされているということを伺い、少し安堵いたしました。 ただ、お答えいただけていない部分がありましたので、何度もお問い合わせして恐縮ではありますが、再度お伺いさせていただきます。 懸念していることの1つは、鶏が殺されるときに本当に安楽死になっているのかということです。 前回もご質問させていただいたことと重なる質問ですが、バケツとは具体的にどのような形状のどのような大きさのものですか? 何羽の鶏がその中にどのような体勢で入れられているのでしょうか? きちんと並んで入れるのですか、重ねたりしていることはないでしょうか? 二酸化炭素ガスは、確実に「安楽死」となる正確な量と方法で注入されていますか? 二酸化炭素ガスが注入された後、死亡する前にきちんと意識が消失していることをどのように確認していますか? 意識があるままでの窒息死にはなってはいないでしょうか? 安楽死をさせているということを言える根拠を、どうぞ教えてください。 お返事お待ちしております。 4)2005年8月30日 埼玉県農林部畜産安全課家畜防疫等担当の方より返信があり、「質問いただいた事項についての回答は、差し控えたい」との回答でした。 5)2005年9月1日 私から、埼玉県農林部畜産安全課家畜防疫等担当の方へ返信:この度は、大変な中でのご返信、どうもありがとうございました。 ご担当職員の皆様方のご苦労とご心痛は、お察し申し上げます。 しかし、前回お問い合わせさせていただきました事項につきまして、ご回答いただけなかったことで、かえって不安な気持ちが募っております。 何故ご回答いただけないのか教えていただけないでしょうか。 重ね重ね恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。 6)2005年9月5日 埼玉県農林部畜産安全課家畜防疫等担当の方より返信があり、「繰り返しになりますが、回答は差し控えたい」との返答。「既に当該農場の鶏舎には、本来いるべき鶏は1羽もなく、見渡す限りがらんとしたケージと静寂だけが残っています。ウイルスのまん延防止措置のために殺処分をせざるを得なかったことに、再度ご理解いただきますようお願い申し上げます。」とのことだった。7)2005年9月24日 私から、埼玉県農林部畜産安全課家畜防疫等担当の方へ返信:先日は、お忙しい中、幾度にも渡りお返事をくださいまして誠にありがとうございました。 鶏を殺さざるを得ない辛い状況に、直接関わらざるを得なかった××様をはじめ職員の皆様方のご心中につきましては、深くお察し申し上げます。 先日、ご質問させていただきましたことにつきましてお答えいただけなかったことは、大変残念に不安に感じております。 お答えになりにくかったということは、私が懸念しておりましたような殺し方がなされてしまっていたのではないかと、推察せざるを得ない心境です。 なお、「ウイルスのまん延防止措置のために殺処分をせざるを得なかったことに、再度ご理解いただきますようお願い申し上げます」とお書きくださりましたことに関してなのですが、今回のような事態において、鶏を殺さなくてすむような対処ができるのであれば、それにこしたことはないと感じるのはもちろんなのですが、もし防疫上の観点から殺さざるをえないとしても、せめて、「安楽死」と呼ぶにふさわしい方法で対処してほしいとお伝えしたかったのです。 鳥インフルエンザにおいて、鶏を殺すことやその手段について変革を申し立てるためには(ワクチンの導入に関することも含め)、「高病原性鳥インフルエンザに関する特定家畜伝染病防疫指針」等、法律や基準、指針の見直しを訴えてゆくことが必要であり、それらの点につきましては、しかるべき方面への働きかけを今後行っていかなければならないと考えております。 しかし、今は現行の指針にのっとって鶏を殺さざるを得ないのであれば、せめて鶏の苦痛が少しでも少なくてすむよう、実際に鶏を殺すことをせざるを得ない立場となられている現場の方々に、鶏の苦痛を最小限にするような取り扱いをお願いしなければならないと考え、今回の一連のお問い合わせやお願いをさせていただいておりました。 ××様には、ご多忙な中においても、誠実なご回答をいただけましたことにはとても感謝いたしております。 限られた時間の中で、たくさんの鶏を殺さなければならない状況下でとれる対応は現実的には困難な課題が多いかとは存じます。 また、実際に手をくだすことに伴うご心痛も、お察し申し上げております。 しかし、言うまでもないことではありますものの、鶏一羽一羽にかけがえのない命があり、鋭敏な感受性があります。 それらのことを考えますと、言葉を発せない鶏の声をせめてかすかにでもお伝えせねばとの一心で書かせていただきました。 今後、貴県においてまた鶏を殺さざるを得ない状況になりました折には、その思いを再度お汲み取りくださり、ご対応いただけますよう、鶏たちと共に深くお願い申し上げます。 *茨城県とのやりとりの経過につきましては、下記ホームページをご覧いただけましたら幸いです。 http://homepage3.nifty.com/kojirotoyuki/test.htm
2005.10.05
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はじめまして!ようこそ、小次郎とゆきのブログへ!こちらのサイトでは、畜産動物の問題を中心に、現代の動物たちがおかれている過酷な現状を改善するためにできることを考えていきたいと思っています。ホームページの「動物たちを助けるためにできること 小次郎とユキの部屋」の別館として、スタートいたします。ホームページはなかなか更新できませんでしたが、こちらのブログでは、もっとタイムリーにいろいろな情報や日々の思いを発信していきたいと考えています。今まで、ホームページに来てくださった皆さま、どうもありがとうございました。引き続き、よろしくお願いいたします。そして、新しく出会う皆様、どうぞよろしくお願いいたします。「小次郎」と「ゆき」は、里子として我が家に来てくれたセキセイインコたちです。共々、どうぞよろしくお願いいたします!
2005.10.05
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