3月の大雪


朝電車を待っている時

冷え切った空を眺めてみた

そこには大勢の雪が舞っていた

あまりに多くの雪だから

人は落ちてゆく雪は見ずに

ただ空で踊っているそれを見ていた

足元に目をやると

今落ちてきたばかりの

真新しい雪が

美しくも、醜くも散っていた。

数えることの出来ない雪が地上に降りてくる

その小さな一つ一つが固まって大きくなっていく

数億と降るその中から

偶然に出会うことの出来る雪達

人に踏まれて儚くも溶けてゆく恋

君と僕を重ねたりして・・・

次会えるのは春だろうか。


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