鍋・フライパンあれこれ美味
100万ポイント山分け!1日5回検索で1ポイントもらえる
>>
人気記事ランキング
ブログを作成
楽天市場
000000
ホーム
|
日記
|
プロフィール
【フォローする】
【ログイン】
右腕の関節部分を見事にぶっ壊し、やむなくリゼンブールにエルリック兄弟が帰ってきた時には、腕はもう既に再起不能の状態だった。
「新しいのを作るしかないわ」
と、幼馴染の整備士の宣告を受け、錬金術師エドワード・エルリックは、この何ともいえない暇な時間を、独り持て余していた。
「暇だな……」
その声の主は、十五歳とは思えない背の低さとは対比された、長い、目の覚めるような輝きを持つ金髪を後ろで結っていた。また遠くから見てもすぐに目に留まる、ゆったりとした鮮やかな紅いコートを、黒い服の背に纏っている。少年だった。
ある昼下がり。暇そうに、青く晴れ渡った平和な空を見上げた、髪と同じ色の大きな金色の瞳は、今は眠そうに細められていて、わずかに日の光を受けて輝いている。頭の後ろで手を組もうとするが、左手は空を切った。
そうだ、右手は今は無いんだっけ……。
とりあえず、今は我慢するしかない。俺が壊しちまったんだから。エドは心の中で、誰に聞かれるともない独り言を呟いた。
空と同じくらいに青く研ぎ澄まされた風が、エドの長髪をすり抜ける。
……そのとき。風の中に、聞きなれた、馴染みのある少女の高い声が混じり、優しく耳に入ってきた。それが心地よくて、エドは目を閉じた。再び声が聞こえた。今度ははっきりと聞こえた。
「……エド……治ったわよ……」
エドは、その言葉を理解すると、勢いよく目を開いた。眠りきった心が、風と、それに乗せられた声と共に、一気に晴れ渡っていった。この青い空のように。
遠くから、少女が走ってくる。
そうして滞在が5日に及んだ今日、ようやくその腕は完成したのだ。
「出来たのか?ウィンリィ?」
「ばっちりよ。さっ、早くつけてみて」
少女ウィンリィは、エドに勝るとも劣らない光沢を持つ金色の髪に、よく映える青い大きい瞳を輝かせ、ひらひらと右手でエドを自分のもとに招いた。
この少女は、壊したことを知ると怒るくせに、新しい機械鎧をつけさせる時は至って陽気だ。何をするよりも表情が生き生きしている。本当にすきなのだろうが、変わっているとしか思えない趣味である。
本当に機械オタクだな……。人のことは言えないが。
口には出さずに、今は大人しくそれに従う。早く賢者の石の情報を探しに行きたいし、何より頼んでいるのはこちらの方だからだ。それに、ウィンリィが機械オタクであるからこそ、こうやって腕を直してもらえるのだから、その趣味に感謝しなければならない。
「じゃ、いくわよ」
ウィンリィの気合の入った一言。どこか、弾んでいるような軽い口調だった。
毎度のこととはいえ、この神経を接続する瞬間だけは、今でも慣れることではない。
「おっ……おう」
と、エドの返事が終るのを待つことなく、
ガキンッ!!
激しい金属音を鳴らして、右肩に冷たいメタルの腕がはめられた。
「……うわっ!……ってウィンリィ!お前、人が心の準備するくらい待てよ!」
エドがウィンリィを指差して、真っ赤になって怒る。それがカンにさわったようで、少女も眉を吊り上げて怒る。毎度のパターンだ。
「何よ!私はちゃんと『いくわよ』って言ったでしょ」
きゃんきゃん騒ぎ立てる金髪の子供が二人。
傍で見ていた青銅の甲冑のような鎧に全身を包んだ……というより、その鎧そのものであるアルフォンス・リックは、エドワードの弟だ。が、何も知らない第三者が傍から見て、どっちが兄だ?と聞かれれば、必ずといっていいほど、分かりきった答が帰ってくるであろう。
その図体のでかさは、とても十四歳とは思えない。
アルフォンスは、相変わらずだなぁ、と微笑ましくその子供たちを見ていた。だがいつも盛り上がる口ゲンカも程々に、だ。
「で、どう?今回はちょおっと強度を上げてみたの。それと間接部分をいじって、動きやすくしたつもりなんだけど」
ウィンリィは嬉々として、今は自分の右肩に繋がった腕を持ち上げて説明していく。
本当に、いつも思うのだが。
「……機械オタク」
「何よ!錬金術オタク!」
返す言葉が無かった。
右腕をぐるぐると動かしてみたりして、感覚を調整していく。
「うん、前より動きやすい。ありがとな」
それでも、自分の無理をいつも聞いてくれる幼馴染に、お礼を言わないことはないのだ。
「ホントに!?よおっし。今度はもっと、もっと良いの作ってやるからね!」
ウィンリィは、礼の言葉を聞いて、嬉しそうに頬を緩ませた。そして、右手でガッツポーズを作る。
「って、お前は、壊したら怒るだろうが」
その幸せそうな笑顔を見つめて、エドは突っ込みを入れた。
「当ったり前じゃない!いい?ちゃんと手入れしてよ。はぁあ、心配だわ、私の可愛い機械鎧」
ウィンリィは名残惜しいと言わんばかりに、いとおしそうにエドの右腕をさする。
いくらこの右手に通う神経が、自分のものではないとしても。
その滑らかな、優しい感覚などわかるはずないとしても。
……勘弁してくれよ。
鈍い幼馴染は、そんな青少年の苦悩を知ることなどはない。
彼女はひたすら、丹精込めて作り上げた自分の傑作を満足そうに眺めているのだ。
今までも、そして……これからも、ずっと、ずっと。
それでも一つ、心の底から救われていることがある。
「……あいつが機械鎧好きで、よかったよ……」
「いきなり何さ、兄さん」
無事新しい腕を得て、エルリック兄弟は駅までの長い道を新しい気持ちで、ひたすら歩いていた。
空を見た。深夜だった。夜空は晴れ、星が見える。昼間とは違う冷たい夜気に満たされ、周囲は水を取り替えたばかりの金魚鉢のように、すがすがしく見えた。
皆眠っている。街も、草木も。ただ、空だけが起きていた。幾千もの星が塗りつぶされたような空の中で瞬いている。
深呼吸して、エドは胸の奥まで夜を吸い込んだ。
今頃この腕の製作者は夢の中だろう。
「いやさ、いつも思うんだ。まあ、行き過ぎのとこもあるけどさ」
ふいに、思い出すことがある。
アルの魂を練成し、何日もの間、生死の境を彷徨って――
そして、霧がかかった意識が覚醒して――
重たい瞼を上げた時。
『エド……』
今にも泣きそうな、幼馴染の顔。
いや、もう泣いていただろう。
涙は出ていなくても、心の中は、大雨のせいで大洪水のはずだった。
昔からその顔を見るのが嫌だった。
彼女にそんな顔をさせるのがたまらなく、この上も無く嫌だった。
それなのに、自分が今までで一番悲しそうな顔を、あいつにさせた。
そう思ったらやりきれなかった。
「だってきっと、耐えられねぇから」
もしも、この血の通わない腕を、足を。
あいつが眼にするたびに、あんな顔をされていたら。
「耐えられないよ、きっと」
―― 一つ、心の底から救われていることがある ――
終わり
展示室に戻る
ジャンル別一覧
出産・子育て
ファッション
美容・コスメ
健康・ダイエット
生活・インテリア
料理・食べ物
ドリンク・お酒
ペット
趣味・ゲーム
映画・TV
音楽
読書・コミック
旅行・海外情報
園芸
スポーツ
アウトドア・釣り
車・バイク
パソコン・家電
そのほか
すべてのジャンル
人気のクチコミテーマ
ジャンプの感想
週刊少年ジャンプ2026年45号感想その…
(2026-10-06 12:44:02)
読書
小説 花咲くいろは いつか咲く場所…
(2026-10-07 08:18:07)
今日読んだマンガは??
『身代わりの花嫁は、不器用な辺境伯…
(2026-10-07 00:00:06)
© Rakuten Group, Inc.
共有
Facebook
Twitter
Google +
LinkedIn
Email
Design
a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧
|
PC版を閲覧
人気ブログランキングへ
無料自動相互リンク
にほんブログ村 女磨き
LOHAS風なアイテム・グッズ
みんなが注目のトレンド情報とは・・・?
So-netトレンドブログ
Livedoor Blog a
Livedoor Blog b
Livedoor Blog c
楽天ブログ
JUGEMブログ
Excitブログ
Seesaaブログ
Seesaaブログ
Googleブログ
なにこれオシャレ?トレンドアイテム情報
みんなの通販市場
無料のオファーでコツコツ稼ぐ方法
無料オファーのアフィリエイトで稼げるASP
ホーム
Hsc
人気ブログランキングへ
その他
Share by: