ラジオと映画とちょっとジャジーな日々

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渋谷毅さんのこと ♪-6

「小沢健二さんって、どういう方ですか?」

思い切って聞いたのは、これ。

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なんとミーハーだと思われるだろうか…。

よく誤解されるのだけれど、
私は、王子様だとか、渋谷系だとか言われていた
小沢健二を、そういう風に見ていたことはないし、

異性として、好きという気持ちとは違う。

一言では言いにくいけれど・・・、あえて言ってみるならば、

ある時期、彼に「救われた」のだった。

そんな経験ありませんか?

正確には 「小沢健二の音楽」 に救われたのであって、
小沢健二は、それを作って、表現してくれた人。

なんと言うか「恩人」みたいな感じ?
いや、う~ん、ちょっと違う…。

共鳴、肯定、仲間、信頼、生命力…、
(長くなりそうなので、カット!)

とにかく、その時期の「小沢健二の音楽」と「私」は、
とても深く理解しあっていたのだけれど、

それを世に送り出してくれた、小沢健二がどういう人かは、
よくわからないのだった。

・・・という 「ギュウギュウに詰まった思い」 も、
言葉にしてしまえば

「小沢健二さんって、どういう方ですか?」

になってしまうのだから、失礼を覚悟で言うしかない。

そんな私の態度を、渋谷さんはどう思われたのか・・・、
その表情からは、わからなかったけれど、

う~ん・・・、と少し考えてから答えてくれた内容は、
とても納得のいくものだった。
でも、もったいないので、ここには書かない!

・・・と思ったけれど、
最近いただいたコメントを読ませてもらったら、

何だか期待が集まってしまったようなので(笑)、
かい摘んでお伝えします。

渋谷さんがおっしゃったのは、

「彼は、歌い手というよりも、プロデューサー的な人であって、
自分の表現したいことを、自分よりうまくできる人がいたなら、
その人にまかせるだろう。」

といった内容だった。

「そう、私も本当にそう思います。すごくわかります!」

と言いながら、渋谷さんの人を見る目に感心しつつ
その言葉に、心から共感してしまったのだった。

そこで引き下がればよかったのだけれど、
渋谷さんの答えに嬉しくなってしまった私は、
名残惜しくて、余分な事を言ってしまった・・・

「自分の番組でジャズをかけたいんですけれど(これは本当)、
何が良いのかわからなくて・・・(これも本当)」

本当だからって、言えば良いってものじゃない。

だって・・・

「そんなのいっぱいあるじゃない、フッ。」
って笑われた。

この「フッ」には、あきらかに呆れた感じが入っていた。
峰さんだって苦笑している。

そうですよ、その通り。

そんなのいっぱいあるじゃない!

・・・再びシュンとなって、
でもCDにはしっかりサインをもらって帰った。

とりあえず、渋谷さんとの出会いはここまで。

でも、その時私が思ったこと、

「渋谷さんと直接言葉を交わすことは、もう一生無いだろう。」

という予想は、

この2年後、またまた、大きくはずれるのだった。

(つづく)

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