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体育教師像について

昨日に日記にひき続き、ばななっぷるさんの質問にお答えしていきたいと思います。
体育の先生って、なぜか必要以上に怖い先生が多いんですよね

そうなんですね。
体育教師のイメージって余りよくないんですよね。
まぁ、ここで言う体育教師は、教科担任制になる中学校高等学校で体育科を受け持つ教師となるわけですが。。。

komeのBOSSの研究でも体育教師のイメージは「体力・根性はあるが、教養に欠け、授業に熱心ではなく、怖くて、生徒か慕われない人」となっています。
では、このような体育教師のイメージはいつくらいかできてきたのでしょうか?

1925年(大正14年)4月、陸軍現役将校学校配属令が制定され、大学を除く官公立の中等以上の学校には、必ず陸軍現役将校が配属されるようになりました。
そして、体育(体練)科の一環として、軍事教練が始まりました。
つまり、当時学校にいる体育の先生は軍人さんだったのです。
そして、体育では軍事教練という要するに軍隊に入る前の訓練が行われていたのです。
もちろん軍隊にはいるためには、厳しい規律を守らねばならず徹底した指導がなされるわけです。
教師の命令は絶対であり、従わない生徒には大声で怒鳴ったり、なぐりつけたりするのです。
ここでは体育の教師=軍人という教師像が成り立ちます。
また、体育教師は他の教科の教師とは違って大学や専門学校などで指導されておらず、学問的造詣が無く一般的教養に欠けるというイメージもこのころからありました。
こうして、社会的な影響受けながら、無教養で乱暴者とうい体育教師像というのはできあがっていきました。

そして最近では、加熱する部活動指導と部活指導場面や生徒指導場面での体罰問題とで、必ず体育教師があげられています。
これには様々な問題があります。
まず一つめは、部活動が体育教師を評価する一つの目安になっていることです。
とくに、高等学校では顕著でしょう。
体育教師は授業で一生懸命やっても、そんなに評価されません。
高等学校の体育に関する研究授業が小中学校のそれと比べ遙かに少ないのがその証拠でしょう。
でも、「○○先生はどこどこの高校の何々部をインターハイに連れて行ったんだって」
という噂はあっという間に広まります。
くわえて、国体という行事も影響しています。
国体の前年度、前前年度は、体育教師の採用が増えます。
それも国体で点数がとれるいわゆるトップアスリート達です。
彼らは、その種目の世界ではトップかもしれませんが、そのほとんどが体育教師としての教育を受けておりません。
従って、授業で成功を収めることができず、自分のことを相手にしてくれる部活動の指導に熱を入れるのです。
部活動はそのスポーツが好きな生徒が集まってくるし、自分の専門を切り崩して教えればいいから体育授業よりは楽ですよね。

それに、中学校高校の体育教師を目指す学生は、基本的に部活動でいい経験(成功体験)をしていて、それを伝えたくて教師になりたいというのが未だ多いのです。
この学生達がもっている体育教師のイメージは部活動を熱心に指導し生徒を強くする教師なのです。

そして、もう一つ。
スポーツで鍛え上げられた屈強な体は、血気さかんなこども達を威圧するの十分ですよね。
したがって、生徒指導、生活指導における体育教師にかかる期待は大きく、多くの体育教師が生徒指導部や生活指導部へ配置されます。
実際、komeの同期もこんな愚痴をこぼしていました。
生徒が落ち着かなくて授業ができないとき、生徒指導部はなにをやってるんだって文句を言う先生がいるとか。
筋違いですよね。
自分の授業を顧みることはないようです。

これで、もうわかりますよね。
これまでの数ある学園もののドラマに出てくる体育教師を思い出してみてください。
情熱的で熱心でまさにスポーツマンタイプの教師はどうですか?
グラウンドで大声だして怒鳴りまくり、生徒を殴っている体育教師像を想像するのは楽ではありませんか?
竹刀をもって校門にたつジャージ姿の体育教師というのもすぐにイメージがわきますよね。

こうやって、社会的につくられた体育教師のイメージはかなり古い時代から脈々と受け継がれているのですね。
そのイメージに即した期待をいい意味でも悪い意味でも世の中は求めてきます。
部活動に熱心な保護者、あれている生徒を落ち着かせたい他の教科の教師、そして、部活動で成功してきた子ども達。
そうやって、そのイメージの即した体育教師が増えていくのでしょう。

むしろ大きな問題は、一般の生徒さんの求める体育教師像というのが余り反映されないということなのです。
一般の生徒が求める体育教師像は以下の通りです(松井貞夫、1984、小・中・高校生が望んでいる体育の教師像.体育の科学34(1):13-18.)。
<小・中・高校生共通>
○運動に堪能
○一緒に活動し、よく教えてくれる
○明るく、優しく、厳しい
<中・高校生共通>
○公正で、人間として尊敬できる
○専門的な能力と広い教養を持っている
○授業を計画的に進め指導できる

ごくごく、当たり前の要求なのですけどね(^^;)



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