琴子のあじさいの部屋

琴子のあじさいの部屋

長男の誕生


彼は,とっても大きなあかちゃんだったのです
3400ありました
色の白い髪のふさふさした
きれいなこだったそうです

私は彼を抱くことは出来ませんでした
小さな足を見た記憶があるだけです


前置胎盤で出血したのが妊娠3ヶ月のときでした
2週間ほど安静入院
その後、安静を条件に自宅に戻りました
そう、
同居している自宅です。
私の実母は、
私の結婚が決まってすぐに亡くなりました
そのため挙式も先送りになったりしました

実家に帰る選択肢は私にはありませんでした

義母に世話になるのには
抵抗はありましたが
それでも身を任せるしかなかったのです

でも、申し訳なくは思いましたが
嫌だったわけではないのですよ

実母の死に直面したときに
ずいぶん力になってくれた人たちですから
不安はありませんでした

安定期の5ヶ月まで
安静のためずっとベッドですごさせてもらいました

安静をとかれたときどれだけ嬉しかったか
みんなで
心からお腹の子の成長を喜びました

9ヶ月で破水しました
その前から逆子だと分かっていましたので
陣痛促進剤で計画出産にすんなり決まりました

帝王切開の道もあったのですが

私は自分のプライドのために
帝王切開は選べませんでした

それは、姑のある言葉を聴いたからです

「陣痛を知らずに親にはなれない」

こんな言葉 今なら思い切り否定できますが
当時は出来なかった・・・・

そして、
長男は仮死状態で生まれ

すぐに別の病院へ運ばれていきました

私は
小さな足をチラッと見ただけなのです
今でも、忘れられません

このとき帝王切開を選べば
長男は死なずに済んだのではないかと
ずっとずっと、自分のせいだと・・・
思ってきました



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