コーチンのNY日記

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幸せの豚



「なんでこんなことしないかんの?」と文句ばかり言ってるあなた!

短い話なんで是非読んでみてください。
ちなみに読むときは、力いっぱい想像力を働かせて、できる限りの可愛い豚を頭の中に描いてください。

幸せの豚・・・

あるところに、「幸せの豚」という豚がいました。彼の目の前には終わりが見えないほど長い道があります。その道は彼がこの先歩まなくてはならない、人生の道です。幸せの豚は生きている限り歩まなくてないけません。
その道にはとても高い山と深い谷が交互にあります。
山は「幸せの山」と呼ばれ、登り詰めたとき、幸せの豚は最大の喜びを感じることができます。
谷は「不幸の谷」と呼ばれ、降りつめたとき、幸せの豚は最大の悲しみを感じることができます。
彼は早速、歩き始めました・・・
そして、ある程度まで来た所で幸せの豚はこう思うのです。
「幸せは好きだけど・・不幸は嫌いだ。」
そこで彼はあることを思いつきました。

「不幸の谷」を降らなければ不幸にはならない、そう考えた幸せの豚は「幸せの山」をすべて削り、「不幸の谷」を埋めてしまいました。
よく地面を均して、平らな道にしてから彼は再び道を歩き始めたのです。

幸せの豚は目の前に続く平坦な道を歩き続けました。
「不幸の谷」が無い道は幸せの豚の理想のはずです。しかし、「幸せの山」を削ってしまった彼は、もうこれ以上、幸せを感じる事はできません。
毎日が同じ事の連続、楽しい事も無ければ辛いこともない、そんな道のうえで幸せの豚は歩く事の意味を忘れてしまいました。
道端で止まってしまった豚はずっと考えました。
「幸せって一体なんなんだろう・・・?」
そして彼はまたあることを思いついたのです。

道に座り込んだ幸せの豚は少し小さな穴を掘りました。
そして、今度は、穴の中に入り深く深く掘り始めました。
自ら深い谷を作り出したのです。
次に掘った土を利用して大きな山を作りました。
いつの間にか平らにしたはずの道にはいくつもの山、谷が作られ、元通りの道に戻ってしまいました。
ついにすべての作業を終えた幸せの豚は、果てしなく長い道を、自ら作った「不幸の谷」をまた降り始めたのです。





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