我流乱舞!

我流乱舞!

非情な日常・退屈な時間・3



「ちょっと狭いけれど、大丈夫か?」

康太は笑顔で答えた

「大丈夫っす。んじゃぁ、電気消しますね~」

康太は部屋の明かりを消すと、劉也の敷いた布団にもぐり、眠りに付いた・・・。

0時10分頃・・・。

シャーコ・・・シャーコ・・・シャーコ・・・

不可解な音が立て続けに聞こえてきて眼が醒めた康太。

「・・・ん・・・?なんなんすか?」

シャーコー・・・シャーコー・・・シャーコー・・・。

「ん・・・まあいいや・・・。」

気にせず眠ろうと考え、康太は再び目をつぶった。

シャーコーシャーコーカンカンッ・・・シャーコーシャーコーシャーコーシャーコーカッ

「気になって眠れないっす!!!!なんなんすかこれぇ~!!」

「梓の稽古での物理的攻撃の次の深夜帯での精神的攻撃だ。」

劉也が青い顔をして、混乱する康太に答えた。

「起きてたんすか!?一体なんなんすか?」

「眠れる訳ないっつの・・・。梓が刀の手入れしてるんだよ・・・。」

康太は納得した。

「刀磨いてるんすね・・・。何かこみ上げるものを感じるっす」

「まぁ・・・そう言うときは・・・。」

劉也は部屋を出て、少ししたらまた戻ってきた。

「ん?なんすか?」

「酒だ!!」

康太は冷蔵庫に酒など入って居なかった事を思いだした。

「あれ?酒なんて何処に・・・?」

「隠して無いと梓に・・・な・・・?」

「成る程素晴らしくわかったっす」

二人はカクテル・チューハイ・焼酎を飲み、ほろ酔いになった所で睡眠体制に入り、無事、梓の精神的攻撃を回避し、安眠する事が出来た。

翌朝、午前9時ごろ、劉也は起床し、まだ寝ている康太を確認すると、居間へ向かいソファーに腰を掛け、煙草を吹かし始めた。

「天気のいい朝に、なーに煙なんてあげてんのよ・・・」

梓が劉也の目の前に立ち、嫌煙権を発動させた。

「ん?煙とは失敬な、煙草は大人の味がするんだぞ?・・・まぁお前には分からないだろうな。」

「・・・子供扱いすなっ!!」

そう言うと梓は劉也の手から煙草を奪うと、鍛え上げた素晴らしい肺活量で一気にフィルターまで煙草を吸いつくた。
それを劉也は呆れた顔で見ていた。

「・・・お前死にたいのか?」

「・・・・ゲホッゲホッ・・・おぇぇ・・・気持ち悪い・・・。」

劉也は煙草を一本無駄にされた。と微かな苛立ちを抱きながら、もう一本取り出し、火をつけた。

「ふぅ~・・・。まぁ・・・此処は俺の家だ。コレくらいの自由は勘弁してくれ。あ、康太は見てて面白いから好きにしていいけれど。」

「ぐ・・・。まぁ・・・そうね・・・。」

予想外にも、納得した梓に劉也は少し関心しつつも、康太をどうやって起こしてやろう?と色々策を練り始めた。

「ん・・・!そうだ、梓、康太起こして来てくれ。」

「え?別にいいけど・・・わかったわ」

梓は劉也の部屋に向かい、布団を抱き枕のようにして眠る康太を起こそうとした。

「康太君、起きて起きて~」

梓はそう言いながら、康太の肩を揺らした。

「・・・う・・・ん・・・チェンジ。」

「・・・・・・・・・・。」

梓がこの康太の寝言をどう解釈したのかは分からない。しかし康太は朝一番の断末魔を上げる事になったとか・・・。

朝食を適当に済ませ、3人でゲームをして遊んで時間をつぶしていると、昼過ぎに玄関のチャイムが鳴り、美穂と見知らぬ金髪の女性と、茶髪の男性がやってきた。

「おっはよー!みんなー!!」

美穂が意気揚々と挨拶をし、家の中に入ってきた。
劉也は美穂の後ろに居る二人の事が気になった。

「ん・・・?後ろに居る二人、誰だ?」

「あ、そうそう!紹介するね。こちらが、シルフィさんです。」

「初めまして、劉也様、康太様・・・。それから梓様・・・。あなた方の話は良く聞いていますよ。」

シルフィと呼ばれた女性は礼儀正しく深く頭を下げ、ニコリと上品な笑顔を見せた。
劉也と梓は一瞬戸惑ったが挨拶を返すことにした。

「え・・・あ、初めまして・・・。」

「・・・よろしくお願いします。」

釣られて二人も頭を下げてしまった。
美穂は紹介を続けた。

「そして、こっちが東條 晃さんだよ!」

「よろしくお願いします。」

晃と呼ばれた男は劉也に握手を求めた。
劉也はそれを快く受ける。

「ああ、よろしく。」

一通りの挨拶は済んだと見た美穂は梓の前に移動した。

「今回は~!梓ちゃんの歓迎会を開きたいとおもいます!!よって!事務所メンバーも全員集めて来ました!」

梓は驚いた顔をしたが劉也は渋い顔をした。

「ちょっと待て、俺の家でやるのか?」

「もちろんだよ!」

「・・・・俺の時そんな事あったっけ・・・?」

劉也は過去を振り返るが、それを邪魔するように美穂は肩を叩いた。

「細かい事気にしない!!」

梓は嬉しそうに美穂に挨拶した。

「へへへ、悪いですね美穂さん。知り合って間も無いのにこんな・・・。」

康太が洗面所から出てきて、一同の顔を見ると、状況を把握した。

「お!集まってるっすね!事務所メンバーが全員休みの日なんて、滅多にないっすからね!今日は楽しみましょう!」

シルフィは康太の存在に気づくと、また笑顔で返事をした。

「ええ、そのつもりで今日は参りましたの」

劉也は康太の元へ駆け寄り、小声で話しかけた。

「お・・・おい、あの1人やたら住む世界が違いそうな奴・・・。雑種か?」

康太は苦笑いして答えた。

「ざ・・・雑種って・・・ハーフの事っすか?シルフィさんは純正のイギリス人っすよ!!事務所での情報収集で活躍している、頼れる人っすよ!」

「な、何か宗教とかに五月蝿そうだな・・・。」

晃に関して劉也は、何か馴染めるものを感じて、何も聞かなかった。

美穂がバッグを持ってきて色々取り出し、テーブルの上に置き始めた
梓は美穂の取り出したものに興味を示した。

「わぁ、それってケーキ?」

美穂は笑顔で答えた

「そうだよー!私が作ったんだぁ~」

「・・・・。僕が殆どやったんだけどね・・・。」

晃が恨めしそうに美穂の会話に突っ込んできた。

一方セルフィは劉也の姿を確認すると近寄ってきた。

「劉也様ですね?ちょっとお話があります。よろしいでしょうか?」

「え・・・?あ、はい。あ・・・それと様って付けるの、止めてくれませんか?なんか息苦しくて・・・。」

セルフィはその発言を承諾すると、小さく頭を下げた。

「話って、なんですか?」

するとセルフィは困った顔をした。

「こちらでは・・・。ちょっと・・・。」

そう言いながら、辺りをキョロキョロ見回した。
どうやら、周りの人に聞かれたくない内容のようだ。

「それなら、俺の部屋でどうです?」

「わかりました。お部屋をお借りします。」

二人は劉也の部屋に入った。
するとセルフィは部屋の鍵を閉めたのだ。

「貴方に・・・。知って欲しい事があります。」

劉也はベッドに腰を掛けた。

「立っていると疲れるでしょう?そちらの椅子使ってください。」

セルフィは言われたとおりに、机の前の椅子に座った。

「・・・それで?知って欲しい事とは?」

「桜木 美穂の・・・。過去の事です。」

「え・・・?」
















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