我流乱舞!

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非情な日常・漆黒の鏡・4


そして、切断された劉也の左手を手に取った。

「ふ・・・。我が名は天空神ゼウス・・・。歯向かうものは全て・・・。」

切断された手に高圧電流が流れ、青白く点滅しながら灰になっていく。
肉の焼ける焦げ臭い匂いが立ち込める。

「・・・潰す。」

灰になった劉也の左手首を投げ捨てた。

「此処にはもう用は無い、皆、騒がれる前に散るぞ・・・。」

それだけ言い残すとゼウスは空高く飛びあがり、消えてしまった。

他の11人も、いつの間にか、姿を消した。

享は両手首を切断され、頚動脈を切り裂かれた劉也の元を足を引きずりながら近づいた。

「・・・酷い・・・。酷すぎる・・・。今、救急車を・・・。」
















劉也は奇跡的にも命を取りとめた。
目を覚ますと、病院のベットで天井を見つめていた。
横を振り向くと、美穂、梓、康太の3人の姿が・・・。

「・・・。俺は・・・?」

美穂が発言に気づき、応答した。

「・・・。享って人が、救急車を呼んで・・・。それでなんとか・・・。でも、危ない所だったんだよ?」

梓も口を開いた。

「・・・どうして?黙って・・・。そんな・・・。1人で・・・。」

劉也は両手で斬られた首を確認しようとして手を添えようとして気づいた。

左手が無い。

「・・・右手は、くっ付いたんだな。」

康太が窓際にもたれ掛かった。

「・・・。左手は・・・。黒焦げで・・・。完全に壊死してたっす。」

つられて劉也も窓際を見た。

「・・・そうか・・・。心配かけてごめんな。浅はかだったよ・・・。未来視を駆使していれば・・・。」

暫くの沈黙の後、劉也が口を開いた。

「・・・。死にかけるのは二度目だが、今回は酷いな・・・。」

劉也は続けた。

「・・・・・二度目で分かったよ。俺は人間じゃない。」

そういうと、劉也は起き上がり、左手の包帯を外し始めた。

美穂が制止した。

「駄目だよ!!未だ傷は塞がってないんだから!!ねぇっ!!!」

劉也はそれを無視し、包帯を外し、糸で縫ってある傷口を思いっきり広げた。

「ぬ・・・おおおおおお!!!」

メキメキと、音を立てながら中の肉盛り上がり、やがて元の手の形を形成した。
やがて、血管が張り巡らされ、骨が形成され、神経も張り巡らされ、手の筋肉組織が完成し、最後に手を覆う皮膚が形成されやがて自分の意思で動くようになった。

皆はその姿に絶句していた。
劉也はその左手を動かしながら言った。

「おかしいと思った・・・。普通死んでる。出血多量で死んでるんだよ・・・。だけど生きてる。それにくっ付いたばかりの右手もこんな自由に動くはずが無い。・・・・・不思議な気分だよ・・・。何故かまた元に戻るって絶対的自信があったんだよ・・・。でもそのとおりになった・・・。ふ・・・ふふふ・・・。」

美穂が口を開いた。

「・・・やっぱり、劉也は知っておかなきゃいけないんだね。」

劉也は意味深なその発言に反応した。

「・・・どういうことだ?」

美穂は説明した。

「世界を形成する二つの力。それは光と闇。その片方の闇の欠片が劉也の中にはある。その再生能力はその闇の力のお陰だよ。宇宙の始まり、ビック・バンの始動も、光と闇の衝突が関係しているんだよ。ビック・バンは宇宙を作り、宇宙に波を作った・・・。その大きな波が、「時」、それを刻んでいるのは闇と言うこと。劉也に宿る未来視の能力はそこから来ているんだよ。」

劉也は暫く考え込んだ。

「・・・・良く分からない・・・。」

美穂は微笑んだ。

「・・・・でも、そんな能力があってもなくても、劉也は、劉也だからね?」

暫く考え込んだ劉也も、釣られて微笑んだ。

「そうか・・・。そうだな・・・。余り考え過ぎないように努力してみる。」

「うん!それがいいよ」
(・・・例え、力に溺れる日が来ても・・・。)

梓が口を挟んできた。

「・・・・・・・盛り上がってるところ、悪いけど、ゼウスだっけ?アイツ・・・。ほったらかしにしていいの?」

劉也は答えた。

「・・・やられっぱなしは嫌だ。いつか・・・。」

康太が言った。

「そうっすね。ま、俺は劉也さんが元の生活に戻れそうで・・・なによりっすけどね。今度からは俺達を呼ぶように、約束してくださいっす。」

劉也は困った顔をした。

「いや、お前達を巻き込むのは気が進まない。」

美穂も、少し困った顔をした。

「なにいってるの・・・?私達、仲間じゃない。だから、巻き込む巻き込まないとか関係ないよ!ね?約束だよ!」

梓もその発言に共感した。

「そうだよー。美穂ちゃんの言うとおり、困った時はお互い様だよね!」

劉也は何か熱いものを感じた。
仲間意識。物凄い久々に感じた懐かしい感じ。

「・・・・ありがとう・・・。みんな・・・。」









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