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フランス映画かな、と思いきやカナダ映画だった。フランス語なんだよね。カナダ・フランス語圏の映画。カナダにフランス語圏が根付いているということが、理解できた。しかし、時代はいつだろう?現代でないような気がするが、さりとて過去でもないような。修道院の存続をかけて音楽に切磋琢磨する修道女たちをその生徒たちを描いている。音楽教育の是非、修道院の是非。かったるい感じがするのは作風なのか。己の意思に矜持を持って臨む修道院長。彼女の過去、生き様を描いている。さもありなんな社会を描いているけれど、隔靴掻痒な感じであった。2015年/カナダ/103分/PG12 監督:レア・プール出演:セリーヌ・ボニアー、ライサンダー・メナード、ディアーヌ・ラバリー、バレリー・ブレイズ、ピエレット・ロビタイユ、エリザベス・ギャニオン、マリー・ティフォ原題:La passion d'Augustine お薦め度「天使にショパンの歌声を」★★★☆(70%)
2017.09.27
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連続ドラマのその後が見られて嬉しい。このドラマは脚本も良く練られていて、ただ単に、編集部の確執を描くだけにならず、悦子を中心とした生活をあますことなく見せてくれる。編集部のこと、校閲部のこと、彼とのこと、台風のようにめまぐるしく強烈に動き回る悦子に喝采を贈りたい。とっても楽しめた特番・DX(デラックス)である。今回のDXの素晴らしさは、単に編集部のごたごたという内容で終始するのではなく、思いもよらぬつながり、小説・校閲に隠された文字の謎という珍妙なカラクリがドラマの展開を楽しませてくれる。この作品に30歳で出会えて良かったと言った石原さとみ。私もそう思う。これまでの彼女の経験がこの作品で結実、花咲かせたと思える。事務所先輩の綾瀬はるかの後を追うように主演作品にも出演したが、大人気の綾瀬の後塵を拝していたように思える。人気・実力ともに綾瀬に軍配が上がっていたと思うが、このところ作品に恵まれない(?)綾瀬に対し、「失恋ショコラティエ」で大人の女を演じきりイメージを一新し、数々のバカバカしいドラマでバカバカしい演技を披露していたことがコメディのセンスを磨き(?)、それらがこの“校閲ガール”という作品でさく裂したと思える。美しく脂の乗り切った30歳、千載一遇のチャンスで出会ったピッタンコのドラマと思える。加えて、相手役の菅田将暉が素晴らしい。私としては好きなルックスでなく、見るものによって、変化してしまう彼はいけ好かない若者にみえた。ところが、彼のすごさは、菅田将暉である容姿はかわらないのにその時々、その登場人物になり得ている点だ。いけ好かない俳優なので、見ることはほとんどないが、大河ドラマ「おんな城主 直虎」でも井伊虎松になりきっていた。ときどき、一瞬では菅田将暉と認識できない風貌の時もあるが、彼が役者たるゆえん。その人物で存在しているからだと思える。木村拓哉や高倉健が誰を演じても、木村拓哉や高倉健であるという存在とは違い、登場人物がそこにいるのである。カメレオン俳優とでもいおうか。とはいえ、デ・ニーロのように、まったくの別人になってしまい、デ・ニーロとわからないという俳優ではなく、レスリー・チャンのようにレスリー・チャンと見えながらも登場人物であるという、格別な俳優だと思える。DXで出演した二人も良かった。木村佳乃の姉御肌的編集長役は見事だし、献身的な新人編集者の佐野ひなこも良い。好きなドラマだけにケチのつけどころがない。強いて言えば、青木崇高の見苦しい小汚いひげ面くらいだろうか(笑)女優力アップの石原さとみの今後が楽しみである。<本日、録画を見た>
2017.09.26
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当初、冒頭の40分を見て、この作品を見続けることを止めようと思った。これは『キングコング』の物語じゃない、変則というか、まったく別の物語として描かれている。いままで、数々のキングコング映画があったが、巨大ゴリラが文明社会へ連れてこられて、興行(見世物)として展示されるという原作からはまったくかけ離れた作品であった。日を改めて、思い直し、40分から続きを見てみると、ますます違った物語ということに驚く。この作品は、巨大生物の島として描いており、それらの巨大生物との格闘、戦闘を描いた作品であった。またしても、してやられた。というより、予想外、とんでもないとしか言いようのない作品である。キングコング物語として見ることは諦め、別物の奇想天外巨大生物島の話として見ることにした。この作品が失敗した、いや成功しなかった点に目を向けると、白人とアジア人の女性が二人出てくるが、アジア人女性はほぼ添物でまったく意味をなさない。また、キングコングのヒロインと同じ立場に置かれる白人女性も魅力に欠けた。美女である必要はないが、キングコングを魅了するほどのフェロモンを感じさせないといけないと思う。それが、彼女にはなかった。フェロモンとは、美しさでもいいし、愛らしさでもいいし、笑顔でも、憂いでも、透明さ、気高さ、なんでもいい。他人を魅了する何か、魅力というものを兼ね備えていなければならない。彼女には、それがない。そう思えた。そう見えた。原題は”Kong: Skull Island ”で『コング:髑髏島』である。キングの文字はない。その意味でも、本来のキングコングを描く気はなかったのだろう。戦場の生き残りが、巨大生物に無茶な戦いを挑むことを描きたかっただけなのかも。原住民らしき人たちも出てくるが、彼らは東南アジア的南米的イメージなのだろうか。つまらない、見続けたくない、と思った作品をなぜ見終えたのか。それは、キングコング作品だからである。物心ついたときに親父に地元の私鉄駅前の映画館に何かとの二本立てで東宝映画の「キングコング対ゴジラ」を見に行った。エンディングが印象的だった。その後、テレビでモノクロ「キングコング」(1933年作)を見た覚えがあるが、エンパイヤ―ステートビルでチマチマと動くコングをかすかに記憶している。なぜ、「キングコング」に力を入れるかといえば、アメリカ映画が金にものをいわせて、超スペクタクル作品を作っていた時代で、メカで動く、巨大腕などが話題の機械仕掛けの巨大コングをスクリーンに登場させたジョン・ギラーミン監督の「キングコング」。私が映画ファンになってから初めて友達と二人で映画館へ見に行った作品。1976年12月31日大阪ミナミの南街劇場であった。(採点は95点)超話題作にヒロインとして選ばれたのはジェシカ・ラング。映画は酷評されたというが、そのスケール感、ハリウッド作風は度肝を抜いて、観客を圧倒したと思う。一躍、有名になったジェシカは女優として悩み、演技を勉強し直して演技派女優として「オール・ザット・ジャズ」にてカムバックを果たす。キングコングはこのカラー版リメイクにておしまいと思っていたら、2005年に「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督で再度リメイクされた。なにゆえ、制作されたかわからないが、すでにトップ女優として活躍していたナオミ・ワッツをヒロインにむかえ、188分の長尺な大作として完成した。テレビかDVDで見た気がしていたが、2005年12月26日に新宿プラザにて鑑賞している。どうしても映画館で見たかったんだろうなぁ。採点は85点。今回の「キングコング 髑髏島の巨神」を見終えると、続編を製作する意欲満々のクロージングになっているが、原作を大きくかけ離れた作品であるので、これっきりにしてもらいたい。2017年/アメリカ/118分/PG12 監督:ジョーダン・ボート=ロバーツ 出演:トム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・グッドマン、ジン・ティエン、ジョン・C・ライリー、トビー・ケベル、ジョン・オーティス、コーリー・ホーキンス、ジェイソン・ミッチェル、シェー・ウィガム、トーマス・マン、ユージン・コルデロレ、テリー・ノタリー 原題:Kong: Skull Island お薦め度「キングコング 髑髏島の巨神」★★★(60%)
2017.09.24
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異人種間婚姻禁止法というものが存在したなんて…。幼少期から幼なじみとして育った二人は違和感なく恋におち、公衆の面前でハグし、キスし、子供を身ごもった彼らは、当然の帰結として結婚するのだが、当時、彼らの住むバージニア州には異人種間の婚姻は禁止されていた。それゆえ、許可されるワシントンD.Cまで出かけて行って結婚し、許可証をもらってくる。しかし、帰郷した彼らは逮捕され、有罪となり州外退去となる。都会での慣れない暮らしに…。Wikipediaを見ると、この実話に深い感銘を受けたコリン・ファースが映画化を希望しプロデユースしたとのこと。夫の白人男性を演じるジョエル・エドガートンは単純で無骨な職人さんという感じで、妻の黒人女性を演じるルース・ネッガは頭が良さそうな魅力的な女性。作中でも行動力と聡明さを持って、ことにあたる感じが良く表現されていた。無名な二人が演じることで、市井の人(しせいのひと:庶民)を描くことが出来たと思える。悪法も法だが、その法を根っから信じ愛や恋や家族、ひいては人間という尊厳を認めない考えない保安官たちの行動は憤懣やるせないものである。英雄視されることを嫌ったというミルドレッド(妻)がいたから、あまり大々的に知られなかったのかもしれない実話である。この作品も、その意思に沿って描かれている気がする。2016年/イギリス・アメリカ/122分/G監督:ジェフ・ニコルズ出演:ジョエル・エドガートン、ルース・ネッガ、マートン・ソーカス、ニック・クロール、テリー・アブニー、アラーノ・ミラー、ジョン・バース、マイケル・シャノンお薦め度「ラビング 愛という名前の二人」★★★★(80%)
2017.09.20
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誰もいない冬のアイススケートリンクのスタンド(観客席)で雪の中、座っている若者がいる。彼は、ひとりごちた。『彼女は、バッハとモーツアルトとビートルズ、そして僕、を愛した』♪タラ、タタタ~、タラタ、タラタ、タラ、タタタ~♪~とフランシス・レイの名曲で始まる愛の物語。“LOVE STORY”(あるあいのうた)エリック・シーガルを原作とするこの恋愛作品は当時の大ベストセラーで監督のアーサー・ヒラーを一躍有名にし、アカデミー監督賞にもノミネートさせた。後年、続編の「続・ある愛の詩」(Oliver's Story)が1978年に製作されているが、監督はジョン・コーティとなっている。私は、この作品を最初、1977年12月21日に日本テレビ放映分で見た。三浦友和・山口百恵の吹き替えで超話題となった。当時、私は98点と採点している。(100点満点)その後、1980年3月10日に大阪千日前の東宝敷島にて「ロミオとジュリエット」との二本立てリバイバル公開にて映画館で見ている。ちなみにこの時は90点と採点している。どちらもとても感動し大粒の涙を滝のように流した覚えがある。映画の宣伝文句は【愛とは決して後悔しないこと】であり、このセリフは作中、彼女ジェニファーが彼に、彼オリバー・バレット4世が父に向って言う。この文句の原語(英語)が知りたくて、原書を買い“Love means not ever having to say you’re sorry.”を胸に刻んだ。さて、今回久しぶりに見て、何しろ37年ぶりの再会だ(笑)。委細詳細は忘れているというより覚えていないことが多く、勘違いしているシーンもいくつかあった。しかるに、昔の印象が強烈だったのだろう。それとも、歳を重ねた、いや、重ねすぎたせいか、今回は一粒も涙をこぼすことはなかった。キリスト教徒であるジェニファーの父親フィルが、とてもやるせなく切なく、彼の立ち姿に胸が痛んだ。フィルを演じるジョン・マーレーの自然体の演技に脱帽したしだいである。久々に見て驚いたのはオリバーの同級生としてトミー・リー・ジョーンズが出演していることだ。一目で彼と分かる容姿であるが、この時は若く無名で、後年、押しも押されぬ主演級大スターになるとは誰がこの時予想できたであろうか。男は顔ではない、を体現してくれているトミーに感嘆。映画は冒頭の雪のスタンドのシーンになり終わる。映画的手法にのっとった正攻法の作り方で、WASPの白人エリート(プロテスタント)と貧乏カトリックの組み合わせは、実生活を描く作品として生き方や人生を考えさせる名作であるといえよう。(NHK-BSプレミアムの放映を録画鑑賞)1970年/アメリカ/99分/監督:アーサー・ヒラー出演:ライアン・オニール、アリ・マッグロー、レイ・ミランド、キャサリン・バルフォー、ジョン・マーレイ、ラッセル・ナイプ、トミー・リー・ジョーンズお薦め度「ある愛の詩」★★★★☆(90%)
2017.09.19
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楽しめた作品である。主人公が会計士であるのに、邦題をコンサルタントとしたのはよく考えたと思う。展開が読めず、無敵な主人公がどのような生い立ちでどのように成長し、どのような特性があるのか、見ていて納得がいくものであり、クライマックスもこのような形でむかえるのかと意表をついて良かった。なかなかの傑作である。2016年/アメリカ/131分/G監督:ギャビン・オコナー出演:ベン・アフレック、アナ・ケンドリック、J・K・シモンズ、ジョン・バーンサル、ジョン・リスゴー、シンシア・アダイ=ロビンソン、ジェフリー・タンバー、ジーン・スマートお薦め度「ザ・コンサルタント」★★★★(80%)
2017.09.16
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ジェイソン・ステイサムということで見た。見終わって、さてコメント書こうと思ってみたら、チャールズ・ブロンソン主演「メカニック」のリメイクという。リメイクということも知らず「メカニック」という作品も知らず。ブロンソンの作品としては大したことないのかなと思っていたが、チャールズ・ブロンソンの作品のあるランキングをみたら、ブロンソンを有名にした「バラキ」(20位)より上の14位だった。三船敏郎とアラン・ドロンと共演した「レッド・サン」も良かったし、アラン・ドロンとの「さらば友よ」も注目だ。おっと、ブロンソンはこれくらいにして。ジェイソン・ステイサム。ブルース・ウィルスに続くはげオヤジ、坊主頭のスター。スタイリッシュな(?)アクション・スターである。「トランスポーター」で名を馳せてからは大活躍である。そんな彼が殺し屋を演じる。なかなかスリリングな展開があり、ド派手な爆発シーンも満載、登場人物の心理を読ませる筋書はみごとといえる。されど、クライマックスでも不死身さは???。アンビリーバブルな展開だけど、不自然さとつまらなさを感じてしまった。素直に展開しなくちゃ。作品の出来は落ちる気がした。しかし、もし、続編を作るなら、この展開じゃなくては難しいともいえるし、伏線をはったものであろう。そして、なんと2016年に「メカニック ワールドミッション」という続編が出来ている。制作サイドとしては文句なしだろう。不思議な女が登場するが、脱ぎっぷりよし、スタイル良しで見目麗しい女性で注目してしまった。彼女はミニ・アンデンという女優だが、スーパーモデルとのこと。さもありなん。ベッドシーンをみごとにこなし、なかなかの肝っ玉である。2011年/アメリカ/93分/R15+監督:サイモン・ウェスト出演:ジェイソン・ステイサム、ベン・フォスター、ドナルド・サザーランド、トニー・ゴールドウィン、ミニ・アンデン、ジェームズ・ローガン、ジェフ・チェイス、クリスタ・キャンベルお薦め度「メカニック」★★★☆(70%)
2017.09.16
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この作品、その名前だけは知っていた。しかし、何が原因なのか、リバイバルされることもなく、テレビで見ることもなく、存在以外は何も知ることなく、時は過ぎた。DVDで手軽に見ることができるようになった今、ふと思い立って借りて見た。見てみると、なんとまぁ、いままで幾多のこのような作品を見てきたが、それらは必ずと言っていいほど、正義が勝ち、観客の溜飲を下げる結末をむかえるものだった。そのほうが感動を呼び、喝采を浴びる。この作品は、そのようなことがなく今以上に黒人差別、侮蔑が白人社会でまかり通っており、正義が通らず、人の心を打つこともない、と思える作品だった。しかし、最後まで見ると、なんともいえない不思議な結末が用意されており、不条理には不条理というか、不正義には不正義で、なんとなく正しいことが起こったような印象を与える。さりとて、喜べるものではなく、すっきりしない感じは否めない。そのことが、作品は評価されていながら、顧みられなかったゆえんだと思われる。かくいう私も他人にこの作品を薦めるかと問われれば、否と答えるかもしれない。1962年/アメリカ/128分/G監督:ロバート・マリガン出演:グレゴリー・ペック、メアリー・バダム、フィリップ・アルフォード、ジョン・メグナ、フランク・オーバートン、ローズマリー・マーフィ、ルース・ホワイト、ブロック・ピータース、エステル・エバンス、ポール・フィックス、コリン・ウィルコックス、ジェームズ・アンダーソン、アリス・ゴーストリー、ロバート・デュバルお薦め度「アラバマ物語」★★★☆(70%)
2017.09.13
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ドキュメンター映画であるが、ドキュメンタリーを作ろうとして作った作品ではない。数々の録画VTRをつなぎ合わせ、死後編集された作品。このようなドキュメンタリーを作ろうとして彼女AMYは生きたわけでもない、と思う。彼女の半生、ジャズ歌手としてデビューし、グラミー賞歌手にまで上り詰めた彼女の存在を全く知らなかった。早逝する歌手は例えて言うなら尾崎豊のようであるのかもしれない。彼女の知名度は英語圏ではすごいのだろうけれど、ドラッグにおぼれた人生は最悪だった。二股野郎にドラッグを教えられ、その男以上にドラッグに蝕まれた。厚生施設への入退院も離婚して出て行った父親の名誉欲金銭欲に振り回されて、自堕落で自暴自棄な男漁りも心と体をむしばんでいくばかりだった。医者に断薬、断酒を迫られても、結局、急性心筋梗塞で死んでしまったのは酒から手を切れなかったせいである。そんな人生をバックナンバーの歌とともに綴る。2015年/イギリス・アメリカ/128分/G監督:アシフ・カバディア出演:エイミー・ワインハウス、ミッチ・ワインハウス、マーク・ロンソン、サラーム・レミ、トニー・ベネット お薦め度 「AMY」★★★☆(70%)
2017.09.10
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その存在は知っていたけれど、大昔の無声外国映画なんて、見ることはないだろうと思っていた。しかし、レンタルDVDのおかげか、コンテンツに困ったのか、あるいは少しでも金になるものは金にしたいのか、DVDで見ることができた。この90年前の作品をほぼ遜色なく(白黒だけど)見ることができたとは、驚きである。また、この作品がゲイリー・クーパーの銀幕デビュー作だったという驚き、淀川長治さんの解説によると、このデビュー作でクーパーに注目したのは日本だそうな。判官贔屓な性質が、薄命な兵隊に心寄せるのだろうか。さて、この作品、当時としては空中戦をこのように描いて見せるのは、まさしく、どうやって撮影したのだろうと思わずにはいられない画期的な映像であったのだろう。その空中シーンは迫力において現代の作品には劣るけれど、空中映像としてはなんら遜色はない。第一次世界大戦を地上でなく、空中から描いてみせたというところに無声映画当時としては驚きだったのだと、思える。理不尽な無情な結末は戦争だからしかたないと片づけられてしまうようなあり様で、無念で無残だと思われる。それゆえ、戦争はしてはならないと、私には思えるのだが。そして、複線として描かれる恋物語。友情物語も描かれるが、どちらにしても思いがすぎる人がいるようだ。やや長く、同じ音楽で延々と続けられる戦闘シーンは冗長に感じられるが、クライマックス、ラストとオチがあることで、この作品を作る意義が、さもありなんと納得する次第である。「世界映画俳優全史 女優篇」(現代教養文庫)を読んで、クララ・ボウの名を記憶に留めていたが、後世の大スター、ゲイリー・クーバー以外は主演のチャールズ・バディー・ロジャースもリチャード・アーレンも知らない。第1回アカデミー作品賞を受賞しているが、NHKで見た「第七天国」の方がより良い作品だと思う。この「つばさ」が公開された1927年にリンドバーグが大西洋横断に成功しており、航空機熱が高かったので受賞したと考えるのはうがった見方だろうか。1927年/アメリカ/141分/監督:ウィリアム・A・ウェルマン出演:チャールズ・バディー・ロジャース、リチャード・アーレン、クララ・ボウ、ジョビナ・ラルストン、ヘンリー・B・ウォルソール、ジュリア・スウェイン・ゴードン、ゲイリー・クーパー、エル・ブレンデル、ガンボート・スミス、リチャード・タッカー、アルレット・マルシャルお薦め度「つばさ」★★★☆(70%)
2017.09.02
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