『空白の時計』第一章~入学式~

第一章
入学式


静まり返った学校内・・・・。学校の生徒達は体育館へ急いだ。
待ちに待った入学式・・・・。
初々しい一年生達がドアから入ってきた。
「おい・・・可愛いな・・・・」
「えっ?」
突然蒼馬の肩を誰かが叩いた。
総帥だ・・・三年だから蒼馬よりも一つ上の学年・・・・。
二年生の後ろには当然三年がいるわけだが、どうしてか総帥が蒼馬の後ろに居た。
「せっ・・・先輩・・・静かにしてくださいよ・・・・。」
蒼馬は小声で総帥に話し掛けた。
先輩だから敬語使ってるけどそういう男ではないやつだった。
周りはやたら静かになってしまっていた。
気づいたときには一年生はすでに椅子に座っていてほとんど見えなくなっていた。
「先輩のせいで見逃しちゃったじゃないですか!」
蒼馬は総帥の方を向くとキッときつく睨んだ。
「おお怖っ誰か待ってたのか?」
「ええ、ちょっと・・・・ね」
蒼馬は前を向き、一年生の集まってる方に眼をやった。
いた!あの子だ・・・・。蒼馬は覗き込むようにその子を見た。
薄い茶色の髪のちょっとおとボケた顔をしている子だ。
校長先生が長々と一年生でも知ってるようなことを話している内に入学式は終わってしまっていた。
一年生は緊張がほぐれたみたいで帰る時は笑っていた。
「おい、蒼馬どの子だよ?」
「関係ないじゃないですか・・・・・。」
蒼馬はそっぽを向くとまたその子を見た。
何処の子か良く知らないが、“変わった入学生”としてちょっとした噂になっていた。
「おお・・・もしかして・・・・・例のあの子か。」
総帥が蒼馬の横からひょいっと顔を出して蒼馬を覗き込んだ・・・・。
「な、なんですか!!!」
蒼馬は頬を赤くすると前を向いた。総帥の息が自分の耳にあたったので蒼馬は赤面したのだ。
「(門のトコでちょっと待ってみようかな・・・・。)」
ボケーっとしながら蒼馬はずっとその子のことを考えていた。
気になってしょうがない。それに何処の一年生よりも可愛かった。
帰り学活も終わり蒼馬は門まで急いだ



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