第二十章


  嵐のような雲行きが、戦いの舞台を作っていた。
  「お前を殺すのは俺の望みだから・・・。」蒼馬が言った。
  「おやおや。兄の次は自分が殺されたいようですね?」
  永時がいやみも含めて蒼馬に言葉をぶつけた。
  「兄のことをお前に言う資格は・・・ない」
  「ふふっそうですか・・・。では・・・。死んでくださいね?あっ・・・。」
  永時は一回刀を振り下ろした
  「そうだっ!今から蒼馬が俺の物になってくれるなら許してやっても構いませんよ?」
  「貴様の下僕になるぐらいなら死んだ方がましだ」
  「じゃあ死ねよ!!!!!!」
  永時は“蒼飛蔵撰刀”を縦に振ると蒼馬の首に突きつけた。
  「・・・・・。」「ほぉぅ~ら・・・首が飛んじゃうぞ~」
  刀を横にずらしながら永時が言った。
  当然のように蒼馬の首からは血が流れていた。
  「俺は死ぬ気はない、お前と同じように・・・・。」蒼馬は刀の刃の部分を、
  握りながら言った。蒼馬の手からは血が出ていた。
  「俺はお前が大嫌いなんだよ!目障りだ!うせろッ!」
  永時はいつもの優しい顔を鬼のように変えて、蒼馬に刀を振った。
  「兄・・・ヲ・・・カ・・・エ・・・・セ・・・・。」
  蒼馬は黙ったまま下を向き、ぼそっといった。
  その瞬間に蒼龍聖裂空刀から光があふれて永時を突き刺した。
  「なっ・・・・。」蒼白い光が残像を残したまま永時は倒れた。
  すると・・・・・・。
  「やめて!!永時様になにするの!!!」そこにいたのは飛鳥だった。
  「い・・・や・・・だ」蒼馬は再び刀を握った。
  「死ネ――――――――――!!」蒼馬が返り血のついた刀を上に上げて殺そうとした。
         ドスッ!?
  生ぬるい感じの音がした・・・・。赤い・・・紅色の血が地面に・・・・。
    こ ぼ れ た・・・・。
  飛鳥の後ろから長い刀が伸びていた。永時の・・・刀
  刀をたどると永時が刀を握りしめていた。
  その反対側をたどると血まみれの蒼馬・・・・・。
  ドサッっという音と共に蒼馬が倒れた。
  飛鳥も殺そうとした蒼馬を永時がやったのだ。
  「ゲホッ・・・やっ・・た・・・・」
  永時が砂埃を叩いて蒼馬に近づいた。
  すると永時は蒼馬の髪をひっぱり懐から刀を奪い取った。
  蒼龍聖裂空刀ではない刃の短い短剣だっ。
  「蒼馬先輩!!!!!」耕龍が蒼馬に駆け寄った。
  「耕龍・・・くん?」蒼馬は身体を無理やりあげて言った。
  「先輩・・・うぅ・・先輩!!!」
  耕龍は蒼馬の血を拭いた。そして・・・・。
  「永時・・・・。ゆるさねーぞ!!!」
  耕龍は立ちあがった。


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