二十二章


  昨日の雨とは打って変わって、空はすっかり晴々していた。
  「いいですね~雨上がりの空って・・・。」
  蒼馬が縁側で足をぶらつかせながら言った。
  「傷も治ってねーのにさわぐんじゃねーぞ」
  「はぁ~い。」
  蒼馬の傷は大分ふさがりつつあった。
  みんなはいつもどうりに剣の修行。
  「大変だって!!羅紫涙様っ!!!」
  「あん?なんだ鳴海、騒々しいぞ。」
  鳴海が血相変えて走ってきた。
  「壬生浪が出ました!!!影のモノ達集めて出動してください!!」
  「・・・壬生浪ぉ?新撰組ですか?」
  蒼馬が鳴海に問う。
  「ああ、すぐそこまで来てる。さっき総帥先輩に連絡はしました。すぐこちらにつきます。」
  「総帥・・・か・・・・蒼馬、総帥が帰ってくるぞ」
  「えっあっそうなんですか!!!ヤッタvv」
  とにかく三人は総帥を待つことにした。
  「・・・・羅紫涙様・・・・・」
  「うおっ!!!総帥帰ってたのかっ!!!」
  総帥が羅紫涙の後ろからスッと現れた。
  「総帥先輩!!!!」
  「蒼馬・・・・。」
  久しぶりに見た総帥の顔はなにか優しそうだった。
  「っところでどうしたんですか?突然の呼び出しなんて・・・。」
  「・・・・壬生浪が現れた。すぐに見に行ってくれ。しかし気をつけろあっちにも影はいる」
  総帥は一回頷くとスッと消えた。
  「大丈夫でしょうか?総帥先輩一人なんて無茶すぎます。」
  「平気だ。右京、左京も呼んでおいた。」
  「そっか・・・俺達も出動ですかね?」
  蒼馬がイヤな顔をして言った。
  「いや、あっちには沖田総司がいるだろう。簡単には出動できない。総帥が帰ってきてからだ。」
  「沖田・・・総司・・・・たしかあっちの影って山崎って方がいるんじゃ・・・・。」
  「・・・・総帥は弱くない。大丈夫だ・・・。」
  「・・・・保証はないでしょ?俺も行きます。」
  はぁって顔で羅紫涙が蒼馬を見た。
  「無理言うな。ここにいろ。まだ治ったわけじゃないだろう・・・。」
  「イエ、もう平気ですよ。たかが永時に負わせられたキズですし・・・・。」
  「・・・・とにかく残れ、死境連犯組だって新撰組のことぐらい情報に入っているだろう。」
  蒼馬は反対を向いて何も言わなかった。
  「・・・永時が来るってことですか?・・・・そしたら俺絶対行きますよ。」
  蒼馬が裏の顔に変わっているのが分かる。
  「あやッ?土方歳三って言うのはこっちで言うと羅紫涙様のことですか?」
  「そうだな。まずは土方を殺せっ。・・・っとその前に沖田だったな・・・。」
  蒼馬が突然その場から立った。
  「・・・蒼龍聖裂空刀・・・・どこですか?」
  「蒼馬・・・・」
  「俺・・・やっぱ行きます。永時・・・・いやだし・・・・。」
  蒼馬が顔色一つ変えずに部屋を出て行った。
  蒼馬が永時を殺す。次は確実に・・・。そういう眼をしている・・・。
  これが最後の戦いかもしれない・・・。
  これが・・・最後の・・・。

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