●2/22「カリートの道」パルマ独創的なフィルムノワールの世界

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2008年02月22日

テーマ：本日お薦めのテレビ映画(489)

カテゴリ：今日のテレビ映画

時間の移り変わりのむなしさと、暗黒街の裏社会の現実、そして、自らの生き様に悩む犯罪者たち、そんな人間ドラマを｢スカーフェイス｣以来好演しているのがこの｢カリートの道」のアル・パチーノです。

監督は｢スカーフェイス｣同様、映像派ブライアン・デ・パルマ、その流れるような独特の映像日の世界が、足を洗おうと死ながらも再び犯罪の世界にのめりこんでいく主人公の寒々とした人生を見事に描いていきます。

ようやくの思い出出所した主人公、かつては麻薬王とまで呼ばれた暗黒街の大物でしたが、わずか５年の刑務所生活のあと出てきた世界はまるで変わっていました。
それでも、いつの間にか古巣に戻り、もがき苦しむように再度悪の道にのめりこんでく。

それが本当に彼が望んだことなのかどうか、物語は最後までその疑問を投げかけつつ、破滅に向かっていく一人の人間を追っていく。
ブライアン・デ・パルマ監督というと、モダンホラーで鳴らした人ですが、攻したフィルムノワールでもその映像が見事に生きてきます。ヒチコックの後継者などといわれた時期もありますが、基本的にヒッチコックはこの手の映画を一本もとっていませんから、やはりブライアン・デ・パルマはブライアン・デ・パルマですね。

ブライアン・デ・パルマ監督作品

ブラック・ダリア

アンタッチャブル

悪魔のシスター

カリートの道

民放深夜2：30

[原題]Calito's Way
[製作国]アメリカ
[製作年]1993
[配給]ＵＩＰ
スタッフ
監督：　ブライアン・デ・パルマ
原作：　エドウィン・トレス
脚本：　デイヴィッド・コープ
撮影：　スティーブン・Ｈ・ブラム
音楽：　パトリック・ドイル
キャスト
　アル・パチーノ　
　ショーン・ペン　
　ペネロープ・アン・ミラー　
　ジョン・レグイザモ　

ストーリー
1975年、ニューヨーク。カリート・ブリガンテ（アル・パチーノ）は、組織のお抱え弁護士クレインフェルド（ショーン・ペン）の尽力で、30年の刑期を５年で終えて出所した。

かつては麻薬王としてならした彼も、今度こそ足を洗い、バハマのパラダイス・アイランドでレンタカー屋を営むことを夢見ていた。だが、従兄弟の麻薬取引のトラブルに巻き込まれたカリートは、心ならずも手を血で染める。

彼は昔なじみのサッソ（ホルヘ・ポルセル）のディスコに、死んだ従兄弟の金を投資し、儲けを貯め始める。街はすっかり様変わりし、信頼していた仲間のラリーン（ヴィーゴ・モーテンセン）は検事となって偵察にきたうえ、チンピラのベニー・ブランコ（ジョン・レグイザモ）がのしていた。・・・・