血の臭いが薄暗い部屋に充満していた。

俺の前に横たわっている男。

さっきまで平然と生きていた男。

今までのうのうと生きていた男。


―――だが今では呼吸音すら聞こえない。


Shadows&lights―健の章―


今回のミッションのターゲットは4人。

今まで散々悪事を働いて人を殺してきた外道たちだ。


ミッションを遂行しようと来る前までは全然緊張だとかそういったものは感じなかった。


だが。


いざターゲットの前に立ちはだかると少しだけ手が震えて。

いざターゲットをこの手で切り裂くと呼吸が速くなり足が震えて。


血の臭いで吐き気に襲われた。


Weiβに入ったのはつい最近ってわけでもないのに。

今だに俺は「人を殺す」ということに慣れていない。


―――それが当たり前なんだと思う。

―――人を殺すということに「慣れる」ことなんてできないんだと思う。


いつだって怖くなる。

いつだって逃げ出したくなる。


それが人間なんだと思うから。


「…うっ」

身体に染み付いた血の臭いはしばらく消えない。

部屋を出た後でも続く気持ち悪さに俺はそのまま地面にしゃがみこんだ。


「……こんなんじゃ、これから先Weiβなんかやってらんねぇよな…」


―――だからと言って何処に行けるんだ…この俺が。


しばらく壁に寄りかかって呼吸を整えると上着の中に入れていた機械が鳴った。

ミッション遂行の合図。


どうやら全員ターゲットを仕留めたらしい。


それがわかると俺はゆっくりと起き上がり集合する場所へと足を向けた。

「…!」

はぁはぁと息を切らして階段を駆け上ろうとするとまだ倒していなかった黒幕の部下たちと遭遇した。

そいつらは俺の姿を確認すると一気に拳銃を発射させる。

「ちっ!!」

とっさに壁の影に隠れて銃弾をかわす。

だがいつまで経っても銃弾の音が消えることはない。

(…これじゃいつまでたっても先に進めないな…)

俺は瞬時に目の前にあった消火器を手にすると、

それを思いっきり奴らの前にぶちまけた。

「!!!」

ひるんだ隙に俺は反射的にバグナクの爪を出すと一気に切り裂いた。

「ぎゃああああ!!!!」

断末魔の声が階段の踊り場に響き渡る。

俺はその声でハッと我に返った。


「はぁ…はぁ…はぁ………」


息を切らす自分。

床に転がる何人かの死体。

手にベットリと染み付いた鮮血。


「…っ?!」

俺は新たな血の臭いに耐え切れずその場にまたしゃがみこむと嘔吐した。

「ゲホッ……ゴホッ…!……」

床に向けていた視線をそのまま右の手へとずらすと俺の腕はわずかに震えていた。


その震えている腕をしばらく凝視すると俺は意味もなく笑い始めた。

「…ふっ、あはははは……」


―――何で俺は笑っているんだろう?


それはわずかに頬に伝った涙が答えを示していた。


「ははは……はぁ……はぁ…はっ…はっ…」


笑っていた声は消え少しずつ呼吸は荒くなり泣き声へと変わっていく。


何が悲しいのか?


何が辛いんだろうか?


全てが辛くて悲しい。


俺は救われたかった。


楽になりたかったんだ。


こんな人生を歩むなんて夢にも思っていなかった。


俺はもっと夢に向かって進んでいきたかった。


だが俺にはもう進むべき道なんて残されていない。


それが運命だから。


それがWeiβとしての宿命だから。


「…ゴメン…。シスター…貴女が育ててくれた男は…こんな所に辿り着いちまった」


しばらくして涙を血まみれの手で拭うと俺はそのまま集合場所へと向かった。


何処まで続くのかわからない。


先が見えない階段を駆け上って。

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…っていうか何で自分の小説は毎回こんなに意味不明なんだろ(泣
しかもこのフリー小説…グロッ(爆
スイマセンこんなんで…(==;)
もしもこんなんでも貰ってやるよと言う方がいらっしゃいましたら是非持って帰っちゃってください(いらね~


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