八方美人


出会いはいつも遊んでた友達のグループにいつの間にかよく彼女が参加してきて、俺が惚れちゃいました。で、勇気をふり絞って絞りまくって、ち・ちみが・す・す・スキだー!みたいな。でも、「私の友達がアナタを好きだから…」そんな理由でフラレちゃったけど、そこは俺ももうひと頑張り、「ち・ちみ・ちみの気持ちは?」って聞いてやった。そしたら「う~ん…嫌いじゃないけど…」とじらし攻撃。さすがにこれには大ダメージ。5分の休憩のあと再び「君に気持ちが無ければあきらめる」と腹をくくっていった。そしたら「うん、じゃ、付き合おう。でも友達に何て言おう~」と可愛くうなずいてくれた。
そうしてめでたく彼氏彼女の関係になったまでは良かったけど、なんせ彼女は八方美人、俺の友達にも凄く愛想が良くてヤキモチをやいてしまうホド。。。
でも決定的だったのがお泊り事件。(オモシロオカシクかくけど後に俺のトラウマになるくらいショックな出来事)
仲良しの友達みんなで(もちろん彼女も)今日は家に親がいないから皆で飲もう!って事になって、お菓子やら着替えやらもって友達の家に向かった。
夜になってアルコールも入り?当時15歳のクソガキだった俺たちはすぐに良い調子。みんなでレンタルビデオでも見ようとビデオやへ。借りたのはホラーでしかも全然怖くないやつ。それでも頑張って部屋の明かりを消して怖いムードでビデオ鑑賞を盛り上げる。やっと終わってしばらくすると野郎どもは少しエッチモードに。
するとそのうち1人が俺の彼女に膝枕をおねだりして、しかも彼女もあまり嫌がらずに(だいぶ酔っていた)膝枕攻撃。俺はもう嫉妬。でも強がってそのそぶりはなるべく隠した。だって男のヤキモチはみっともナイでしょ?ましてやイチビリさかりの15歳。カッコ悪いと思うことはしない年頃だった。その内、彼女と友達は2階に2人で上がっていってしまった。俺はさすがにヘコタレテ…他の友達は「気にすんな、友達やし、彼女やろ?信用してやれ」みたいな。でも俺は凄く気になってCDを取りに行くふりして2階に上がって行った。そしたら彼女とソイツが一緒に布団で寝転んで何だか訳の解らないテンションで話だした。それが凄くイヤでやっぱり後でケンカした。で何とか仲直り。でもそのグループで遊ぶたびにそいつは彼女にチョッカイをかけてくる。確かに仲の良い友達だったから俺も信用してて…。
でも人には限界ってもんがあって、俺にも例外じゃなく、何ヶ月後かに彼女とまたしても大喧嘩。それから2人で遊ぶのが多くなった。そして1年位たって二人でいる時に、ふと、その頃の話になって、何だか凄くピリリとした雰囲気に。俺は口で信用してると言いながらもドコかであの日の事が気になってて、ジョーダンまじりで彼女に「あの時何かあったやろ」みたいな事を口走った。すると彼女が凄くアセッタ様子。「怒らないから本当の事言って」おれの心臓が脈をうつ。彼女は「何も無かった」俺「実は俺○○に聞いた」ってウソをついた。すると彼女は泣きながらその時の話を赤裸々に語りだした。ショックだった。凄くショックだった。俺は彼女にアイツの事好きやった?と聞いた。彼女はそれは絶対無いと言い切った。じゃあ何故??後から後から「あの日も、この日も」あの日のお泊り事件以降、彼女とアイツは何度か…。
みんなで遊んで、俺がヤキモチをやいて、でも…信じて……いなかった。だからこうして心にずっと残っていたんだ。俺は何もかも嫌になった。彼女もアイツも自分も。そう思うとあの時「今度、田舎に行くから彼女も誘ってやれ」といったアイツの言葉も「2人で喋っとくからみんなで遊んでおいで」といって部屋にアイツと2人で残った時の彼女の言葉も、後から後からどんどん頭にこみ上げてきた。
彼女は散々泣いたあげくいつかこんな日が来るのじゃないかと怖かったと俺に話した。俺は返す言葉も何も無く、ただ黙ってソコに居るのがやっとだった。
そして彼女は「アタシの事嫌いになった?」といった。俺は小さくうなずいた。
彼女は泣いていた。俺も泣きたい気持ちだった。裏切られた事?それとも、それでも彼女が好きな事?それは解らない。
思い出すと今も胸が痛くなる。

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