第3作「グングニル」



圭吾は船を作っていた
自分が宝探しに行くための船を・・・
そしてある日、ついに船は完成した
圭吾にとっては記念すべき最初の武器だ
圭吾は食料や衣服などの荷物をその船に積み込んだ
「よし。これで必要な物は全部積んだな。
この船にも名前をつけたいな~。どんな名前にしようか・・・
そうだ!!!トレジャーチェイサーとか!!」
圭吾は今決めた船の名前を船に書いた

そして次の日の朝
圭吾は最初の武器「トレジャーチェイサー」に乗り、朝焼けの海に帆を張った
ついに船は出航した
こらえきれず拳を掲げた圭吾を乗せて
それを見た人たちは誰もがその船を呪った
「こんな罰当たりな事しやがって。
高波よ悪魔となれ。」と
圭吾にはその思いが何故か感じ取れた
「くそ・・・。たやすく俺の覚悟の前に立ちはだかりやがって。
俺は絶対に夢を終わらせるものか!!」
圭吾は自分を奮い立たせた

それから何日もの間、船は海の上を漂っていた
既に方向感覚など失われているし、地図を見ても今いる場所が分からない状況にいた
圭吾も宝があるという自信を無くしてしまっていた
「くそっ。やっぱり宝なんてないのか・・・。
こんな物を見つけたりしたから!!」
圭吾はあろう事か今まで信じていた宝の地図を破り捨ててしまった
そして破り捨てた宝の地図はゴミ箱の中で虚しく散らばっていた

ある日の夜・・・
圭吾はある夢を見た
その夢は戦争の途中らしく、なんともむごい光景が広がっていた
その中で周りがもう敵だらけなのに一人で戦っている騎士がいた
その騎士の手には一本の槍が握られていた
その騎士はとても強く、敵をドンドン倒していった
しかし、やはり人数には勝てず、騎士は背後から剣で串刺しにされた・・・
その瞬間圭吾の目は覚めた
「今の夢はなんだったんだ・・・?
もしかしてあの槍が俺の目指す宝か・・・?」
圭吾は直感でそう思った
「すごい槍だったな・・・。絶対に見つけてやる!!」
圭吾はこの時、宝の存在を確信した
これから先、どんな事があろうとも挫ける事は無いだろう
宝を見つけない限り・・・

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