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2009年08月31日
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映画公開時に買っていたのですが、そのまま読んでおらずようやく手を付けました。

なんというか、先に映画を見てしまっているのもあって、つい両者を比較しつつ評価してしまうのですが、個人的には映画のほうが好きです。
解説でも書かれていますが、原作のほうはあからさまに男性が描いた女性像っぽいというか、夢の中とはいえそんな「おっさんホイホイ」みたいなことはしないだろう、と思ってしまうのです。それも誰彼構わずには・・・。
これはもちろん自分が女性だからというのもあるのでしょうが、そのあたりはやはり好きにはなれませんでした。

それにしても「夢」という曖昧な状態は「セックス」における恍惚とした状態に似ているのだということをしきりに押し出している気がしました。
というか、この小説は(前半はそうでもありませんが)、後半はセックスやらそういったエロティックなことばかりで、正直読んでいてしんどかったです。
話の展開自体は面白いのだけれど、主人公が女性であるにもかかわらずどうにも男性主体に話が展開しているような気がして。
(それはやはりセックスにおいて、性器の形態的に女性が受け身にならざるを得ないことに依っているのかもしれません)
確かにどの男性たちも魅力的に描かれてはいるのですが、パプリカと関係を結びたいため、あるいは結んだ時の快感に酔いしれている感覚のままでいるためにパプリカを救いたいと思っているという風に感じられてしまい、そのあたりもなんだかなぁ、という気持ちになってしまいました。


それは敦子とパプリカの関係です。
映画では全く別の人格、いわゆる二重人格とでもいうような描き方をされていたと思います。お互いに会話を交わしているシーンもありましたし。
しかし原作では性格は変わっても一つの人格、つまり「敦子=パプリカ」という風に描かれており、そこには好感が持てました。
私たち一人一人の中にもさまざまな人格が共生していますが、それらは独立しているわけではない、というのがリアリスティックであり、敦子とパプリカをそこまで区別せずに読めるので感情移入する際にぶれないのでその点に関しては非常に読みやすかったです。
あと、映画ではパプリカに守られ、その中に敦子がいる、とでもいうような描かれ方をされたシーンがありましたが、原作ではあくまで敦子の中にパプリカがいるのだ、という印象を受けました。
敦子はそこまで弱い女性ではないし、そこは原作のほうが好きです。

それにしてもこの作品は確かに映像化しづらいなぁ。
今敏は今敏流の味付けではあるけれど、本当によく映像化したと思う。
拍手を送りたいです。





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最終更新日  2009年08月31日 14時17分23秒
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