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エディプス期:父の言語 4歳以降、エディプス期からは父が子供の言葉の発達を推進します。それまでの母による世話行動である第1番目のロケットは切り離され、第2段目のロケット、父に委ねられます。当然、父が言葉を持っていなければなりません。それは適切に全ての事を言語化できるということで、感情的に行動することは絶対にないということです。簡単に言えば、父は辞書であらねばならない。父が辞書を持っていなければ、第2段目のロケットは点火しません。 言葉と思考 これまでは、刺激と反応の世界で、体に考える機能はなく考えることはできませんでした。しかし、父が登場するエディプス期からは、言葉と同時に思考することを学びます。例えば、疲労信号が体に出ていて、それを脳が受け取って「休め」という言葉を送ります。ところが、この回路がを知らないと、体の刺激、体の声を聴きません。体が「疲れている」と言っても脳に届かず、届いたとしても言語化できない。これが「過労死」です。体の臓器の病気は全てそうです。胃が痛いのも、放って置けば胃潰瘍を飛び越えて場胃がんになります。気づいた時には手遅れということもあります。心は体との関係のなかで重要なポジションを持たされ、心と言葉の優位性を教えるのが父です。 好き・嫌い、良い・悪いは感情価といい、これに対立するのが思考です。思考は言葉を使って文章を作ることです。ある意味、思考とは作文です。思考力は文章がしっかり作れるかどうかに関わります。 エディプス期からは、思考というこれまでとは全く違う世界に移行します。感情をしっかりコントロールし、感情を伴わない言語を使えるかどうかです。 怒りながら言うのは思考ではなく、一切の感情価がないないことを「冷静」、もしくは「理性的」と言います。言葉を持たない父は父ではなく、言葉が無いから言葉が適切でなく怒鳴り、手が出て足が出ます。これは最悪です。 感情価 好きなものは価値が高く、嫌いなものは価値が低い、これが肛門期で学んだ二項対立、優劣に繋がります。優劣は好き・嫌い、良い・悪いも好き・嫌いを伴い、優劣、勝負に関わります。だから、好きなものは勝ち、負けたものは嫌いになります。劣等感は否定されたと受け取るため、劣等感を感じる人は嫌いになります。好きは肯定と受け取ってしまう、これが誤りです。 感情価を伴うと、好きが上位で嫌いが下位になります。自分の嫌いな物を相手が支持していると「あなたはそんなものを好きなのか」と言われ、笑われます。「あなたはそんなことも解らないのか、バカじゃないか」と言われ、変人扱いされます。 皆が嫌いだと言うものを「好きだ」と言うと、また否定されます。多数決の構造の社会を作ってしまったために、少数派は否定と価値を失います。事の善し悪しではなく、事の是非は、支持者の数で決まります。これを「流行」と言います。流行は善し悪しではなく、多数が支持しているだけで、人々の支持率が高い方に自然に人は無意識的に流されるようになっています。こうして煽動され、煽られてその流れに乗ってしまうことが、経済や政治にも使われます。 感情価ではなく、自分の絶対的価値、言葉の価値を知らないと物事を判断できません。多数派、少数派に分かれ、支持率の多いものが何故か正しい、善になり、少数派は悪、変人と見做される、こういう世界に巻き込まれていきます。 父の知性、論理的思考 今日のインターネットの普及によって情報はあふれ、情報を自分で選択するというよりは、向こうからどんどんやってきて、見せられると感じます。スマホで検索すると、自分の趣味趣向を読み取られ、頼んでもいないのに勝手に情報が入ってきます。 地域にある図書館が閉鎖になる例があり、図書館に行って自分で調べるということが少なくなっています。「活字離れ」と言われます。文字は形としてあるが、その裏側には何もありません。感情から言えば、言葉は無味乾燥。味わいがなく、味覚を刺激しません。眼にも優しく心地よくもありません。そして無音です。 しかし、文字を読み解くことは知性を刺激します。知性は別名「論理的思考」と言います。物事を筋道立てて解りやすく説明する力、的確に無駄なく。今までの世話行動から一挙に、その言語の脳力、知性にシフトします。これは全く次元の違う大革命です。この革命を起こすのが、人間の4~7歳に最も重要な課題で、ここに絶対的に必要なのが父の存在です。エディプス期の子供は、感情的に振舞っていたお母さんに別れを告げて、言葉の世界に足を踏み入れます。父は言葉と知性で子供を言葉の世界に導きます。精神分析では、「父=言語」と言います。 ライト.a精神科学研究所 登張豊実 (LAFAERO1 大澤秀行 著『こころの科学』テキスト1より筆者まとめ) ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。2025年10月メルマガNo.187 のテーマは、「「母を独占し優先権を得られないことが、いじめや通り魔事件にまで至ります」興味・関心のあるか方はこちら http://www.mag2.com/m/0001106260.html から登録してください。 *我が師、大澤秀行氏 LAFAERO1では個人セラピー、各種講座があります。著書:大澤秀行 著『病気は心がつくる』論創社『令和の徒然草』論創社『こころの科学』講座 テキスト1~3『メタ言語』講座 テキスト1~9『夢分析』講座 テキスト1~9『蝉成阿縷』講座 テキスト1~8詳しくは、LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/ をご覧ください。 *ライト.a精神科学研究所、登張豊実へのカウンセリング、講座、その他の問い合わせや依頼は下記までください。メアド:laito.a.msl☆gmail.com ☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパム対策) カウンセリングの他に、『オールOK』子育て法等、個人講座もあります。 メールの件名に「カウンセリング・講座の問い合わせ、依頼」と入れてください。
2025.10.30
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優劣、勝ち負け 人は他人と比べてその差異から意味を作り、自己愛と結びついて一つに価値を作ります。それが“優劣”です。優劣は同時に勝ち負けを意味します。こうして人は比べることで相対的世界に移行します。 自己愛のテーマである“勝ち負け”、“優劣”は相対的です。これはスポーツの競技でわかります。100mが何秒なら優勝できるかは、その時の選手たちによって決まります。10秒00でも、周りがそれより遅い選手たちであれば、10秒00で優勝です。ところが、9秒70を出しても、9秒68の選手がいれば負けです。このように人は相対的世界に放り込まれ、その時、勝てばいい。これを「駆け引き」と言います。 心の形成 人間の心の形成は母子関係で、その養育の中の世話行動によります。世話する人と世話される人の関係において、自我は形成されます。養育者は必ず母でならないことはなく、適切に一貫して世話できる“人”ならOKです。しかし、その子を産んだ母親が養育をするのが普通一般的です。 オオカミ少年の実話があるように、オオカミに育てられた少年は、吠える声しか発することが出来ず、四つん這いで歩きます。養育者によって子供は決まり、養育者の通りに育ちます。 人間の心の成長は、時間の中で区切られ、口唇期、肛門期、そしてエディプス期と進みます。口唇期は授乳と甘えと依存の時期、肛門期はトイレットトレーニングで自律性を学びました。次のエディプス期は、生物学的男と女の性差、らしさの世界に足を踏みこみます。ここからは全く次元が違うので、養育者だった母の役目が終わります。 言葉の世界へ それはロケットに例えると、宇宙で月の軌道に乗るまでにロケットを1段、2段と切り離す、この1段目のロケットが母です。4歳以降は、1段めのロケットである母は早々に切り離されます。正し、母を切り離せるのは、2段目のロケットが用意されている場合です。この2段目が不発、不在だと、1段目の母のロケットでその後も行くしかありません。これでは地球圏外に出られません。また地球に引き戻されてきます。これが、“母が飲み込む”という構造です。殆どが、2段ロケットの父がいないので、地球外=母から出らないまま終わっていきます。2段目のロケットの不備、または不在によって、言語という宇宙に出られません。 肛門期までは肉体が全てでした。肉体とは刺激と反応の世界です。お腹が空いて食べたい、光が眩しい、重いものを持つと手が痛い、重力でこけるなど、地球の自然の法則と、体の生理学的反応の世界でした。 ところが2段ロケットは、地球から現象世界から宇宙に抜け出します。ここは言語だけの世界で、この言語野を「象徴界」とラカンは言います。この言語の世界へ推し進めるのが“父”です。 心と体の出会い 母は世話行動の能力が必要でした。世話とは子供の生理的反応を読み取って、適切に対応すること。生まれたばかりの赤ちゃんには、おっぱいか、おむつか、眠いのかの三つの生理現象を的確に読み取り世話をする、これが母の全てでした。それが1.5歳まで続きます。 2歳からはこれまでとは違い、初めて現象界にストップがかかります。人間世界に適応するためのいろいろなルールを教えられます。そして、禁止に適応する学習をします。トイレットトレーニング・排泄は、禁止により抑圧・抑制と我慢の心を作り、自分の生理現象のコントロールを学びます。排泄が自分の意志でできるようになり、人間の意志と体が初めて直結します。これは“心と体の出会い”です。 待つこと、訊くこと 外からの刺激があり、その信号を受け取ったものを、最初は体だけで判断していました。ところが2.5歳~4歳くらいの間には、言葉も少し介入しこの信号が体と心に到着します。体からの信号をキャッチした時代から、今度は「我慢しなさい」と言われます。これは病理を作る回路です。正しくは自律神経の反応で、体から心へ行きます。言葉で親が「今、トイレに行っておきなさい」などと言わず、子供が感じるまで任せます。これは、「体の声を聴く」という回路です。この回路がないと、体への信号が切断され体の変化が感知できません。体の中で何が起きているか分からず、“麻痺”、“鈍麻”します。すると、病気や事故にあう確率が高くなり、危険です。 ここが非常に大事なところで、体の声を聴く、体感の信号を受け取る学習を子供はしています。その途中に親が子供の感覚を尊重せず、親の都合の言葉を発してしまいます。だから親は「トイレに行きたい?」、「お腹空いた?」「食べたい?」、「眠い?」と子供に訊くことです。そして,子供の言う通りにしていけばいいのです。しかし、お母さんたちは待てません。待てないために、口出しをして子供の感覚を奪い、歪めてしまいます。お母さんに心と時間と経済的余裕が必要です。そして自分の親とのコンプレックスが作動しないようにしておく必要があります。 ここに無意識が関わり、人間の行動が意識されない無意識の領域に影響を与えることを発見したのがフロイトです。抑圧された感情や記憶が精神病の原因となり、私たちの日常に深く関わるという考えに基づき、夢分析などの手法を用いて治療に繋げる精神分析の基礎になりました。 ライト.a精神科学研究所 登張豊実 (LAFAERO1 大澤秀行 著『インテグレーター養成講座』テキスト2病理編より筆者まとめ) ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。2025年10月メルマガNo.187 のテーマは、「「母を独占し優先権を得られないことが、いじめや通り魔事件にまで至ります」興味・関心のあるか方はこちら http://www.mag2.com/m/0001106260.html から登録してください。 *我が師、大澤秀行氏 LAFAERO1では個人セラピー、各種講座があります。著書:大澤秀行 著『病気は心がつくる』論創社『令和の徒然草』論創社『こころの科学』講座 テキスト1~3『メタ言語』講座 テキスト1~9『夢分析』講座 テキスト1~9『蝉成阿縷』講座 テキスト1~8詳しくは、LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/ をご覧ください。 *ライト.a精神科学研究所、登張豊実へのカウンセリング、講座、その他の問い合わせや依頼は下記までください。メアド:laito.a.msl☆gmail.com ☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパム対策) カウンセリングの他に、『オールOK』子育て法等、個人講座もあります。 メールの件名に「カウンセリング・講座の問い合わせ、依頼」と入れてください。
2025.10.28
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診断基準:身の回りの始末 病理にはその診断機銃があります。簡単な日常レベルである身の回りの始末ができるかどうかが、病理の大事な診断基準になります。病理に入ると無精になります。その例として、ひきこもると、終日パジャマで過ごし着替えなくなったり、お風呂に入らない、歯磨きしない、男性では髭を剃らなくなります。 簡単に見えるが身の回りのことをきちんとし、清潔にすることが最も正常なサインです。これができなくなっただけでも重症と見做します。 引きこもり、不登校 同じように、引きこもりや不登校の子供は、学校に行かなくなり家に閉じこもると、お風呂に入らなくなったり、一日パジャマで過ごしたりします。必ず皆がこうなるとは限りませんが、こういう症状がみられます。 また昼夜逆転がみられ、これは落ち込んだ心には昼の明るい光がまぶし過ぎ、自分は動けないのに昼間に活動している人たちに引け目を感じ、夜、皆が寝静まった時間帯に起きていることで精神が休まるためです。怠けているのではなく、心がしんどくて動けないのです。起きられないのです。だから、無理やり昼夜逆転を直そうとしないことです。本人の心が癒えてくれば、昼夜逆転は自然と直ってきます。それには周りの家族の温かい対応や見守る姿勢が大事です。その対応の仕方が「all ok 敏速・的確、言われたことだけする」です。 認知症 認知症になると自分でできていいた身の回りのことができなくなります。顕著に表れるので、周りの家族などにはその変化でよくわかります。昔のことですが、近所のおばあさんはいつも着物着て、髪も自分でまとめ上げ、きちんとした身なりをされていました。ところがある時、着物は襟もとが乱れ、帯は歪み、髪も乱れ、私が入っていたお店に入って来られました。一目で普通ではなく、変わったことがわかります。お店の人が、家族に連絡し迎えに来られましたが、やはり精神が正常であることは理論通り、身なりに表れます。 分裂病 分裂病者では、その特徴として現実との生き生きとした接触の障害が起こります。他者との交流が表面的な平板な付き合いしかできなくなります。それまでは、いろんな人間関係を持っていた人が、病によって坦々として感情的な交流は一切なく、事務的でしかなくなります。仕事においても単純な作業しかできなくなってしまったり、ものを考えたり、まとめたり複雑なことができなくなります。病になると単純化していきます。 教育とは復讐の別名 随分昔の例ですが、靴のかかとを踏みつぶして、いくら注意しても直らない生徒を矯正するために、ある教師は靴のかかとに画びょうを刺しました。この教師は精神的治療が必要なレベルです。教師として生徒を指導する能力がなく、こういう人が生徒に授業していることが狂気なのに、周りがやすやすと受け容れ「いい先生だ」などと言う人たいまでいます。どういう人間像が正しい人間なのか、大人と言えるのかの認識がありません。 「教育とは復讐の別名」と、師は言います。教師が生徒に教えることの一つに復讐があると。「あなたたちはかかとを踏むなと言っているのに、言う通りにしないから復讐する」と言って、画鋲を靴に仕掛け痛い目をさせる。これは自分の言うことをきかなかった生徒への復讐です。子供たちは「いつかやりかえしてやるぞ」と、復讐心を学んでしまいます。やられた人は必ず自分と同じ苦しみ痛みを味合わせてやりたい、思い知らせてやりたいと思います。これは、本来の教育がなされていないと言えます。 未熟なわいせつ教師 最近の事件では、全国の小中学校教師が教え子らの盗撮画像をSNSで共有していた事件があります。教育者が幼稚化している。それは父と母の手が掛かっていない人が教育をしているためです。父=教 して善いことと悪いこと、社会のルール、人としてどう生きるかを子供に“教える”人。母=育 適切な世話をして、子供を“育てる”人。これができていない環境の下で育った子供たちは幼稚で未成熟=未性熟になり、肉体的には大人の男性でありながら、性の対象が小学生になります。 精神的に大人であれば、大人の女性を性の対象としますが、心が育っていない子供の教師には、大人の女性は艶めかしすぎ自分の手に負えず、子供なら自由にでき言うことをきくと思います。そういうとんでもない教師の犠牲になる子供たちを出さないために、大人は子供たちを守る方策を考えなければなりません。 何が正常と異常を分けるか、その診断基準が必要で大事です。 ライト.a精神科学研究所 登張豊実 (LAFAERO1 大澤秀行 著『インテグレーター養成講座』テキスト2病理編より筆者まとめ) ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。2025年10月メルマガNo.187 のテーマは、「「母を独占し優先権を得られないことが、いじめや通り魔事件にまで至ります」興味・関心のあるか方はこちら http://www.mag2.com/m/0001106260.html から登録してください。 *我が師、大澤秀行氏 LAFAERO1では個人セラピー、各種講座があります。著書:大澤秀行 著『病気は心がつくる』論創社『令和の徒然草』論創社『こころの科学』講座 テキスト1~3『メタ言語』講座 テキスト1~9『夢分析』講座 テキスト1~9『蝉成阿縷』講座 テキスト1~8詳しくは、LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/ をご覧ください。 *ライト.a精神科学研究所、登張豊実へのカウンセリング、講座、その他の問い合わせや依頼は下記までください。メアド:laito.a.msl☆gmail.com ☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパム対策) カウンセリングの他に、『オールOK』子育て法等、個人講座もあります。 メールの件名に「カウンセリング・講座の問い合わせ、依頼」と入れてください。
2025.10.24
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咳は母への叫び 精神分析では「咳は母への叫び」と言います。それは年齢に関係なく、子供も大人もです。 あるクライアントは咳が止まらないと、大きな病院をいくつも回り検査したが、異常はありませんでした。検査の結果、結核菌や肺がんなど身体的病気の疑いはありませんでした。そこで、「その咳は母への叫びだから、お母さんのところへ行って一泊し、言いたいことを言ってきなさい」と言いました。クライアントは母のもとに行き、言いたいことを言ったそうです。すると、咳は止まりました。 咳は声にならない声です。言いたけれど言ってはいけない、言えないと抑えます。しかし、言いたい気持ちは依然としてあり、それを何とか咳という形で出します。だから、抑えないで言葉にして言えば、咳が止まるのは当たり前のことです。こんな例はいくつもあります。 疾病利得 「疾病利得」、これも子供に限りませんが、子供の場合は、例えば、お母さんに構って欲しい、しかし、お母さんは仕事や家事で忙しく、子供ものことはほったらかしです。病気になると、お母さんは自分を気にかけ構ってくれます。病院に連れていってくれたり、おもちゃを買ってくれたり、傍に居てくれる。元気になるとまた元通り、お母さんは自分に関心を向けず構ってくれません。ほったらかしが続くと、また子供は病気になります。これが疾病利得です。文字通り病気になることで利得・利益が得られます。これは、しゅっちゅう風邪をひいたり病弱な子供をつくります。 振り返ると私もそうでした。小学校の頃は、季節の変わり目ごとに風邪をひいて熱を出しました。ところが、母は仕事と家事で、構ってもくれませんでした。おそらく、病気をしても母は私に関心を向けない、無理だと諦めたのでしょう。中学生になると、めったに風邪もひかなくなりました。疾病利得が得られなかったからです。 指しゃぶり、爪噛み 指しゃぶりは口唇期欠損と見ます。子供で吸いだこができるほど指を吸っている。更にもう片方の手でお母さんの服などを掴むと、これはもっと欠損が大きくなります。 また、爪噛みも、爪が伸びたのを見たことが無いほどであったり、両手・両足全て爪を噛む場合は、問題です。氷・飴などをガリガリ噛む人がいます。そして、いつも皮肉・嫌味を言うとなると、「口唇期サディズム」と言います。口唇期欠損は、指しゃぶりや爪噛みなどのように、口唇の刺激を求めます。それは赤ちゃんの時の授乳が満足のいくものではなったことから生じます。赤ちゃんが満足するまでオッパイを飲んでいれば、このような行為としての症状はありません。赤ちゃんの方からオッパイとさよならしていくのはいいのですが、お母さんの側から断乳した場は、まだ満足がいかず無理やりオッパイから離されたので、いつまでももっと吸いたい欲求が残り、固着します。大人になってもオッパイを吸いたいが無意識にはずっと流れていて、これが「オッパイ星人」と言われます。または、大人になってお母さんのオッパイを吸う訳にはいかないので、口と唇の刺激を煙草を吸うことに置き換え(換喩)したり、母乳をアルコールに置き換えます。 スキンシップが足りない子供は、指しゃぶりだけでなく、自分の肌を引っかいたり、湿疹、アトピー性皮膚炎という身体の症状で表現しています。皮膚を掻きむしる行為は、愛されたい衝動を意味します。 意味を抜く、症状が消える こうのように人は、心の中にある不満や足りなかったこと、固着を、自分の体を使って外に表しています。しかし、その意味を本人も知りません。言いたいことが言なくて咳をしている。お母さんに関心を向けて構って欲しいから病気になっている。オッパイの代わりに指を吸っている。それが攻撃性となって爪を噛んだり、皮肉を言ったりしている。スキンシップが足りなくて、愛させれたくて皮膚疾患になっている。とは気づかず知りません。 全ては言語。言語は意味を持っています。ラカンは「意味を抜けば症状は消える」と言います。事実その通り、言語化すれば症状は消えます。その言語化をするのが分析家の仕事です。 ライト.a精神科学研究所 登張豊実 (LAFAERO1 大澤秀行 著『インテグレーター養成講座』テキスト2病理編より筆者まとめ) ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。2025年10月メルマガNo.187 のテーマは、「「母を独占し優先権を得られないことが、いじめや通り魔事件にまで至ります」興味・関心のあるか方はこちら http://www.mag2.com/m/0001106260.html から登録してください。 *我が師、大澤秀行氏 LAFAERO1では個人セラピー、各種講座があります。著書:大澤秀行 著『病気は心がつくる』論創社『令和の徒然草』論創社『こころの科学』講座 テキスト1~3『メタ言語』講座 テキスト1~9『夢分析』講座 テキスト1~9『蝉成阿縷』講座 テキスト1~8詳しくは、LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/ をご覧ください。 *ライト.a精神科学研究所、登張豊実へのカウンセリング、講座、その他の問い合わせや依頼は下記までください。メアド:laito.a.msl☆gmail.com ☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパム対策) カウンセリングの他に、『オールOK』子育て法等、個人講座もあります。 メールの件名に「カウンセリング・講座の問い合わせ、依頼」と入れてください。
2025.10.22
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八ヵ月不安 正常な精神の発達曲線があり、それは口唇期(0~1.5歳)、肛門期(1.5~4歳)、エディプス期(4~7歳)の各発達課題を達成することです。そして、その時々に見られる特徴的行動があります。 例えば生後8か月前後では、「八ヵ月不安」と言って、母とそれ以外の人が識別できるようになります。そのため、母以外の人が近づいたり、抱っこしようとすると泣きだします。いわゆる、人見知りです。8ヵ月の頃には、母以外の人にはこのような反応をするのが正常です。周りの人も、赤ちゃんを抱っこして泣かれると、「お母さんがいいのね」、「お母さんと抱き方だ違うのね」などと言って、赤ちゃんをお母さんのもとに返します。こうして、泣くことで赤ちゃんはお母さんのもとに帰れます。泣かなければそのままお母さん以外の人に抱っこされることになります。 それは0~8ヵ月までに、お母さんが24時間態勢で適切に世話せず、保育園や祖母に預けらるなどして、いろんな人の手で育てられたからです。赤ちゃんはお母さんとそれ以外の人の違いがわからず、誰に抱かれてもニコニコしているのです。いつも傍に居て、自分を心地よく快にしてくれる特定の特別な存在がいないので、そんな人がいることも知りません。これでは、人間として大事な愛着というものもわかりません。これを「愛着障害(者)」と言います。 しかし、世間一般では、8ヵ月頃の赤ちゃんが誰に抱かれてもニコニコしていると、「いい子ね」などと言います。精神の発達から言えば、とんでもないことです。精神が育ってなく識別能力がないのですから。 発達のズレ 例えば、この「八ヵ月不安」を18ヵ月くらいの子供が見せたとします。お母さんがいないと泣き叫び、不安の表情をしてお母さんを探したり、後追いをします。すると、この子は肉体の年齢は18ヵ月ですが、精神は8ヵ月だとわかります。お母さんはこの子を8ヵ月の赤ちゃんとして接し世話し、もう一度育てなおせば、10ヶ月のズレがあっても必ず肉体の年齢に追いつくと言えます。その世話の仕方、接し方を精神発達論の基づいてお母さんにアドバイスし、その通りにすれば可能です。 お母さんがいないとすぐに泣きお母さんを探すという症状。大人になっても奥さんがいないと「家内はどこに行った?」とすぐに言う人がいます。この夫は、8ヵ月の赤ちゃんと同じです。昔、夫を「寝れ落ち葉」と表現した言葉ありましたが、どこへ行くにも奥さんの後をついてくる人も同じです。この人は精神が赤ちゃんのままですから、その後にどうなるかは予測できます。最後は体にチューブを入れて栄養を摂り、おむつをしてベットで寝たきりになると。精神の時計は8ヵ月のまま留まり続けます。肉体の時計とは別で一致しません。 手のかからない子は危険 また、おとなしく静かで、手のかからない赤ちゃんはもっと危険です。こういう赤ちゃんは乳幼児突然死する可能性があります。赤ちゃんは空腹の不快感、おむつが濡れた不快感、眠くても眠れない不快感から泣いてお母さんにサインを送ります。その泣くというサインを出さなければ赤ちゃんは死んでしまうのに、出さなでおとなしく寝ているということは、死んでいるに等しくなります。 こういう子を育てなおすには、抱っこし、一緒にお風呂にはいり、一緒に寝るなどのスキンシップと、まなざしを向け、声をかけます。スキンシップとまなざし・声の欠如がサイレント・ベビーという沈黙、無反応、無感動という症状を生みます。これでは刺激が少ないためで、頭が活性化しません。 子供への関心 人間とは時間とともに経緯していく歴史的存在です。症状を見せた限りは原因が必ずあります。子供に関心を向け、症状にいち早く気づくことは大事なことです。それには正常な発達を知らなけれがわかりませんが、常に子供に関心を向けて、何かおかしいと感じられるかどうかです。お母さんお父さんの子供への関心が、子供を救います。身体の治療と同じで、早期発見、早期対応(治療、世話)が望ましいと考えます。 ライト.a精神科学研究所 登張豊実 (LAFAERO1 大澤秀行 著『インテグレーター養成講座』テキスト2病理編より筆者まとめ) ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。2025年10月メルマガNo.187 のテーマは、「「母を独占し優先権を得られないことが、いじめや通り魔事件にまで至ります」興味・関心のあるか方はこちら http://www.mag2.com/m/0001106260.html から登録してください。 *我が師、大澤秀行氏 LAFAERO1では個人セラピー、各種講座があります。著書:大澤秀行 著『病気は心がつくる』論創社『令和の徒然草』論創社『こころの科学』講座 テキスト1~3『メタ言語』講座 テキスト1~9『夢分析』講座 テキスト1~9『蝉成阿縷』講座 テキスト1~8詳しくは、LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/ をご覧ください。 *ライト.a精神科学研究所、登張豊実へのカウンセリング、講座、その他の問い合わせや依頼は下記までください。メアド:laito.a.msl☆gmail.com ☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパム対策) カウンセリングの他に、『オールOK』子育て法等、個人講座もあります。 メールの件名に「カウンセリング・講座の問い合わせ、依頼」と入れてください。
2025.10.20
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自分と外界の自我境界 自分と現実(他者)を分けるのが自我境界です。自分と現実との差異を知って、区別します。例えば、気に食わない人を殺したいと想像しますが、それは想像の世界のことであって、我々は現実に実行することはありません。この現実と区分けしできる能力が自我境界です。自我境界がしっかりあって、自分の想像の世界で思ったことが外に漏れ出ないようにしています。 しかしこの自我境界は真っ黒なブラインドではいけません。それでは想像界と現実界があまりにも違いすぎて、現実界に出たとき驚いてしまいます。だから例えていうなら、透明なアクリルのようなものです。風や熱は避けられるが、外がしっかり見える。想像界にいながらも外の世界、現実が見えるというイメージです。 「俺はあいつを殺したい」とか、「俺は空を飛べる」などとゲームの世界のようなことを心の中に思い描くとします。それを外の世界に向かって「俺は空を飛んで見せせる」と言ってしまったり、実際に人を殺してしまったら、自我境界は途切れて隙間があるか脆弱で、心の内側のことが外に漏れていることになります。 意識と無意識の自我境界 自我境界異にはもう一つ、無意識と意識の間の境界があります。これが欲望を抑えるということです。無意識は無意識に留まり、何でもかんでも意識に侵入しこない状態です。しかし、全く遮断しているわけではありません。 こうして、自我境界は自分の精神の内側の無意識と意識を分ける境界と、自分の自我と外の世界、現実との境界の二つの境界があります。 例えば、強迫神経症者は、何度も何分でも手を洗い続け、手を洗ってきれいになったという現実が入ってきません、納得しません。手を洗ったという現実よりも、無意識と意識の境界が弱いために「自分の手はまだ汚れている」というイメージが強く、このイメージが無意識から突き上げてきて、漏れ出てしまいます。自分は汚れているというイメージがあるので、いくら周りが「あなたはきれいになった」と言っても、きれいになったとは思えません。現実を見ないで、自分の中の自分が汚れているイメージに囚われ、それしか見ていないからです。 また、「醜悪妄想」といって、何度も整形手術する人がいます。整形手術によって、客観的に見て可愛くきれいになったのに、内側の自分は相変わらす醜いと思っているので、いくら整形手術をしても、きれいになったとは思えません。内側が冒されていて、そのイメージを無意識界に留められないのです。 分裂病者の自我境界 精神分裂病は、二つの自我境界が壊れていて、自我境界が途切れて隙間だらけになっています。そのため、外の現実から事象が一直線に無意識にまで届いてしまいます。また同時に、無意識にある自分が、外界の現実にそのまま出ていってしまいます。これを「筒抜け感、ファントム空間」、「自己漏洩感」と言います。外からのことばが無意識に入ってしまい、無意識の言葉が外に出てしまう。 このように分裂病は、外界から自部の無意識や考えていることが丸見えだと思うので、他者は自分のことを何でも知っていると思い込みます。だから、「皆、私を見ている」、「秘密警察が私を追ってくる」、「テレビも私を監視しているカメラだ」と言って、テレビに布をかぶせます。 自分の事を全部他者に知られていると思うため、自分があの人を殺したいと思っていることも知られていると思います。それを知っているから、あの人は自分を殺しに来るはずだ。やられる前にやらなければ自分が殺されるとなって、見ず知らずの、たまたまそこにいた人を刺してしまうということが起きてしまいます。 自我境界が壊れて、途切れ途切れの隙間だらけなので、簡単に侵入される構造になっている分裂病者は、この侵入にいつも脅かされています。 身体における皮膚は、自分と自分以外の他者を分ける境界線なので、普通、私たちは他者の視線を皮膚という自我境界で、その侵入を止められます。そのように絶対に自分の中まで入ってこないと思うから、人と話ができます。自分の中まで見られていると思ったら、とても人と話せません。だから、分裂病者の描く人物画は、皮膚で覆われていて見えないはずの内臓を描きます。 自我境界を作る 自我境界が正常にあることがいかに大事かがわかります。この自我境界は生後すぐから作られ始め、私は私、私は母ではない、という私の尊重が必要です。(「子供の知覚を奪うお母さん」ブログNo.9、「私はお母さんとは違う私 -欲求の差異を知る-」ブログNo.11「母にわかってほしい子供の願いが分裂病(統合失調症)の思考伝播にまで至る過程」 ブログNo.23を参照ください) ライト.a精神科学研究所 登張豊実 (LAFAERO1 大澤秀行 著『インテグレーター養成講座』テキスト2病理編より筆者まとめ) ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。2025年10月メルマガNo.187 のテーマは、「「母を独占し優先権を得られないことが、いじめや通り魔事件にまで至ります」興味・関心のあるか方はこちら http://www.mag2.com/m/0001106260.html から登録してください。 *我が師、大澤秀行氏 LAFAERO1では個人セラピー、各種講座があります。著書:大澤秀行 著『病気は心がつくる』論創社『令和の徒然草』論創社『こころの科学』講座 テキスト1~3『メタ言語』講座 テキスト1~9『夢分析』講座 テキスト1~9『蝉成阿縷』講座 テキスト1~8詳しくは、LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/ をご覧ください。 *ライト.a精神科学研究所、登張豊実へのカウンセリング、講座、その他の問い合わせや依頼は下記までください。メアド:laito.a.msl☆gmail.com ☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパム対策) カウンセリングの他に、『オールOK』子育て法等、個人講座もあります。 メールの件名に「カウンセリング・講座の問い合わせ、依頼」と入れてください。
2025.10.17
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家庭は心を形成する場 家庭は人間の心の形成の場と言います。家庭という場によって、人間の心の形成は様々に異なります。その家その家に家族の構成メンバーがいて、生活スタイルが全く違います。その家庭の中で心は育まれます。基本は母子関係、いわゆる世話行動を通して培われます。 世話とは刺激と反応 世話とは簡単に言えば、刺激と反応、この二つの信号から始まります。母と子供の二人の中で、刺激と反応が行われます。受け取った信号に対してどう反応するか、それを受け容れるか、もしくは拒否するか。この反応の自由はあります。 刺激に対する反応は受け取る能力に対して、発信者の信号の強弱、また受け取る側の受信能力の大小があり、この組み合わせによります。例えば、子供の微弱な刺激の信号に対して、お母さんに受け取り能力の大きなパラボラアンテナがあれば、キャッチできます。逆に、子供が強力な信号を送り、その刺激に対してお母さんが小さなアンテナでは全部素通りして受け取れない。許容オーバーでパンクし、子供の強い刺激にお母さんは反応として怒り出します。すると、互いに攻撃し合い、破壊されていきます。このように母と子の刺激と反応は相対的です。 お母さんの世話行動の中で、子供がお腹が空いた、体調が悪い、熱があるなど、いろいろな刺激として泣いたり喚いたり信号を出します。お母さんはそれを受け取り、その刺激と反応の繰り返しによって子供に“心”が生まれます。その繰り返しはパターン・形を作ります。子供はお母さんの世話行動の育養箱の中にいるようなもので、間違うと飼育され、調教されます。授乳行動にはほぼ決まったパターンが存在するため、お母さんの都合のいいようにされてしまいます。 口唇期の基本的信頼 授乳を中心としたこの時期を「口唇期」を言い、ここで学習される心の形は「基本的信頼」です。そして、刺激と反応から心の反応パターンとして、“甘えと依存“を学びます。「信頼」とは予測性、当てになる、期待したものが間違いなく与えられることによって形成されます。これを反復して、何度繰り返してもお母さんが間違い反応をした場合を「信頼」と言います。これが、10回に1回しか応えられられない場合は、「不信」となり、不安を学習してしまいます。これを「基底不安」と言います。 甘えとは「それ以上」 “信頼”とは、当てになる、期待に応えてくれると思えること。“甘え”とはある種の過剰。自分の生命維持に必要な授乳ではなく、「それ以上」です。甘えはそれ以上ということです。動物は、自分に必要なものを必要な分だけ食べます。食べ過ぎて肥満で動けなくなり、死んだライオンはいません。獲物が獲れなくて餓死しても、自ら食べずに拒食症にはなりません。人間のように「それ以上」ということはありません。 人間は適切な世話行動によって信頼ができた場合に限り、「それ以上」という言葉を学びます。不適切な場合は「それ以上」という概念はありません。それはつまり、甘えられない。おかわりができない、もっとなどとんでもない、もっての外です。お菓子をもっと食べたい、欲しいとは絶対に言えません。「とっと」と言えずに自分でおかわりするのは、当てにならないということです。甘えたことが無いに等しいのです。 依存と操作 お母さんが当てになって、甘えて「おかわり」「もっと」と言う。自分でおかわりをしに行けるのに、それを敢えて行かない、これを「依存」と言います。相手を、お母さんを使います。甘えと依存はワンセットです。甘えられない人は依存できません。申し訳なくて人を使えません。甘えると拒絶されると思うと怖くて、黙って自分でおかわりに行ったほうがいいと思い、こっそり行きます。もしくは、我慢する、飢餓に耐え抜く。飢餓か自分で行くかの選択をしなければなりません。これは過酷です。 適切に甘えられる場合は、お母さんに依存し、お母さんを操ります。これを「操作」と言います。相手を操作する操るのは、その時だけなので支配ではありません。その時だけ、その事柄にだけ使うことを操作と言い。これが体験できた人は、子供時代を十二分に送ったと言えます。この対応を1.5歳までお母さんは黙ってします。 満足して次の課題へ これで正常な右肩上がりの発達曲線を行きますが、甘えと依存、操作をできなかった場合は低空飛行で精神は発達・成長していきません。甘えと依存が生涯終わらず、ずっと子供時代の不満のまま続いて行きます。最終的には寝たきりになり世話される状況になります。自分で動けない状態をつくり、周りの人を振り回し、操作しまくる。わがままを言って、本当なら子供時代に言いたかった「それ以上」を晩年になって言います。こういう形でしか、子供時代に得られなかった甘えと依存を手にすることができないのです。 正常に発達した場合は、1.5歳までに甘えと依存の体験は満たされて終わり、次の発達段階の肛門期へ移行します。 ライト.a精神科学研究所 登張豊実 (LAFAERO1 大澤秀行 著『こころの科学』テキスト1より筆者まとめ) ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。2025年10月メルマガNo.187 のテーマは、「「母を独占し優先権を得られないことが、いじめや通り魔事件にまで至ります」興味・関心のあるか方はこちら http://www.mag2.com/m/0001106260.html から登録してください。 *我が師、大澤秀行氏 LAFAERO1では個人セラピー、各種講座があります。著書:大澤秀行 著『病気は心がつくる』論創社『令和の徒然草』論創社『こころの科学』講座 テキスト1~3『メタ言語』講座 テキスト1~9『夢分析』講座 テキスト1~9『蝉成阿縷』講座 テキスト1~8詳しくは、LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/ をご覧ください。 *ライト.a精神科学研究所、登張豊実へのカウンセリング、講座、その他の問い合わせや依頼は下記までください。メアド:laito.a.msl☆gmail.com ☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパム対策) カウンセリングの他に、『オールOK』子育て法等、個人講座もあります。 メールの件名に「カウンセリング・講座の問い合わせ、依頼」と入れてください。
2025.10.12
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エディプス期 精神発達論でいう、1.5~4歳の肛門期の次は、エディプス期に入ります。年齢は4~7歳の時期です。口唇期、肛門期に性差はありませんでした。ところが、エディプス期に入ると、にわかに周りから「あなたは男の子でしょ」「女の子でしょ」と言われます。子供も自分の性差に関心が向きます。生殖器の差異があり、子供もついている人とついていない人がいることを知り、そこから男と女に分かれていきます。 男らしさ、女らしさ 4歳くらいの子供には、まだ「らしさ」の意味はわかりません。私の子供の頃は、女の子が胡坐をかいたり、足を広げて座っていると、「女の子は足を閉じなさい」「人にパンツを見せてはいけません」、「男の子みたいな言葉使いをして、女の子でしょ」などと言われました。男の子も泣くと「男の子のくせに泣くんじゃない」などと言われます。エディプス期はこうして、男らしさ、女らしさを教えられ、身につける時代です。 昔は、「男女7歳にして席をおなじゅうせず」という言葉がありました。性差を明確に分け、7歳から社会ではトイレもお風呂も分かれます。エディプス期の発達課題は「らしさの獲得」です。男とは何か、女とは何かということで、それは文化が決めます。国や伝統的的な地方地域の文化、人間の生活スタイルをその文化が押し付けてきて、徹底的に吹き込まれます。 ところが最近は、性が複雑になってきて、同性愛、自分の生物学的性と心の性が違うということが起きます。昔は服装で男女の差が分かりましたが、今はユニセックスという言葉がよく使われるようになりました。ユニックスとは「男女の区別が無い」、「性別を問わない」という意味で、洋服などに見られます。ここではあまりらしさは育ちません。 7歳以降 すると7歳以降、精神の発達は右肩上がりに進んでは行かず、低空飛行のまま進み、下降していきます。これは例えば年齢が80歳くらいになると、0歳にもどるということです。これが寝たきりの状態で、おむつをして、食事を食べさせてもらっている赤ちゃんの姿です。心が発達・成長しないと、果ては赤ちゃんに戻るしかなく、痴ほう症や認知症になって、辛く苦しい過去を忘れることになります。精神発達論が教える人間の心は、このような発達曲線を描くと予想がつき予言できます。 自我とは自分を刺激してくる対象を限定できるという意味です。最初は口唇期は授乳なので、対象は乳房でした。次の肛門期は排泄で、対象は肛門。その次は、らしさで対象は生殖器になります。こうして対象は明確です。 7歳頃、学校に行き、社会に出ます。おむつをしている人はいません。もう刺激の対象は体ではなく、自分を離れて友達との関係になります。これは自我と自我の対立になります。簡単にいうと、友達と遊びたいとか、おもちゃが欲しい、ゲーム機を買うなどです。人と性格が合うとか合わないとか、いじめる・いじめられるとか、関心の対象が人間の相手の自我に向かいます。ここから精神は複雑になります。 0~4歳の大切さ しかし、その精神の基礎は、口唇期・肛門期の0~4歳の間につくられます。この時期に適切に世話すれば、精神の発達曲線は右肩上がりにそのまま発展・成長していきます。いかにこの時期が大切かを知らず、0歳児保育や祖母に預けて子供の傍を離れてしまい、フォローもしません。そのことがどれだけ子供の成長のマイナスになるかを、社会も国も知るべきと考えます。 ライト.a精神科学研究所 登張豊実 (LAFAERO1 大澤秀行 著『こころの科学』テキスト1より筆者まとめ) ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。2025年10月メルマガNo.187 のテーマは、「「母を独占し優先権を得られないことが、いじめや通り魔事件にまで至ります」興味・関心のあるか方はこちら http://www.mag2.com/m/0001106260.html から登録してください。 *我が師、大澤秀行氏 LAFAERO1では個人セラピー、各種講座があります。著書:大澤秀行 著『病気は心がつくる』論創社『令和の徒然草』論創社『こころの科学』講座 テキスト1~3『メタ言語』講座 テキスト1~9『夢分析』講座 テキスト1~9『蝉成阿縷』講座 テキスト1~8詳しくは、LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/ をご覧ください。 *ライト.a精神科学研究所、登張豊実へのカウンセリング、講座、その他の問い合わせや依頼は下記までください。メアド:laito.a.msl☆gmail.com ☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパム対策) カウンセリングの他に、『オールOK』子育て法等、個人講座もあります。 メールの件名に「カウンセリング・講座の問い合わせ、依頼」と入れてください。
2025.10.09
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肛門期(1.5~4歳) 0~1.5歳の『口唇期』が終わると次に来るのが1.5~4歳の『肛門期』です。直立歩行をして排泄機関、出るでない、出す出さないのお尻に行きます。トイレットトレーニングの時期です。 ここで問題なのは、子供が3歳くらいだとして、お母さんと買い物に出かけます。お母さんは出かける前に、「トイレに行っておきなさい」と言います。子供は行きたくもない、もよおしてないのにトイレに行かされます。トイレに行く行かないは、子供の体の生理機能だから、お母さんにわかるはずはありません。それにも拘らず無理やりトイレに行き、自分で感じ、自分でコントロールするはずの生理的機能をお母さんがしてしましまいます。 買い物先で子供がトイレに行きたくなった時に行く、これが子供の身体感覚を育て、子供を尊重することです。しかし、お母さんは買い物先やその途中で「トイレに行きたい」と言われるとめんどくさい、手間がかかるので、その手間をかけなくて済むようにしたい。この手間、労力を惜しんだために、子供の心が健全に成長しないことを知りません。これを取り返すのは大変なことだということも知りません。その時期に適切に対応して、子供が身につけておくことが大事なことです。それを学べる場が社会にありません。精神分析の発達論を知って、育児・子育てする人は稀です。 お母さんの都合で行きたくもないトイレに行き、子供は自分の生理的感覚を自分で感じられなくなり、自分の感覚が当てにならなくなり、自分への不信感を持つようになります。命令指示され、自分への不信感を持ち、自分で出す出さないを決められない、それを言えなくなります。こうして自分の生理的排泄欲求すらもお母さんに支配されて管理されていきます。 自由を失い奴隷になる この支配と服従によって子供が失うのは“自由”です。その中でまず失うものは、自分の体の管理という自律性です。そして、行動を制限されます。「そこは危ないから行っちゃダメ」、「あれするな。これするな」と言われます。これが後々まで続き、出かけると「どこへ行くの」「誰と行くの」とまるで警察の調書を取られ、「あの子と遊んじゃダメ」と友達まで管理されます。自律以前の問題で、行動と選択の自由を奪われます。 自由を失って支配され服従させられた人を「奴隷」と言います。肛門期に自由を手にするか、奴隷になるかがほぼ決まります。中途半端はなく、殆どが奴隷になってしまいます。しかし、変にどこか自由もあり奴隷にされ五分五分の人は、後に分裂病になり、心が壊れてしまいます。 幼い子供には自分が支配されているとわかりません。自分で判断し決める自由を奪われているこもわかりません。それが通常で当たり前になってしまえば、何の疑問も感じません。親は自分の思い通りに子供を動かせば楽ですから、その手を緩めません。後になって、取り返しのつかないことになるとも知らずにです。また、何か問題が起きたり、その子供自身が生きにくさを感じても、その原因が肛門期にあったということもわかりません。 そうならないために、『all ok、敏速的確、言われたことだけする』養育法があります。 ライト.a精神科学研究所 登張豊実 (LAFAERO1 大澤秀行 講座より一部抜粋) ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。2025年10月メルマガNo.187 のテーマは、「「母を独占し優先権を得られないことが、いじめや通り魔事件にまで至ります」」興味・関心のあるか方はこちら http://www.mag2.com/m/0001106260.html から登録してください。 *我が師、大澤秀行氏 LAFAERO1では個人セラピー、各種講座があります。著書:大澤秀行 著 『病気は心がつくる』論創社『令和の徒然草』論創社『こころの科学』講座 テキスト1~3『メタ言語』講座 テキスト1~9『夢さ分析』講座 テキスト1~9『蝉成阿縷』講座 テキスト1~8詳しくは、LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/ をご覧ください。 *ライト.a精神科学研究所、登張豊実へのセラピー、講座、その他の問い合わせや依頼は下記までください。メアド:laito.a.msl☆gmail.com ☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパム対策) セラピーの他に、『オールOK』子育て法等、個人講座もあります。 メールの件名に「セラピー・講座の問い合わせ、依頼」と入れてください。
2025.10.07
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自分の投影 見たもの聞いたもの、全て自分。たまたま見た聞いたではなく、全ては必然です。「あの人が嫌い」と言ったら、その人は自分の嫌いなところを、嫌いな人の中に見ています。反対に「あの人が好き」と言えば、自分の好きなところをその人の中に見ているということです。これを“投影”と言います。 見捨てられた私 養育の過程で、見捨てられた自分がいます。どんな事情があるにせよ、赤ちゃんを置いて出かけることは、子供の側からすれば見捨てられ体験になります。ほんの数分であろうと子供の傍を離れたら、見捨てです。そういう意味で、一度も母に見捨てれたことの無い人はまずいない。 3歳以下で母が仕事に行けば、当然子供は見捨てられたということです。それくらい無力で、母(養育者)に頼らなければ生きていけない存在です。このことが一般には理解されていないようです。社会制度の問題や諸事情等ありますが、ここでは子供の視点から述べています。 捨て犬・猫を拾う心理 多かれ少なかれ、見捨てられた自分がいて、捨てられた犬、捨られた猫に、子供時代に捨てられた自分を投影します。するとかわいそうで、拾ってきます。盲導犬の老犬ホームなどもそうです。 捨てられた犬、猫を拾ってくることで、見捨てられた自分を隠蔽し続けられる。だから、犬、猫を拾っているのではなく、「見捨てられた」という文字を掬い上げ、救い上げています。こうすることで、「見捨てられた」の文字は追いやられ、見なくて済みます。自分が救っているのですから。 捨てられたゴミは見捨てられた私 ゴミが捨てられない。まだ使えると再利用することで、「見捨てられた私」は削除できます。と同時に私が救いあげられます。物を捨てることは、私を捨てられることになり、何かを拾い上げて自分を拾っています。 ソシュールの言語学でいう、シニフィアン(意味)分のシニフィエ(記号)の分数でいうと、「救い上げる」という記号の下には、「救う」という意味があり、その下の無意識にあるのは「見捨てられた自我」です。「見捨てられた自我」を「救い上げる」に書き換えて、意味は「救った」になる。この意味と言語で防衛しているので、「見捨てられた自我」は意識に上がってきません。これをラカンは、「無意識の自我への侵入を意味によって防衛している」と『精神病の構造』の本の中で言っています。 バーゲン、値引き商品 だから、何でも拾ってくればいいのです。バーゲンも同じです。バーゲンは「拾い物、儲け物」と言うように、ゴミ箱から拾ってくるのと同じことです。「正規の値段では高くて買えないので、せめてバーゲンになった時に買う」、という理由を立前として言いながら、その裏では、見捨てられた自我を自分が救っていたということです。これで、見捨てられた私は意識せずにすみ、しかもその自分を救うことになります。 スーパーの閉店間際、食料品売り場の値引き商品を買うのも同じことです。この日を過ぎてしまえば捨てられ廃棄される物ですから。それを廃棄寸前で救い上げました。こうしていつも自分では気づかすに、捨てられる物=私を救済しています。 後の影響 反対に何でもすぐ捨てる人は、幼児期に母を独占できなかったため愛着がなく、保持できず、すぐに手放します。愛着があれば、気に入ったものを何年も使い、自分の傍にずっと置いて離れることがありません。 幼く未熟で、寄る辺なき存在としてこの世に生まれますが、そこに母という救いの手が用意されています。しかし、そこで見捨てられることが、どれだけ心の負担になり傷となって、後々の行動、生き方に影響するか、一般には知られていません。見捨てられた人は自分が親になったとき、無意識の裡にまた我が子を見捨てます。この世代連鎖が止まりません。この連鎖を止めたいと考えます。 ライト.a精神科学研究所 登張豊実 (LAFAERO1 大澤秀行 講座より一部抜粋) ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。2025年10月メルマガNo.187 のテーマは、「「母を独占し優先権を得られないことが、いじめや通り魔事件にまで至ります」」興味・関心のあるか方はこちら http://www.mag2.com/m/0001106260.html から登録してください。 *我が師、大澤秀行氏 LAFAERO1では個人セラピー、各種講座があります。著書:大澤秀行 著 『病気は心がつくる』論創社『令和の徒然草』論創社『こころの科学』講座 テキスト1~3『メタ言語』講座 テキスト1~9『夢分析』講座 テキスト1~9『蝉成阿縷』講座 テキスト1~8詳しくは、LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/ をご覧ください。 *ライト.a精神科学研究所、登張豊実へのセラピー、講座、その他の問い合わせや依頼は下記までください。メアド:laito.a.msl☆gmail.com ☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパム対策) セラピーの他に、『オールOK』子育て法等、個人講座もあります。 メールの件名に「セラピー・講座の問い合わせ、依頼」と入れてください。
2025.10.05
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口唇期(1~1.5歳)の授乳 精神発達論で、0~1.5歳までの時期を『口唇期』と言います。この時期は口と唇の刺激に快を感じ、ちょうど授乳の時期に重なります。自我は刺激によって生まれ、0~1歳くらいまでの間、外からの刺激は授乳体験です。 お母さんが適切に一日3時間毎の授乳を繰り返した赤ちゃんは、自我が芽生えていきます。0~1.5歳までの間に自我が芽生えていきます。口唇に刺激を受けいていないと、この時期の自我はありません。言いたいことが言えなかったとは、口唇の自我が無いということです。 口の刺激:吸う、飲む、舐める、しゃぶる 口の刺激は、まず「吸う」ことです。吸わないとオッパイは飲めません。次は「飲む」。この二つは生命維持のために必要です。その次は「遊ぶ」です。そして「舐める」、もしくは「しゃぶる」。この舐めるとしゃぶるは、遊び心です。赤ちゃんは、お母さんの乳首で遊びます。赤ちゃんにとって、最初に戯れるおもちゃとも表現されます。お母さんが余裕をもって授乳すると、「吸う」、「飲む」、「舐める」、「しゃぶる」の四つを満たします。 「舐める」、「しゃぶる」がないと、遊び心が育ちません。飲むだけで、遊べない真面目人間です。機械かロボットです。「遊ぶなどもっての外、ふざるんじゃない」と言われ、オッパイをサッと離されます。お母さんは忙しいんだからと。 あるクライアントは、お母さんが学校の先生で、当時、出産後の育休は7週間。生後7週間で、母は仕事に復帰しました。まだまだ母の授乳が必要な時期なので、学校の昼休みの休憩時間に、姑が赤ちゃんを抱いてオッパイをもらいに行きました。ここで辛うじて授乳はされますが、これでは、時間が来たら終わり、乳房と触れ合いの時間などなく授乳は打ち切られました。 「しゃぶる」ことをしてこなかった人は、ずっとしゃぶりたいがいくつになっても心の中にあります。「しゃぶる」の「ぶ」が「べ」にかわり、「しゃべる」になります。この人はしゃべりまくる、お喋りになります。授乳による刺激がなかったので、後に自分の舌で刺激を作ったのがお喋りです。しゃぶることの欠如が、このお喋りの始まりです。 「喋る」が禁止されると黙るしかありません。しゃぶるを禁止された人は、しゃぶることが欠如しているのに喋らない、喋れない。恐怖を味わった人は喋れません。この人は緘黙し、殆ど喋りません。 「舐める」をしてこなかった人は、、人を舐めるようになります。人を馬鹿にするように、人を見下します。「吸う」が欠如すると、煙草を吸い、「飲む」が欠如すると、アルコールの飲酒にいきます。 心の正常な発達:信頼 こうして全ての人間の自我の動機の原点は、授乳の18ヵ月にあるという理論があります。授乳が人間の心の基礎を形成します。故に、「吸う」、「飲む」、「舐める」、「しゃぶる」の四つが円滑に行われる限り、心は正常に育ちます。 この適切な授乳体験で、“信頼”を学びます。それは“当てになる”ということです。自分が飲みたい時に適切に飲めるので、また次の授乳を予測できます。また次も飲みたい時に飲めると期待できます。この期待を裏切らない体験が「信頼」の言葉を生みます。 当然、1.5歳では「信頼」という言葉は知りませんが、大人の視点で言えば、信頼に匹敵する心の安心感を得る、という仮説です。 基底不安 だから、人間を信頼できない人、不信感を抱き対人恐怖の人たちは、1.5歳までの授乳体験に遡り、欠如があったと見ます。この人たちは、正常な発達のコースの信頼を外れて、不安、心配性になります。これを「基底不安」と言います。心の基礎に不安が宿り、何をするにも不安になり、心配をします。片や、安心という境地に至る人がいます。人生のコースは、0~1.5歳の時に安心と不安、信頼と不信に分かれます。以後、この誤差はどんどん大きくなります。 授乳の大切さ いかに授乳体験が大事かがわかると思います。ただ単に、生命維持のための食の意味だけではなく、それ以上の大事な意味がここにありました。それも、その人の後の人生を大きく左右する授乳体験です。お母さんはゆったりとした気持ちで、余裕をもって赤ちゃんを見てアイコンタクトしながら授乳することです。 ライト.a精神科学研究所 登張豊実 (参考文献 LAFAERO1 大澤秀行 著『こころの科学』テキスト1より、筆者まとめ) ライト.a精神科学研究所では、毎月一回メールマガジンを発行しています。2025年10月メルマガNo.187 のテーマは、「「母を独占し優先権を得られないことが、いじめや通り魔事件にまで至ります」」興味・関心のあるか方はこちら http://www.mag2.com/m/0001106260.html から登録してください。 *我が師、大澤秀行氏 LAFAERO1では個人セラピー、各種講座があります。著書:大澤秀行 著 『病気は心がつくる』論創社『令和の徒然草』論創社『こころの科学』講座 テキスト1~3『メタ言語』講座 テキスト1~9『夢分析』講座 テキスト1~9『蝉成阿縷』講座 テキスト1~8詳しくは、LAFAERO1ホームページ:https://lafaero1.com/ をご覧ください。 *ライト.a精神科学研究所、登張豊実へのセラピー、講座、その他の問い合わせや依頼は下記までください。メアド:laito.a.msl☆gmail.com ☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパム対策) セラピーの他に、『オールOK』子育て法等、個人講座もあります。 メールの件名に「セラピー・講座の問い合わせ、依頼」と入れてください。
2025.10.02
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