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エディプス期:父の言語
4歳以降、エディプス期からは父が子供の言葉の発達を推進します。
それまでの母による世話行動である第1番目のロケットは切り離され、
第2段目のロケット、父に委ねられます。
当然、父が言葉を持っていなければなりません。
それは適切に全ての事を言語化できるということで、感情的に行動することは絶対にないということです。
簡単に言えば、父は辞書であらねばならない。父が辞書を持っていなければ、第 2 段目のロケットは点火しません。
言葉と思考
これまでは、刺激と反応の世界で、体に考える機能はなく考えることはできませんでした。
しかし、父が登場するエディプス期からは、言葉と同時に思考することを学びます。
例えば、疲労信号が体に出ていて、それを脳が受け取って「休め」という言葉を送ります。
ところが、この回路がを知らないと、体の刺激、体の声を聴きません。
体が「疲れている」と言っても脳に届かず、届いたとしても言語化できない。これが「過労死」です。
体の臓器の病気は全てそうです。胃が痛いのも、放って置けば胃潰瘍を飛び越えて場胃がんになります。気づいた時には手遅れということもあります。
心は体との関係のなかで重要なポジションを持たされ、心と言葉の優位性を教えるのが父です。
好き・嫌い、良い・悪いは感情価といい、これに対立するのが思考です。
思考は言葉を使って文章を作ることです。ある意味、思考とは作文です。思考力は文章がしっかり作れるかどうかに関わります。
エディプス期からは、思考というこれまでとは全く違う世界に移行します。
感情をしっかりコントロールし、感情を伴わない言語を使えるかどうかです。

怒りながら言うのは思考ではなく、一切の感情価がないないことを「冷静」、もしくは「理性的」と言います。
言葉を持たない父は父ではなく、言葉が無いから言葉が適切でなく怒鳴り、手が出て足が出ます。
これは最悪です。
感情価
好きなものは価値が高く、嫌いなものは価値が低い、これが肛門期で学んだ二項対立、優劣に繋がります。
優劣は好き・嫌い、良い・悪いも好き・嫌いを伴い、優劣、勝負に関わります。
だから、好きなものは勝ち、負けたものは嫌いになります。
劣等感は否定されたと受け取るため、劣等感を感じる人は嫌いになります。
好きは肯定と受け取ってしまう、これが誤りです。
感情価を伴うと、好きが上位で嫌いが下位になります。自分の嫌いな物を相手が支持していると
「あなたはそんなものを好きなのか」と言われ、笑われます。
「あなたはそんなことも解らないのか、バカじゃないか」と言われ、変人扱いされます。
皆が嫌いだと言うものを「好きだ」と言うと、また否定されます。
多数決の構造の社会を作ってしまったために、少数派は否定と価値を失います。
事の善し悪しではなく、事の是非は、支持者の数で決まります。これを「流行」と言います。
流行は善し悪しではなく、多数が支持しているだけで、人々の支持率が高い方に自然に人は無意識的に流されるようになっています。
こうして煽動され、煽られてその流れに乗ってしまうことが、経済や政治にも使われます。
感情価ではなく、自分の絶対的価値、言葉の価値を知らないと物事を判断できません。
多数派、少数派に分かれ、支持率の多いものが何故か正しい、善になり、少数派は悪、変人と見做される、こういう世界に巻き込まれていきます。
父の知性、論理的思考
今日のインターネットの普及によって情報はあふれ、情報を自分で選択するというよりは、向こうからどんどんやってきて、見せられると感じます。
スマホで検索すると、自分の趣味趣向を読み取られ、頼んでもいないのに勝手に情報が入ってきます。

地域にある図書館が閉鎖になる例があり、図書館に行って自分で調べるということが少なくなっています。「活字離れ」と言われます。
文字は形としてあるが、その裏側には何もありません。
感情から言えば、言葉は無味乾燥。
味わいがなく、味覚を刺激しません。眼にも優しく心地よくもありません。そして無音です。
しかし、文字を読み解くことは知性を刺激します。
知性は別名「論理的思考」と言います。
物事を筋道立てて解りやすく説明する力、的確に無駄なく。
今までの世話行動から一挙に、その言語の脳力、知性にシフトします。これは全く次元の違う大革命です。
この革命を起こすのが、人間の 4 ~ 7 歳に最も重要な課題で、ここに絶対的に必要なのが父の存在です。
エディプス期の子供は、感情的に振舞っていたお母さんに別れを告げて、言葉の世界に足を踏み入れます。
父は言葉と知性で子供を言葉の世界に導きます。
精神分析では、「父=言語」と言います。
ライト .a 精神科学研究所 登張豊実
( LAFAERO1 大澤秀行 著『こころの科学』テキスト 1 より筆者まとめ)
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著書:大澤秀行 著
『病気は心がつくる』論創社
『令和の徒然草』論創社
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