親族と私の彼だけが参列した。
叔母は薄っすらと微笑んだような・・・とても安らかな顔で眠っていた。
白くて小さくて可愛らしい姿だった。
今にも寝息が聞こえてきそうに感じられ、
もしかして叔母は生きているんじゃないか?と思って、
私は叔母の頬を掌で触った。
ひんやりとして、体温が感じられなかった。
やはり叔母の魂はもうここにはないのだ、
と実感した瞬間にとめどもなく涙が溢れてきた。
読経が終わり、準備していた花を叔母の棺に添えた。
司会進行役の男性が厳かに言った。
「皆さま、最後のお別れの言葉をどうぞ。
故人さまは亡くなっていらしても耳は聞こえている、と
言われてます。」
私の口から出てきたのは
「ごめんね。」という自分でも思いがけない言葉だった。
小さくなった少し微笑んだような叔母を見て、愛おしさが湧いてきた。
あんなに嫌だと思っていたのに叔母の表情を見た瞬間に
全ての蟠りの気持ちがほどけたのだ。
そしてもっと見舞ってあげたらよかった、優しい言葉をかけてあげれば
良かった...と後悔の念が湧いてきた。
我儘な叔母だったけれど、全てのことを私がもっと広い心で
受け止めてあげられていたら良かったのに・・・と思ったから
「ごめんね」と言ってしまった。
一番迷惑を掛けられていた叔父は、
「みーねぇちゃん・・・」と言ったっきり号泣して言葉にならなかった。
叔母の我儘には皆、散々振り回されたし、愛想を尽かしてもいたけれど、
心の底では叔母のことを皆、思っていたし、様々な形の「愛」があったのだ、
とそのときはじめて思った。
火葬が済み、叔母の骨を皆で拾った。
彼も拾ってくれた。
遺骨の周辺はまだ熱気に満ちていた。
人間ってあっという間に骨と灰になるんだ、
さっきまでそこにあった肉体が瞬時に「無」になるんだな、と
不思議にも感じ、悲しくも感じ、呆気なく感じた。
叔母はとても素敵な戒名を戴いていた。
戒名の中に私が大好きな花の名前が入っていたのには
きっとメッセージがあるのだと思う。
(あなたにいただいたお写真の花の名前です。)
心から叔母の冥福を祈る。
天国でゆっくり安らかに・・・
(まだ旅半ばでお父さんお母さん、妹には会えていないかな。)
憑き物が落ちたように・・・ 2020.05.29
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